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【2024.12】なるめ個展[SUB_LIMINAL]

  • 原宿で開催されていたなるめさん(https://x.com/narumeNKR)の個展を観に行った。

  • なるめさんを以前から知っていたとかそういうわけでもなく、Twitterでたまたま見つけて、作品に惹かれたので行ってみた。

  • あと個展が明日までだったというのもある。

Instagramのストーリーで撮ったので余計なエフェクトが入ってしまった。ちゃんとした写真はご本人のSNSでご確認ください。
  • ドットで構成された少女のイラストと、学校や街中の風景をアクリルの別レイヤーに描き、重ね合わせた作品が中心である。

  • 展示されている作品の中には、アクリルだけではなく鏡を使った作品もある。覗き込むことで少女の表情を見ることができる仕掛け。

  • 展示だけを見ていると、かわいいドット絵だな、とか鏡の使い方が上手いな、みたいな感想になってしまうのだけれど、イラストブックを買ってかなり印象が変わった。

イラストブック。左は以前の個展のイラストブックも売られていたので買った。
  • イラストブックには、「少女が風景のなかにいる情景」(個展で見たのと同じもの)と、「風景だけの情景」の両方が載っている。即ち少女の在/不在を印象的に鑑賞することができる仕組みになっている。

  • こうしてみると、途端に作品の奥行きが膨大なまでに広がる感覚がある。イラストブックに書かれているフレーバーテキストにも、想像を掻き立てられる。

  • 背景の多くが学校を始め、懐かしさを覚えるような場所であることにも納得がいく。知らないうちに失ってしまったもの、大切にしていたはずだったもの、思い出したいけれど思い出せないもの、というような普遍的な感覚を想起させる作品群が詰まっている。

  • このコンセプトを知ったうえでもう一度実物の作品を観ると、より素晴らしく感じられる。なるめさんの作品がアクリル板を重ねて作られていたのは、少女の在/不在を切り替えるためだったのだ。

  • イラストブックでも、あのアクリルと鏡の独特な体験を味わうことができたらいいのにな、と思ったけれど、冊子に透明ページとか入れ始めたら原価がすごいことになってしまうような気もする。

なるめさんご本人が在廊されていて、サインもいただいてしまった。大事にします。
  • なんとなく行ってみた個展だったのだけれど、とても想像力を掻き立てられる作品群に出会えてうれしい。在/不在の切り替えだったり、「透明」という効果の使い方からは映画へのインスピレーションを得られそうな気もする。

  • なるめさんがまたイベントをする際には行こうと思います。



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