「お茶汲みだけど、ワーケーションをしてみたい」とPCを持って旅行に行ったら起きたこと
ワーケーション(ワークwork +バケーションvacation)というものに憧れがあった。
Youtubeで、自分とさして年の変わらないOLさんが金曜日に博多出張に行って、そのままとんこつラーメンを食べたり、土日に湯布院へグルメ旅行に行きながら仕事をしている動画を見たのがきっかけだった。
旅行しながら仕事ができたら、どんなに楽しいだろう。
とはいえ当時の自分は官公庁でお茶汲みをしている身。
出張なんて行く機会はなく、出張ついでに旅行なんて到底できないなあ・・とため息をつきながらその動画を何度も見ていた。
こうした「理由はわからないけどなんだか惹かれる」というものは、自分の人生に大きな意味を持つものが多い。
しかしどう頑張っても自分の人生ワーケーションなんて出来ないのだから、と嫉妬なのか悔しさなのか、次第にその動画はあまり見ないようになった。
そんな日々の中で、ある時コーチングセッションを受けていると自分の口から「ワーケーションをしてみたいけど、出来ない」という言葉がボソッと出てきた。
コーチは「もしね、もしの話だけど。もしワーケーションが出来るとしたら、仁美ちゃんはどんなところでしてみたい?海とか?」と聞いてきた。
そのとき自分の頭に思い浮かんだのは、友人が和歌山で経営している古民家リトリート施設だった。景色が素晴らしく、企業からCM撮影もよく依頼がくるところだった。
あんなところで、思うまま文章を執筆できたら、どんなにいいだろう。
その話を聞いたコーチは「それ、それいつやる!?」と聞いてきて、その勢いに飲まれて私も「な、夏休みだったら出来るかも!?」と答えてしまった。「いつまでに予約する!?」と追い討ちがきたので「じゃっじゃあ今日予約します!」と約束してしまった。
それまで官公庁の非正規職員には夏季休暇がなかったが、この年から認められたこともあり夏休みが取れ、また狙っていたお宿は超人気にも関わらず色々な偶然が重なって予約できた。
お金もない、時間もない。でも大好きな森を一望できる宿で書きものをすることに強烈に心惹かれるものがあり、パソコンと最小限の着替えだけ持って、やることもないのに森の中に2泊3日でこもってみた。
結果から言うと、このワーケーションをしている中で出会った景色や人との言葉から、今やっている文章講座の構想が出来上がった。
そして「note、やってみようかな」と今日の自分の基盤であるブログ執筆を始めるきっかけになったのだった。
社会で生きていると、数字やエビデンスがものをいうことが多い。また何かをやってみたいとき、往々にその理由を探したりする。でも「よくわからないけど、なんかこれをやってみたい」というものは、とりあえずやってみると何かいいことが起こるみたいだ。
理由はないけど、心惹かれるもの。
出張帰りの旅行、森の中で執筆、瓶で飲むジンジャーエール、ラッコちゃん、新幹線の中で食べるアイス、、
なぜか愛してやまないものは、時に自分の人生を指し示すコンパスの役割を担っているのかもしれない。
今日もお疲れ様です。
文章が苦手な人に来てほしい、書くのが楽しくなる文章教室を毎月オープンしています。
秋から始まるの文章講座は、土日クラスまだお席ございます。
最後までお読みくださりありがとうございました。
明日も適当にしっかりで参りましょう〜〜