ズットキット・プライマリを考察してみた
はじめまして、フェネックのオアシスです。
一年半前くらいからプロダクション体育館を追っています。プロ体大好き。
てつさんの考察↓
を見て、考察自分もするっきゃない!と思ったのでしました。(単純)
注意
・あくまでも個人の考察です。正解とは限りません。正しいと思い込んだり、他人に押し付けたりしないようにしましょう。
・ささくれさんの他の曲の考察をヒントにする場合があります。(とはいえ、自分もそこまでささくれさんの曲に詳しいわけではありません。ご了承下さい。)
・言い切りの形の文があります(~だ、~です)が、内容を保証するものではありません。
前提
この曲の主人公は、仲の良い友達同士。(PRIMEとも重ねられる)
それぞれがいつも完璧で、最高でありたいと強く願っているけれど、自分に自信が持てない。
だけど仲間のことは大好きで、いつだってしあわせを祈ってる。
といった感じです。
歌詞考察
1番
なぜ「プライド」と「サイコウ」が対として表されているのか引っかかりました。
たしかにちょっと傲慢っぽくてマイナスなイメージはありますが、「誇り」などの良さげな意味もあります。なぜ「あっち行って!」と言われているのでしょうか。
サイコウはこっち向いて!とあるように、「サイコウ」を求めているのなら、
「プライドはあっち行って!」=「満足したくない、サイコウでいたいから!」ということではないかと思います。
つまり、「サイコウ」を目指しているから、ぬるい満足感(=プライド)は要らないものだ、ということです。
まず、半世紀は50年、ヒューマンは人間。なんだか意味が深そうですが、自分には深読み出来ませんでした。
とりあえず、似た言葉である「人間五十年(人生が短いこと)」と重ねてみることにしました。
次に、反転といえばネガポジ反転。ささくれさんの曲でネガポジといえば、「ネガポジ*コンティニューズ」。最近、アンサーソング?にあたる「ポジネガ*ミステイカーズ」も公開されましたね。
それらを聴いたうえで、反転とはなにか考えてみると、どうも「失敗」や「失敗のやり直し」という意味が強いように思えます。
また、「反転」には、「ころぶこと。ころばすこと。」という意味もあります。近い歌詞が後に出てきますね。
「反転」の意味は、失敗やトラブルに近いものと考えて良いと思います。
そして、「同じような夢」。この「夢」は大事なキーワードになりそうです。果たしてどんな夢?
これは、先ほど少し触れた「サイコウでありたい!」「サイコウになりたい!」という夢だと思います。
繋げると…
"長い歴史と比べたら、人生は短い。自分は失敗してばかりだというのに、いまだに「サイコウ」を夢見ているの?"
みたいな感じでしょうか。
次に移ります。
ここも「サイコウ」でいたいという願望に合わせて解釈すると、
"『簡単なことばっかりしたって意味がない。もっと上を目指さなくちゃ。』と言いつつ、それが辛くなってない?"
といったところでしょうか。
ワンダーはたびたびささくれさんの曲にも出てきますね。ワンダーといえば「不思議」というイメージが強いですが、動詞では「あれこれ思い巡らす、本当のところを知りたいと自問自答する」という意味もあります。アンサーと合わせて考えてみても、その意味合いがしっくり来そう。
次です。
再会が約束された明日、約束されていない明日。一緒になっているということは、両方存在している夜なのかもしれません。
さっきの歌詞と繋げると、
明日がそっぽを向く=「マタアシタネ」が叶わなかった明日
昨日のシッポが染みる=「モウアエナイ」のに言い残した、やり残したことがあった、後悔している
とも解釈できます。
「しあわせの行方」は、幸せと仕合せのダブルミーニングでしょうか。
「ヒトリボッチ」については…個人的には、「ガラクタ姫とアポストロフ」を思い出しました。(考えすぎかも)ガラクタ姫とアポストロフでは、ヒトリボッチは"だれにもあいされないもの"という意味で使われました。
まとめると、
"離ればなれになっても孤独で辛くなりませんように"、という願いと解釈できます。
ここまでくると顕著になってきましたが、おそらく1番は仲間同士の「別れ」がテーマにした歌詞です。mvでは空港が、出会いや別れの象徴として出てきていましたが、それにもぴったり。
「"一緒"」についている「""」、ダブルクォートといいます。ささくれさんの曲に出てくるダブルクォートは、かなり大事なことを意味している場合がほとんどです。(ささくれPの曲の歌詞におけるダブルクォートは物質的な意味と精神的な意味の両方を持っている、という説もあります。どっちにしろ特別な意味が隠れているということに変わりはありません)
ここでは、「友達同士の関係」と、初めに出てきた「同じような夢」のこと、両方を表していると考えます。
では、"一緒"が割れる、とは何でしょう。割れるというと、元に戻らないヒビが入るという感じがします。
友達同士の関係に入るヒビだと、絶交になるような大喧嘩。同じような夢に入るヒビだと、夢の諦めとかでしょうか。
何があっても、君が自分を忘れないように。僕たちの関係が、夢が、割れてしまうことのないように。
そういった願いが受け取れますね。
ところで、「割れないようにー」の「ー」、はここでしか出てきません。意味があるとするならば、余韻がある感じがするので、別れを惜しんでいる、とかでしょうか?
ここで謎なのが、多種多様な「あい」。最後の最後にも出てくるのでたぶん意味が深い。
でもよくわかりませんでした。ゴリ押してみます。
「相」は「見る」という意味があるそうだから、サイコウを見て満足感を避けたこと?
じゃあ「愛」はサイコウを愛すゆえに輝きがほしくなったということで、「会い」はサイコウと会ってクライのがいやになったこと?
それなら「アイ」はサイコウと自分を重ねていることになりますね…
うーんしっくりきません。
2番
実際に観ると分かりやすいのですが、MVの2番のところでは、PRIMEの3匹が一緒に踊っているところがありません。少しも。
これは、別れを経験したそれぞれが、自分と向き合っていることを表しているのだと思います。
ニューマンは、new manとするなら新しい男。別れを経験して、一皮むけた新しい自分ということです。
しかし、ずっと一緒だった仲間が側にいないのは、やっぱり不満。
30年後、確かにまだ友情は続いているかもしれないけれど、そんなに月日が流れたら時代も変わって大人になってしまう。
そして、友達と離れることで、ケンカしたことさえもいい思い出だったことに気付きます。
「"思考と錯誤のモンスター…"」試行が思考になっていて、なおかつダブルクォートもついています。思考というと、ワンダーを思い出しますね。この曲自体が、ワンダーしてアンサーを探す歌なので、この一行にいろんなことがギュッと詰まっている気もします。
そうしたら、みんなも同じことに気付いていたのです。
新しい環境に慣れることが出来ず、いい関係を作れなくても、"一緒"を約束したアイツらがいる!
それを思い出すことで光が戻ってくる自分。
うれしいこと、かなしいこと、どちらも受け入れることで「僕」は大人になります。
1番とほとんど同じ…と思いきや、意味合いとしてはちょっと違います。
1番では、なにがあっても自分を忘れないで、というエールだったところが、2番では、辛いことがあったら迷わずあがいていいんだよ、みんながみんなで居られればいいから、という優しさに聞こえます。
それぞれが大人になっているのです。
また、「割れないように」が「終わらないように」になっています。
離れていると、ケンカは少ないかもしれないけれども関係性が自然消滅しがちです。なので、仲違いよりも関係の終わりが不安なのかもしれません。
(1番と同じところは省きます)
そして、mvでは、2番終わりのとき、リオンくんはさみしそうに後ろを振り向き、(思い出の写真も出てきて、)ろっ太くんはメンバーカラーの大福を見て物思いにふけり、ノクスくんは座ってうつむいた後遠くをみつめます。
もう一度、みんなに会いたい。という気持ちの表れだと思いませんか。
別れても、離れていても、繋がりは確かにあったのです。
Cメロ~最後
プライド、ライト、クライをもじっていますね。
「いつでも完璧であることだけが大切じゃない。プラスな感情・経験も、マイナスな完璧・経験も、どっちも大切な大切な、自分を作り出す思い出の一ページ。」というメッセージ。
そして、プラスな感情をみんなに届けるというPRIMEの意思。胸アツです。
"クラヤミ"にもダブルクォートがついています。これは、『マイナス』のことと、『見えないもののこと』を表しているからかと思います。
見えないものとは、ケモノ着ぐるみの界隈から見た一般層のことかもしれません。
『この動画を開いている今なら、僕らとみんなが繋がっている「イマ」なら、暗い感情とも分かり合える。』 『ケモノも着ぐるみもよく知らない人とも繋がることができる。』そう解釈できるのではないでしょうか。
マイナスともトモダチになってしまえば、僕らの敵なんていません。ムテキです。
そして、ここでmvだと空港で3匹が再会します。約束を果たしたのです。「やっぱり、僕ら3匹揃ってPRIMEだよね!!」と言っているみたいですよね!
君、みんな、ときて、最後に「僕」。ここまで考察していると、「自分を忘れないこと」の重みが変わってきます。
自分のなかのプラスもマイナスも愛せますように。難しいことかもしれませんが、大人になった「僕」にとってはそれの大切さが分かっているはずなので、きっとできるはずです。
はじめにしていた、「サイコウ」を目指すばかりで辛くなっていないか?という自問に対して、自分なりの「アンサー」を見つけた「僕」。
しかし、これだけがアンサーとは限りません。これからも自問自答を繰り返して、自分なりの答えを見つけて生きていく。大事な仲間達と共に。
ちなみに、"またあした"にダブルクォートがついています。
あしたとは、あすの朝という意味なんです。知っていましたか?
つまり、単純に「未来」という意味と、「"クラヤミ"」の明けた朝という意味の2つを持っているのかと思います。
「相」も「愛」も「会い」も「アイ」も、全部が「サイコウの最高」で、PRIME自身だったのかもしれません。
この中に、「ズット」も「キット」も「プライム」も入っています。
マイナスを避けてばかりで、いつだってプラスであろうとする自分はもういません。「サイコウな最高」は、様々な経験を積み重ねていつかキットつかみ取るものだと知ったからです。
プライムは、これからもズット、ワンダーとアンサーを繰り返して成長するのでしょう。
おわりに
とりあえずまとめられてよかった。
力不足だった点ばかりです。半世紀前のヒューマンの意味は結局よく分かりませんでした。(反転との関係もありそうだし、「ニジイロ*アドベンチュア」とちょっと関係していそう?とは思いましたが)
ささくれさんの曲は、世界観が壮大すぎて、どれと繋がっているのか本当に分かりません。本当にすごい方です。書き下ろし曲でもささくれワールドの中で重要な意味をなす曲だったりします。
ズットキット・プライマリさえも、PRIMEに対しての書き下ろし曲と、ささくれワールドの中の出来事どちらも含む壮大なダブルミーニングかもしれません。いや、たぶんそうです。
なのでこれ以上はさすがに力不足です。ささくれワールドと重ねた考察を見てみたい方は、Twitterで『#ささくれCQ』と『ズットキット・プライマリ』を一緒に検索にかけてみると出てくるかもしれません。
閲覧ありがとうございました!!!
おまけ
・「『エゴ』」に「君は君をやめないで。」とか、「人間関係(つながり)」とか、夢とか世界とか出てくるけど関係あるのかなぁ………
・「QUI」にケモノっぽいキャラが出てきてるけれど、ズットキット・プライマリがささくれワールドの中で意味をなすのならここと近い時系列、場所になるのかな?
・「*ハロー、プラネット。」に「うまれたばっかりのキミ」とあるけどさすがにニューマンとは関係ないよなぁ……