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遠回りだと思った道が、一番の近道だったりする

先日、同僚とランチに行った時のこと。

12時を過ぎるとどこも混んでいたのですが、あるタイ料理の店が比較的待っている人の列が短かったのでそこに並んでました。幸いにも店の外で少し待った後、スタッフの方に案内され私たちは12時10分ごろ店の席につくことができました。

店の外にはイートインのお客さんだけでなく、テイクアウトのお弁当の販売もしていて、両方の列が長くなっているようでした。スタッフの方が片っ端からお弁当の注文を取っているのが聞こえます。

同僚と話をして料理の到着を待ちますが、12時30分を過ぎても料理が出てくる気配がありません。13時には職場に戻らねばならないのに。
チラッと厨房の方を見てみると、1人しかいないキッチンスタッフさんがおそらくタイ語で何か叫んでいました。

そうこうしてついに時計の針が12時45分を回ります。痺れを切らしスタッフさんに声をかけたところ、2分くらいでパッタイが出てきました。どうやら大量のお弁当の注文に翻弄され、店の注文を作るスピードが追いついてなかったようです。

私は接客業時代に身につけた早食いで5分でパッタイを完食しましたが、一緒にいた同僚は半分以上残すこととなりました。そして二人で13時の始業を目指し走って帰社したのでした。。

ライター仕事を始めたばかりの頃「この仕事をぜひ小澤さんにお願いしたいの」と言われると、嬉しくって天にも昇る心地になって、多少無茶な納期や納品量にも応えてしまっていた時期があります。

これから書く仕事だけで食べていきたいならお仕事の量はどんどん増やしていくべきだし、そもそも断る立場ではない!と、仕事場から帰ってきた後も寝る時間を削って書いていました。
でも最後はとにかくこなしているような感覚になって「喜びから始めた仕事なのに、何かおかしいぞ」と気づいたのでした。

以前もご紹介した、私の行っているスクールブログで、よく読み返す記事があります。

この記事は、自分の名前で仕事をしていきたい人に向けて書かれたものです。
集客して数を増やしていくよりも目の前の一人のお客様をとことん大切にすること、その結果として事業が少しずつ広がっていくという私の先生の経験談が書かれています。

大量の注文をさばくことで、一時的には大金が稼げるかもしれません。自分の仕事を始めたばかりの頃はどうしても稼ぐ額に注意がいきます。
それでも、目の前のお客さんより集客に力を入れるのは、店にいるお客さんの注文を放置して、お弁当の注文ばかり請け負うレストランと同じで、やがて何より大事な信頼をなくすことになると思うのです。

目の前にいる一人のお客さんと誠心誠意向き合う。全てはそこから始まる。

最短で目標達成することばかり褒めそやされる現代社会ですが、特にこれからの風の時代は、これまで遠回りとされてきた道が、一番の近道に変容していく気がしています。


最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。