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牧のうどん「タレつき釜揚げ」ほど、安心する食べ物が他にあるのか?いや、無い。
こんにちは。福岡に移住してフリーランスしている酒井です。
牧のうどんって福岡在住の方でも好き嫌いが分かれると最近わかってきました。僕は大大大好き。
さて、今回は、スープ無しうどんシリーズ。
「タレつき釜揚げ」になります。
正直、この「スープ無し」って時点で、僕は気持ち的にはちょっと不安になるんですよ。いや、不安というよりも寂しいというか…
せっかく牧のうどんに来て、あの最強最高にうまいアツアツのスープが飲めないのかぁ。とか思っちゃうわけです…が!!
正直今まで食べてきた「スープ無し系」のうどんは、相当美味しかった。
「なめこぶっかけ」はタピオカを超える新しい喉越しを教えてくれたし、
「ざるうどん」は食べながら精神が落ち着くという瞑想の世界に誘ってくれた。
今回、注文しに行った「タレつき釜揚げ」だって、きっとものすごい経験をさせてくれるはずだ。うん。大丈夫。うん。スープ飲みたいけど。
「蕎麦湯」ならぬ「うどん湯」の安心感たるや。
さて、「タレつき釜揚げ」470円。
牧のうどんは普通のおうどんも、水で締めることなく普通にどんぶりに盛られてきますから、どのうどんでも「釜揚げ」なんですが、そこをあえて押してくるこのメニュー。
どんな佇まいかといえば、こんな感じ。
湯気が、ほわぁあああああ〜。
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厨房の空気をそのままテーブルの上に持ってきたんですかっていうくらい、湯気がほわぁあああってくるんです。うどんから。
もう、こいつさえいれば美顔器とかいらないんじゃ無いか?…っていうね。
この時点で、明らかに牧のうどんの意図が分かりますもん。
「アツアツ揚げたてのうどんは、そのままで美味い」っていうね。
それで、こいつをカノオ醤油のつけ汁にジャボっとつけて食べますと、
アマジョッパいタレの向こうにさらに際立つうどんの甘み!
ホッとする味ってこのことなんだろうなぁ。
ザルうどんと違って、お腹の中にポッポっとした温かい湯たんぽのようなものが入っていく感じ。うれしい。
それにしても、このカノオさんのツユ。本当に良くできてる。
このまま舐めてみたんですが、最初に来るのが「旨み」なんですよ。ダシの旨み。しょっぱいとかいうトゲを一切感じないまろやかなお味。
このツユあってこその、この釜揚げうどん。恐れ入りました。
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さて、そんな感じで、でかい湯船で泳ぐおうどんを踊り食いしていくうちに、ハタと気づくわけです。
この、うどんちゃんたちが浸かっているお湯。これ「蕎麦湯」ならぬ「うどん湯」じゃないか?と。
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こいつをレンゲですくって、口に運んでみると。
あぁ〜、ちょうど良い!ちょうど良い塩味ととろみ。
うどんが溶け出した茹で汁って、ちょっとだけ。甘しょっぱいというか。
やっぱり茹で汁にうどんの旨みみたいなものが、ちゃんと感じられるんですよね。
これが、本当に落ち着く味なんですよ。
風邪引いた時とかに、飲みたい味。
ノド痛いけど、牧のうどんのうどん湯なら飲めるかも…。みたいなそんな味。
これ、ほかのうどんじゃ体験できませんよね。「タレつき釜揚げ」だけの特権がここにあったぁあああああ!!!
もちろん。うどんを食べ終えたあとは、つけツユに「うどん湯」を入れて飲んだら、またこれがうまいんですよ。
カノオ醤油の甘みが、うどん湯の塩味によって余計に引き立つと言いますか。
カノオさんがいかに、牧のうどんを美味しく食べさせるためにこの醤油を作っているかなんてことまで考えちゃうんです。
そば湯は冷たい蕎麦を食べた後の体を温める効果もある。
と聞いたことがありますが、
うどん湯は輪をかけてさらに温まる。というか落ち着く。
アツアツの釜揚げうどんを食べ終えたあとの胃に、少し湯気が落ち着いたうどん湯を飲むと、あら不思議。
自分自身が釜揚げされたように、じわりじわりと温まってくる。
かけうどんだと、どんぶりからズズーって啜れちゃうんですけど、釜揚げはしっかりと一本一本味わって食べられるのも、なんかすごく良かったです。
少し時間の余裕がある時に食べると、あぁ、うどんってこんなに美味しいんだなぁ。と実感できること間違い無し!
牧のうどん愛がまた高まってしまいました。