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「こうすれば創作大賞を受賞できる!」という有料noteをいくつか購入した感想

ビジネスでは人にモノを買わせたい時「メリット」と「ベネフィット」を伝えるとよいと言われている。

例えば「このパソコンは通信が速くて、音声も画像もめっちゃクリアで・・」と売り手の主張だけ言われても買い手にはピンとこない。

しかし「このパソコンは通信が速いので、zoomなどオンライン会議に便利です」など買い手にとってのメリットを伝えてあげると、相手にはピンとくる。

さらに「つながらない、音声が聞こえないといったよくあるzoomのストレスがなくなれば、オンライン会議もうまく行くでしょう」と、相手がメリットを享受した先の未来を示す。これがベネフィットである。

以前自分はライターとして、何かを売り出したい人のセールス文章やプロフィール文章を考えていた時期があった。

読者にとってのメリットやベネフィットを中心に書くと、ときおりクライアントより「私はこういうことを表現したいんです!もっと私のことを書いてください」と修正指示がくることがあった。

自己表現したいだけならそれでもいいのだが、自分のやりたいことで生計を立てたいのであれば、そのサービスを買う方にとってのうまみも書かねば誰も買ってはくれない。言葉にしなければ、伝わらない。

ただ先日「でも、それだけでもないよな」と思うようなことがあった。

noteでは創作大賞2024が始まってからというもの、過去受賞者による「こうすれば受賞できる!」という有料マニュアルの販売合戦があちこちで繰り広げられるようになった。

私も例にもれず、有料noteをいくつか購入してみた。

そのほとんどが冒頭部分に「この有料noteを買うことによるメリットとベネフィット」が完璧に書かれていた。どうすればnoterの財布の紐が緩むのか、よくわかっている人の文章だ。

しかしなぜだろう、自分は購入した有料記事を全て読んだ時「この人たちからはもう何も買いたくない」という気持ちになった。

有料noteは確かに役に立った。内容的にもよく書かれたものだった。
でもなぜか「その気になって思わず買ってしまった」という感覚が、私の中には最も強く残った。通販番組をみて興奮するも「なんでこんなの買っちゃたんだろう・・」というアレに近い。

例えるなら「値札を分かりにくいようにして服を売ってる服屋」とでもいうか。
気になる服の値札を探している客に話しかけてセールスすることで購買率を高める、それはビジネスの作戦としては正しい。ただ自分のようなひねくれ者は「もう二度とここには来ない、買わない」という気持ちになる。服自体は良くても。

逆に考えると、自分は「お客さんがすぐ値段がわかるように、値札はわかりやすい位置につけておこう」という店から買いたいし、応援したいみたいだ。

これまでの時代は「今すぐ買わなきゃ!」「こうしないとダメだ!」と買い手をあおって高い商品を買わせるスタイルが主流だった。でも人口が減って人々の購買意欲も落ちてると言われる現在、どれだけメリットとベネフィットを巧妙に叫んだとしても、必ずしも長く愛される売り手になることとイコールではない。

もちろんメリットとベネフィットを強く訴求することは、ビジネスの基本だ。
ただ自分はいっときの売上より、一人のお客さんと長く付き合っていきたいという願いがあるらしい。自分のやりたいこと・お客さんが望むこと、そのすり合わせをして末長いお付き合いをしたい。

客を頭数として見るのではなく、一人の人としてとことん大切に関係性を育みたい。あまちゃんかもしれないが、そんな自分の願いを発見した有料note(トータル数万円)だった。








金曜日、お疲れ様でした。
土日は休みの方もお勤めの方も、素敵な週末になりますように。


最後までお読みくださり、ありがとうございます。書き続けます。