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生まれ持った力を発揮している人を見ると、飛び上がるほど嬉しくなる

もう15年近くミュージカルを見ている。主に見てきたのは劇団四季と宝塚。

よく言われるが、四季は実力主義の世界である。主役級の人がアンサンブルに入ったり、逆に先週までアンサンブルにいた人が突然主役に抜擢、など人材の流動がよくある。

一方、宝塚はスター制度であり、歌・ダンス・演技など芸に秀でているだけでは、残念ながら中々いい役を取ることができない。ビジュアルやスタイル、オーラがあるかなど、実力以外の部分も重要となる。

自分が宝塚にハマったのは6年くらい前、実咲さんというトップ娘役のファンになってからだった。ダンスも演技も上手いが、歌が素晴らしくうまい。それなのに、当時ビジュアル型トップスターの相手役の補佐として、ヒロインらしい役があまり来なかった。

言葉がキツくなって申し訳ないが実咲さんは就任前半の3年は、劇団に飼い殺しにされていたように感じた。こんなに素晴らしい娘役が綺麗なドレスを着て微笑んでいるだけなんて、と歯痒かった。

その後、朝夏さんとのコンビになってから生き生きと舞台で踊りまくり、歌いまくる彼女の姿にすっかり魅了された。とにかく自分は生まれ持った力が発揮されている人を見るととても嬉しいし、そうじゃないと腹が立つを通り越して悲しいと思う性分のようだ。

最近、youtubeでディズニーランドのパレードを見た。サービスの低下と料金大幅値上げからディズニーからはここ数年離れていたが、ネットで見た「今年のハロウィンパレードはすごい」という情報からフーンと何気なく見てみたのである。たまげた。

金像と思いきや人間だったり。(音量注意です。初日の観客がみんな純粋に驚いてる)

あとダンサーさんの衣装がみんなすごい。
シーの新エリアで巻き上げたお金はここに注ぎ込んだのか?ってくらい気合い入ってる。


そして何より私が一番嬉しかったのは、ダンサーさんたちが踊りまくってること!!
今年のパレード、冒頭1分だけでもご覧いただきたい。

バッキバキに踊り狂っておられる。

あの広い敷地を移動しながら踊るって大変だと思うが、これだけ踊れるとダンサーさん冥利に尽きるというか、嬉しいのではないではないだろうか。

ちなみにこちらは去年のハロウィンパレード。
お忙しいところ恐縮ですが、こちらも冒頭1分だけでいいのでご覧いただきたい。

(ダンサーさん、ただ衣装着て歩いてるだけ・・?)

もちろん去年のパレードの方が好きという方もいるので一概に比べられないが、踊り手の資質をここまで引き出した、今年の演出は素晴らしいなと思った。
もう数年ディズニーから遠ざかってる自分さえ「このパレードだけでも観に行こうか」と思わせるだけの引力が、WEBの画面からだけでも伝わってきた。

本当は歌える人・踊れる人に、大人の事情やトレンド・上層部の意向なんかで「あまり出番なくてごめんね、でもいい衣装だからこれ着て手を振ればあなたは満足だよね?」とでも言わんばかりの演出を見ていると、なんだか観客の自分まで悲しくなってくることがある。

でも舞台の真ん中で、気持ちよさそうに歌声を響かせていたり、楽しそうに踊っておられる方を見るとこちらまで嬉しくなるし、それを活かす音楽・衣装・美術などが整っていると、なお幸せな心地になる。

ディズニーの15時のパレードを見るためには、始発に乗ったり前日夜から並んで、一日地面に座り込んで場所取りをする必要がある。行くか、舞浜・・?
楽しい悩みは続く。




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小澤仁美
最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。