変化と手放すこと by クローディア・ブース 『LIVING ENERGIES④』
イギリス版 『リヴィングエナジー』の編集者であるクローディア・ブースが2000年5月、日本版発行に寄せたメッセージで『LIVING ENERGIES VOL.4』からの転載です。
クローディアはオーラソーマ創始者であるヴィッキー・ウォールの後継者として、夫マイクと共にオーラソーマの発展につとめてきたメンバーのひとりです。
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旅立ち
たくさんの愛しい人たちが、最近私たちを残して旅立ちました。「天に」広がる新しい牧草地へと。
ラム・ダスは、私たちの知っているこの生は「小学校」であり、さらなる学校が続くと言っています。
マイクと私はジョン・ゲリーというすばらしい人に引き合わされましたが、私はずっと彼を愛し続けることでしょう。
彼は私たちが崇敬する教師であり、長年の友人でもありました。彼はさまざまな形で、私たちふたりの心に深く触れました。
彼への感謝を表すために今できることは、愛をもって彼を思い出し、彼の教えてくれたことを分かち合うことだけです。
彼は間違いなく重要な人であり、たくさんの信奉者は、幾世代にもわたって彼の言葉を糧に生きていくことでしょう。
マーガレットも旅立ちました。彼女のオーラソーマと食事と環境保護に対するコミットメントは、私たちすべての模範です。
彼女の信仰はとてもパワフルで、その粘り強さには誰も及ばないでしょう。
愛するカヴィーシャもまた手の届かない所へと去りました。けれども私たちのハートの中で、彼女はいつも生き続けることでしょう。
ですから、私たちのハートがそれぞれユニークな形で教えてくれるものを実践し学ぶとき、私たちは手放し、さらに深く彼女を愛するのです。
変化と手放すこと
この号は、変化と手放すことがテーマなようです。それは、しばしば不当に見えるものです。
私たちは「でも、この欲求や欲望はどうなるの?」と考えます。
オーラソーマは私たちがしがみついているところがどこなのか、結晶化しているところはどこなのかを、たえず教えてくれます。
結晶化とは、人間に当てはめれば、停滞や死ということになります。変化と柔軟さが、生の署名なのです。
抵抗のあるところというのはどこであれ、もしも内側を見れば、違うアプローチがあることがわかるところです。
ヴィッキーの言う「レインボー・ウォリアー(虹の戦士)」はみな、風の柔軟さを学んでいるのです。
カルロス・カスタネダの教師であるドンファンも、戦士という観念を使っていますが、私はずっとそれが好きではありませんでした。
ところが、ペティ・タイランツの最新作の内なる炎に関する本の概念に出会って、それがピンと来始めたのです。
風と遊びましょう。変化の風と愛を込めて遊びながら、キリストが言ったように「幼子のようになろう」ではありませんか。
私たちがみな、オーラソーマを愛しているのは、オーラソーマが本当に、新しい見通しを開き、私たちの展望の絶え間ない変化を見せてくれるからです。
もしかしたらそれは、「空中の楼閣」かもしれませんが、私はマイクが言う「時とは愛するための機会だ」という新しいパラダイム(時代を形づくる理論的枠組み)にすべての人がコミットしているのだ、という考えかたが好きです。
これは「時は金なり」に対抗するパラダイムです。「世界が自分に対して何をしてくれるか、ではなく、私があなたと世界に何ができるか」問うてみるのです。
だからこそ、私はいつも、生徒を所有物にしない、ということを話すのです。
ケアをするということは、尊敬とコミットメントをもたらすものであり、ケアをする中で、私たちは生徒が物事を異なった目線から見ることによって利益を得、真の価値を得ることがわかるのです。
ですから、本当に無理強いしないということは、真に美しさをもたらす生の多様性へのケアに満ちた尊敬の念と共に、手放すことへと至るのです。
ですから、たぶん、オーラソーマは私たちにすべての生命を尊ぶことによって、自分自身と他者を敬う機会を与えているのだと言えるでしょう。
私にとっては尊ぶこととは内なる強さを持って凛として立つということ、つまり、自分の内なる強さを認めることです。
そしてそのとき、他者を認め、肯定し、受け入れることができるのです。合掌はこの非常にすばらしい例です。
もっとも神聖な行為
胸の前で両手を合わせ、おじぎをする。「私の内にある最高の存在が、あなたの内にある最高の存在におじぎをする」のです。
これは最も神聖な行為??存在するものすべてに神聖さを認めるということです。
地に根づいたハートのスペースが神聖なるものを尊び、敬うことは、光に満ちた喜びの瞬間へと至り、私たちが古い観念を手放し、新しいものへと開くとき、今あるすべてを愛し尊ぶことになるのです。
そんな瞬間を、マイクと私はこの数か月の間にたくさんの人たちと分かち合いました。
マイクと私にとって、このように非常に多くの貴重な時をあなた方すべてと過ごせたことを名誉に、そしてうれしく思います。
クローディア・ブース
イギリス版 リヴィングエナジー編集者。
ヴィッキー・ウォール亡き後、夫マイク・ブースと共に後継者としてオーラソーマの発展に尽力している。
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