2023.01.12 『Oaiko vol.2』ライブレポート
2023年1月12日、下北沢近松にて第2回が開催されたライブイベント『Oaiko』。第1回と同様、コロナ禍から「日常」へ、一歩ずつ前へ進んでいくために、「元に戻す」のではなく「適応」していくことをコンセプトに、今までのような人との肌の触れ合いやシンガロングいった、身体で熱量を表現し演者と観客でぶつけ合うようなライブの形とは異なる、良い音楽をライブハウスというその場の空間で全身で受け止め、噛み締めるような形の熱量あるライブを模索したライブイベントとなっている。
今回ご協力いただいたライブハウスである下北沢近松も、今年に入ってからフロア最前に感染対策のために設置してあったガイドポールが撤去され、徐々に「日常」へ回帰していることを実感し嬉しく思う。
平日の夜であるにも関わらずチケットソールドアウト、それは間違いなく今回の出演を決めてくれた最高の5バンドによるものだろう。
1.ToyJoy
今回トッパーを務めてくれたのはToyJoy。早い時間にも関わらず肩と肩が触れ合いそうなライブハウスの中、「seasons」イントロのギターが鳴った瞬間、会場全体が一気にToyJoyの色に染まった。バンド歴の長さ故か、4人の圧倒的安定感、何よりもライブの魅せ方というものを教えてくれる演奏。定番のナンバーから昨年10月にリリースされた「憧憬」まで、胸が苦しくなるような熱さを共有するようなステージであった。
【セットリスト】
1.seasons
2.夢のなか
3.生活
4.星に願いを
5.憧憬
6.Sunset in the Blue
2.音速ばばあ
続いて2バンド目は音速ばばあ。今回の対バンの中取り分け新しく、FUJIROCK出場経験を持つ彼らへの期待は絶大だ。「青さ」という言葉がこれほど似合うバンドはいない。不安定でありながらも全力で駆けていくような疾走感は、やはりbloodthirsty butchersやナンバーガールの息遣いを感じる。これからの彼らの活躍を注目せずにはいられない、そんなライブを魅せてくれた。
【セットリスト】
1.アップビート
2.Squash
3.Cricket
4.新曲
5.Youth
6.Cats Around The Dog
3.pavilion
3バンド目を務めてもらったのはpavilion。スタートから、タイトルが決まったばかりの新曲の連続に会場は一気に熱を上げる。ライブでしか出会うことの出来ない衝動的・刹那的な演奏と、様々なルーツを感じさせながらもどのバンドとも似ない彼らだけの”ロックンロール”に浸り切ったフロアは熱に浮かされたようであった。
【セットリスト】
1.RACE TO THE HEAVENS
2.渦
3.ダーレンシス
4.16階調の海
5.La La La
6.Hit-or-Miss
4.ANORAK!
トリ前はANORAK!。昨年11月にリリースされたフルアルバムの熱は冷めやらず、始まって数曲のはずが観客たちからは拳が上がり、歓声をあげずにはいられない人ばかりであった。圧倒的完成度と演奏力、そして何より有り余る熱量が音になって身体にぶつかってくる。ライブを浴びる、そんな言葉が似合う最高のエモロックであった。
【セットリスト】
1.浅草
2.表参道
3.吉祥寺
4.八王子
5.調布
6.下北沢
7.浮かない顔のまま
8.Basement
9.渋谷
10.新宿
11.池袋
12.品川
13.Call Me By Your Name
5.kurayamisaka
トリを飾ったのはkurayamisaka。今最も注目されている新鋭バンドの1つと言っても過言ではない。昨年の11月にリリースされたEPからと、ツインボーカルの新曲を披露してくれた彼ら。轟音の波に呑まれるような感覚をくれるバンドサウンドとそこに響く儚く懐かしい歌声は、このイベントのコンセプトである「噛みしめる」音楽というものをまさに体現してくれた。心地よい音の洪水の中会場の熱は最高潮に達し、イベントは無事完全燃焼を迎えた。
【セットリスト】
1.theme(kimi wo omotte iru)
2.cinema paradiso
3.farewell
4.modify Youth
5.curtain call
6.seasons
en.cinema paradiso
最後に
最高のライブイベントをしてしまった!という熱がまだ冷めない。今回出演依頼を受けていただいた、ToyJoy、音速ばばあ、pavilion、ANORAK!、kurayamisakaに、改めて感謝すると同時に、共にライブイベントを作り上げることができたことを嬉しく思う。
(シンマチダ)
今回2回目にして奇跡のソールド!1週間ほど経った今でも夢のことのように思います。イベントのコンセプトがちゃんと体現できて、その場にあんなにも多くの人が集まってくれたことが本当に恵まれていることだなと。
これからもそういう日を作っていって、Oaikoを中心とした1つのシーンが作れるように頑張っていきたいです。
Oaikoはvol.3を5月に控えています。お楽しみに、、!
(ヨウスケ)
僕が担当してる、Oaikoのインタビューにリアクションくれてるのを見ると、めっちゃ嬉しかったです。
ただの企画で終わることのないように、これからも面白いコンテンツとして、素敵なインディーズバンドたちの魅力を伝えていこうと思います。ぼっちざろっくを見てshelterに行く人もいれば、Oaikoを見て下北に行く人もいればいいな〜
(ケンジ)
じっくり、ゆったりと音楽を感じることができる素敵な1日になっていれば幸いです。この余韻を必ず次に繋げて、より良いイベントを作れたらと思います!
文:ミナ
写真:シンマチダ、タカギタツヒト
会場内BGM
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Oaiko vol.2出演バンド
・ToyJoy
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・音速ばばあ
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・pavilion
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・ANORAK!
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・kurayamisaka
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