君はのど自慢で泣いたことがあるか?三井ビルの尾崎豊に捧げるジャケ弁
シュレッダー紙吹雪が舞う新宿の夏フェス
「シュレッダーの紙を紙吹雪にするのど自慢大会があるんだけど行ってみない?」そんな誘いを受けた私は夏の夜の西新宿に向かった。それが「新宿の奇祭」「会社員のウッドストック」と呼ばれている新宿三井ビルディング会社対抗のど自慢大会だった。6年くらい前だったと記憶している。
新宿にある超高層ビル。入居企業同士の親睦や交流を図るため、1974年から入居企業対抗ののど自慢大会を開いている。出場者が歌っている時、前方はその人と同じ会社の人達が応援するゾーンになっていて、そこでシュレッダーの紙を投げて応援する、それが三井ビルの応援スタイル。
初めてシュレッダーの紙吹雪を見た時の衝撃は忘れられません。なんなんだ、この本気のイベントは。見に行った人はわかる、えっとつまり、その夏フェスなんです。
西新宿と言えば都庁!シティーハンター!三井ビル!
水曜日と木曜日に予選が行われ、金曜日が決勝戦。平日のため私は金曜日の決勝戦だけ見に行っていますが、ガチ勢の友人達は予選から参加していて「今年は○○(企業名)の●●(歌手名)が凄いから!」という事前情報が来るので(みんないつもありがとう)、それに間に合うように仕事を終えて西新宿へ駆けつけています。
とにかく出演者の本気度がすごい、歌だけじゃない、衣装、演出、この日のためにどれだけ練習をしているのだろうか?数年前に出場していた「けん玉王子(※けん玉をしながら歌う)」は、歌った後に出張に旅立って結果発表の時には本人不在というリアルな社会人としてのスタンスが垣間見られ、忙しい中でも本気で練習しているその姿にまた感動するのです。
応援する側もグッズでアピール、この時のドラゴンボールめちゃくちゃよかった。こんなに熱いオフィスビルのイベントが他にあるんだろうか?
盗んだマイクで歌い出す 行き先もわからないまま
これだけ大規模なイベントのため三井ビルのど自慢には有名人がいる。自由なスタイルなので歌だけじゃなく、バックダンサーが出てきたり、衣装チェンジをしたり、道具を使ったチーム戦で挑む出演者いる。その中で1人でステージに立ち、派手な演出はなしでシンプルに尾崎豊を歌う人がいます、そう「三井ビルの尾崎」です。
2015年は「シェリー」を歌っていたと記憶している。翌年は「卒業」、去年の2019年は45回の記念で以前の上位入賞者も出られるシステムだったと聞いた。去年はその三井ビルの尾崎が復活したのだった。
尾崎はいつも尾崎で参加する、そんな尾崎に優勝して欲しい!そんな気持ちで会場へ向かった。なんていうんですか緊張感!我々はドキドキして尾崎を待った。出てきた瞬間に会場から尾崎コール!我々も大声で叫んだ。尾崎!尾崎ぃ!
終わった瞬間に私達は思った「尾崎豊が憑依していた・・・」「尾崎でしかない」「生で尾崎豊を見られなかったけど今夜見られたよ・・・」私も友人も本気で泣いていた・・・のど自慢で泣くなんて人生初の出来事だった。
ファンが遺影を持って駆け付けた三井ビルの尾崎。あの渾身のパフォーマンスを生で見る事ができた喜びは忘れられません。
ファンサービスありがとうございます!尾崎さん
夏の終わりに三井ビルのレジェンド達が動いた
今年は開催できなかったフェスが配信というシステムをとり、ライジングサン、フジロックの配信が終わり、夏が終わってしまうと寂しい気持ちになっていたところにこんな情報が飛び込んできた。
なんという事だ!!!ありがとう三井ビルのレジェンド達。そんな訳で今夜の配信に向けて、尾崎豊のジャケ弁を作る事にしました。
今だけは悲しい歌 聞きたくないよ
こんなイベントも何もない状態で夏が終わる悲しさよ。尾崎豊さんは姉が割と好きでアルバムを持っていたので、よく聞いていました。
ご飯、生ハム、カマボコ、ナスの漬物、焼きのり、ごはんですよ、とろろ昆布、ゆかりふりかけ
ネット配信ライブも最高でした。来年の新宿三井ビルディング会社対抗のど自慢大会が無事に開催されることを祈ります。