【2024.12】博物クリスマス2024
Twitterを見てたら、「博物クリスマス」なるイベントの開催告知が流れてきた。
いわゆるハンドメイド雑貨市的なものだ。
私はこういうこまごまとした不必要な物を買い漁る癖があるので、今回もいそいそと出かけてしまった。
浅草でやっているらしい。東京に住んでるけど浅草って全然行かないな。
浅草駅の地下街、怖すぎてびっくりした。なんか床濡れてるし。ヴィム・ヴェンダースが喜びそうな空間だ。
着きました。都立産業貿易センター台東館。よくわからないけど、ハコモノ行政の権化みたいな無機質な建物だ。活用されてるからいいのか…?
建物の中に入ったら、着物の老婆がギッチリ詰まっていてびっくりした。どうやら同じ建物で「判派の市」なるイベントをやっているらしい。調べたら呉服屋によるお得意様セールみたいなもんだった。見事に老婆しかいなかった。エレベーターの開ボタンを押してあげたら、おばあちゃんたちから一生分のありがとうを頂きました。
お買い物の特典は市川海老蔵の公演チケットらしい。
博物クリスマスの帰りにちょっと覗いてみようかと思ったけれど、会員と招待客しか入れないらしい。あれは金持ちマダムの集団だったのだ。
やっと着きました。博物クリスマス。
このチケットのケセランパサランみたいなのなんなんだろうと思っていたら、「オーケン石」という鉱物らしい。
実物も置いてあった。
ここから先、150くらいの出展者が所狭しと並んでいる。
写真撮影禁止だった。
ハンドメイド即売会って、デザフェスやらコミティアやらいろいろあると思うんですが、博物クリスマス(博物フェス)は「科学のロマン」をアクセサリーetcに落とし込んだ品物が多い。
一番多かったのは、虫、魚、爬虫類。骨格標本。
メンダコ、ウミウシなどもあった。
かなり生物部が多い。この会場の6割くらいは学生時代生物部だったと思う。
チョロギだけを作り続けている人もいた。どうやって辿り着いたんだろう。ちょろぎに。
私は学生時代、部員が10人そこらしかいない天文部でして、100人を超える部員数を誇る生物部に文化祭で蹂躙され続けてきた過去があります。のでやはり生物よりは天文のものが買いたい。
ありました。
古代占星術で使用されていた観測器具、アストロラーベです。φ(ファイ)さんの作品。最近ではアニメ「チ。‐地球の運動について‐」に登場しましたね。実物を見ましたが彫金加工がとても美しかった。
実は私も自分が監督した映画の美術でこのアストロラーベを作ろうとしたのですが、金属加工の技術がなく、思い通りのものが作れなかった経験があります。
いやぁ、作れるんですね、アストロラーベって。最高のロマンです。
こちらの「医療系雑貨生みたて卵屋」さんの書籍も素敵でした。
私はこういう占星術系統のものに惹かれがちです。
宇宙の秘儀がまだ暴かれていない時代の、ロマンがそのまま具象化したような世界観って、我々が最初に星空を眺めた時の感情に一番近いような気がするわけです。
生物部と天文部のほかに、化学部も混じっている。
これ、高校で有機化学習いたての時だったら絶対に買っていたと思う。
博物クリスマス、結構子供連れも多く、我が子の科学への好奇心を養いたい親もかなり来ているようだった。
私も幼少期、親に連れていかれたプラネタリウムでまんまと策略に嵌り、宇宙飛行士を目指した時期もありました。結局、そこまで勉強したくないし、どっちかというと宇宙のヒミツよりプラネタリウムの映像の方に興味があったことに気付いて諦めたけど。
結局会場を3周くらいして、買ったのはこれ。
これは「ロボット工房 のらとりえ」さんの「電子箱庭 のらぴか」。
はんだ付けなど諸々して組み立てると、ちっちゃいゲーム機のようなものが作れるらしい。
小学生の頃にこういう電子工作キットを時々やっていて、22歳久しぶりにやりたくなったので買いました。3000円。安すぎると思う。
年末年始にでも組み立てる予定なので、完成したら追記しておきます。
電子工作、またいっぱいやりたいな。自作キーボードとか。
純粋なロマンと知的好奇心で成り立っているイベント「博物クリスマス」、かなり楽しかったです。また開催されたら行こうと思う。
【最悪な余談】
この後スーパー銭湯に行った。身体を洗い終わって立ち上がり振り返ると、さっき見た魚の骨格標本と同じくらいガリガリの老爺2人がお互いの身体を抱き合いながら洗いっこしていた。