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フリーランスは「一人電通」のように働く必要がある。

フリーランスはセルフプロデュース力が大事。

こんにちは。東京から福岡に家族で移住したフリーランスの酒井です。

さて、今回のnoteのタイトルを見て、
「一人電通ってなに?」
と思ったあなたに、

僕が崇拝するみうらじゅんさんの著書「ない仕事の作り方」より抜粋を載せさせていただきます。

「マイブーム」を広げるために行っている戦略を、私は「一人電通」と呼んでいます。電通とは日本を代表する広告代理店ですが、そこで行われていることを、全部一人でやってしまおうという意味です(ちなみに、博報堂の方とお仕事をする際は、「一人博報堂」に変更します)。

ネタを考えるのも自分。ネーミングするのも自分。デザインや見せ方を考えるのも自分。雑誌やテレビやイベントなどで、それを発表するのも自分。さらに、そのために編集者やイベンターを「接待」し、なるべくネタがよく見えるように、多くの人の目に触れるようにしていくのも自分。クリエイティブだけでなく、戦略も営業もすべて一人で行うわけです。

みうらじゅん. 「ない仕事」の作り方 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.35-38). Kindle 版.

僕がこの本を手に取ったのは本当にフリーランスになりたての時だったのですが、
上記の下りを読んだ時に…

「これからは会社員とは違って、全部やれなきゃダメなんだ」
と鳥肌が立ったのを覚えています。

それくらい、会社でデザインしていた時はやることが限定的だったとおもうんですよ。

あくまで僕の主観ですが、会社でデザイナーとして働いていた時は、

仕事は営業さんが獲ってくるもので、

それをディレクターが資料にまとめてくれて、

僕らデザイン部に降りてくる。

くらいの感じでした。

僕はその当時、一応デザイン部の部長だったので、
部下たちに案件の説明とスケジュールを作り、
そして、複数の案が必要そうであれば、僕も作る。

みたいなポジションだったんですよ。
今考えたら、めっちゃ楽してる笑

それがフリーランスになったら、
仕事を獲るところから必要になってくるわけです。
ここで必要なのが、セルフプロデュース力。

最初、僕がフリーランスになった時の名刺には、
「デザイナー」
と表記していましたが、
一番大事なのは「プロデューサー」的な部分だと、名刺を作った後で気づきました。

得体の知れないフリーランスに仕事をくれるほど、世間は優しくありませんからね。

まずは、自分のことを誰かに好きになってもらうということが非常に大事。
その辺については会社員時代からなんとなく気づいて、
人脈作りを実は行っていたのですが…
.↓

実際にフリーランスになってみたら、デザイン以外の仕事が本当に多いんですよ。

特に、「人の話を聞く」時間がめっちゃ長い!

人に気持ちよく話してもらえる「キャバ嬢力」が試される。

そしてお客様の話の話題は多岐に渡ります。

・デザインを作るためのヒアリング
・新卒の社員を育てるための方法論
・福岡に移住したらどんなことが起きるのか。という移住話
・子育てなどの家庭に対する愚痴話
・取引先の社長さんや、社員さんの「絶対に社内では言えない話」
etc…

はい、勘の良い人はお気づきでしょうが…最後二つ。
これはもう「キャバ嬢」がやっていることと全く変わりません。

「なんで仕事以外で、お客さんとこんな話しなきゃいけないの!?やだよー!」

ってなると思いますが、むしろ逆。

案件以外の話をする人=仕事以外でも信頼できると思っている人

という、方程式が成り立つことに気づきましたか?

正直、この段階までいけば、お客様は相当あなたに対して信頼を寄せていると思って間違いありません。

「いやいや、仕事ができないフリーデザイナーがなんとかコミュ力だけで仕事ひっぱろうとしているだけでしょ。」

みたいに思っているあなた!
デザインって正解があると思っちゃってませんか?

冷静に考えてください。
お客様はデザインの素人です。
だからデザイナーに頼むわけですね。

そんな人が、できあがってきたデザインに対して、判断を下す必要が出てきた場合…どうしますか?

「好き」か「嫌い」かで、まず選ぶことになるわけです。

そしてお客様は「デザイン」そのものを見るよりも、
「デザインを作った人」が好きか嫌いかで、作品を判断する可能性が十分にある。ということを念頭におく必要があります。

だって、デザインのことわからないんですよ。判断基準は絞られてくるんです。

その時に、案件そのもの出来を通り越して、よく話を聞いてくれたという記憶の方がお客さんとしては大事になってくるんですよ。
これ、本当に。

ま、ここまで読むと
「デザインはダサくてもいいんかい!」
と思われがちですが、そんなことはないですよ。
デザインを作る上でもお客様が話してくれた内容は絶対に役に立ちます。

お客様の話にでてくる日頃の仕事の愚痴って、解消すべき問題だったりもするんですよ。業界に対する怒りとか。

お客様の話を聞けば聞くほど、お客様のなんとかしたいことの輪郭が浮き上がってきますから、デザインを作る上での最適解が見えてきますし、説得力のあるプレゼンだってできます。

「キャバ嬢さしすせそ」はまじで使える。

「そんなスキル…自分にはできそうにないわ。」

と思った方、大丈夫。
「キャバ嬢さしすせそ」を使えばね。

上記の記事にも書いてありますが、お客様の話を5つの言葉であいづちを打てばいいだけです。

さ:さすが!

し:知らなかった!

す:すごい!

せ:センスある!

そ:そうなんだ!

これ、本当に使えるんですよ。
お客さんの自己肯定力をMAXにすることができるので、
めちゃくちゃ気持ちよく話してくれるんです。

モチロン、ただあいづちを打つのではなく、しっかりと心から興味をもって打つのが大事。
できれば、「勉強になります!」的なことも言ってあげればモアベター!
本当にデザインする時に役に立ちますからね。

デザイナーは作ることが仕事ではなくて、
お客様の満足いくものを形にすることが最低条件。
そのために、お客さまに寄り添えるだけのコミュ力を持つのが大事。
と切に思っております。

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