プロコーチとして安定した収入を得ながら暮らす事がどのくらいの難易度なのか、色々計算して考察してみた
2021 2/1 追記
✅好評につき記事の一部を有料化しました🙇
おはなし屋なおとです。コーチングで飯を食っている個人事業主です。独立してからは4年が経ちます。初期の頃から一貫して高単価路線で自分のセッションを販売して身を立てています。
今日はコーチングで食うことについて話してみようと思います。プロとして仕事を得てその報酬で暮らせることを『コーチングで食う』と表現しています。
日頃からコーチに向けて自分の経験を発信している僕のもとには、それなりの数のお悩み相談やアドバイスを求める連絡が届きます。
コーチとして食いたい人の数は日に日に増え続けて入るものの、手探りで情報発信をしている人が非常に多い印象です。
今日の記事を読むことで、ひょっとしたらプロを目指すコーチさんは今後の指針が少し明確になるかもしれません。
はたまた、「自分はこっちじゃないな〜」と少々の進路変更をすることになるかもしれません。
人それぞれ感じる事は違えど、プロコーチを目指すあなたの何らかの微々たる変化は約束しようと思います。
それでは、スタート!
コーチングで食うには月に60万円稼ぐプランが必要
まずはコーチングで食えているといえる状態を定義してみましょう。個人差はあるとは思いますが、自分の生活費をコーチングに関連する事業で賄えればOKだと仮定します。
この場合、月に必要なお金が20万円の人は月に20万円が手元にあればOK。誰かと共同生活をしていたり家計管理が上手な人は10万円でも十分生活可能かもしれません。
ちなみに僕は調子が悪くなって稼げなかった時期に妻と協力して家計を見直したので、僕単体の稼ぎは月に8万円あれば大丈夫です。
このくらい大胆に必要な月の支出を抑えれば『コーチングで食う』を達成する難易度はぐっと下がります。
少し極端な話なので、これからは月20万円が食うためには必要だということで話を進めますね。
月に20万円必要な生活を維持するには、実は月に20万円の稼ぎでは足ないのです。知ってました?(笑)個人事業主ですから、来月の収入が半分になったり、はたまたアクシデントで身動きが取れなくなったりすると簡単に0になったりするからです。
すなわち振れ幅を考えてビジネスモデルを作る必要があります。月に20万円がベースなら、調子がいい時には60万円くらい稼げるような商売の仕方をしないと12ヶ月分の生活費を1年間で稼ぎきることができません。
⭐月に最高60万円稼げる状態を目指すと
MAX月60万円稼げる
→6〜7割の力で30万円程度
→アクシデントで収入がなくなっても2〜3ヶ月は生き残れる
⭐月に20万円が必要だからと月収20万円を目指すと
MAXで20万円がギリギリ稼げる
→少し手を抜くと10万円前後に
→常に生活財政が赤字
→必死で働いても一寸先は闇
物理的にも苦しいですが、この状態でフリーランスを続けるのはメンタル的にも非常に苦しいと思います。
フリーランスコーチを目指す人の多くはお金や時間に縛られない自由な暮らしがしたいと思っているはずなので、後者をやってしまうと本末転倒です。
いつ死ぬかわからないサバイバルをするようなものなので、常にアクシデントに備える財政状況を作る必要があります。フリーランスならではの特殊な状況だとも言えるので、イメージしておいて損はなしです。
書いていてふと思ったのですが、フリーランスが自由なのは『危ないところに安全柵がついていないぶん自由に動けるよ、落ちたら自己責任ね』という感じなのかもしれません。
慣れればなんてことないですが、社会に守られることが当たり前になっている人がいつもノリで走り回ったら100%落ちちゃいます。
必要以上に怖がる必要はないけど、今までの常識は全く通用しないと心得ようね。いい意味でも悪い意味でも。
やいのやいの言いましたが、あくまで60万円というのは月に必要な経費の3倍に相当する金額のことなので、月に10万円で生きていける人は30万円、僕の場合は8万円×3ヶ月分で24万円です。
頭に入れたら、次に行きまーす!
月に60万円も稼ぐなんて・・・と尻込みする必要はないよ
プロコーチとして食うためにはMAX60万円稼げるビジネスプランが必要という話になりましたが、もうすでについていけてない人もいると思います。『そんなに稼ぐなんて無理じゃね?』と感じちゃうかも。
でもちょっと待って欲しいです。1人の人間が月に60万円の売上を出すことはそんなにおかしいことでもないことなのです。
あなたが月に60万円という数字に尻込みしてしまう一番の理由は『そんなお給料もらったことがないから』だと思います。でもその感覚はこの話には当てはまりません。売上と給料は大きく違うものであるからです。説明します。
想像してみて下さい。あなたがもし会社で20万円の給料で雇われていたとしましょう。会社はあなたに毎月20万円を支払うことで事業に協力してもらうわけです。
会社はあなたに20万円を払うことで20万円以上の価値を得られると考えているのです.
あなたはもちろん人間ですから調子のいいときも悪いときもあります。20万円の給料を払うのなら、最低でも調子のいい時は60万円くらいは稼いでもらわないと採算が取れません。
給料をもらう側のあなたが実感していないだけで、会社はあなたの存在を給料の2〜3倍の価値として見積もって雇い入れる。それが売上と給料の考え方の違いです。
だから尻込みする必要はないのです。月に60万円の売上が見込めるプランを立てたところで、60万円が稼げるかどうかはわかりません。ですがそのプランがないと月に20万円の必要経費を毎月補うことはできないのです。
個人事業は一人で会社をやるようなもの。自分が生きていくのに必要なお金を自分の事業で賄って経営(=フリーランス生活)を維持していく。
そのためには月にいくらの経費が必要で、その経費を賄うためにはいくらの売上が必要なのか。あなたは従業員ではなく社長なのです。
すべて自分で決めるとは、そういうことなのです。
個人が月に60万円稼いでも何らおかしいことはないということだけ頭に入れてもらえればなと思います。
現に僕だってコーチとしてデビューした月から135万円くらい稼いでたし、最近で言うと3月に199万円、5月は150万円の売上がありました。
でも7月は7万円くらいだったし、確か4月はもっと低かったと記憶しています。毎月決まった金額が振り込まれるという幻想さえ捨ててしまえば、案外快適に暮らせるものだよ!
かけだしコーチが月60万円稼げるプランを立てるには?
60万円という数字が具体的にイメージでき始めたと思います。最後にこの金額を稼ぐためにはこうしたらいいんじゃない?というケースを数個紹介して、今日の記事を締めにしようと思います。
⭐単発セッションを売る
【例1】
セッション単価1万円
1回2時間のセッションを提供
×60本で120時間
多くのコーチは1万円で自分のセッションを売ることすら戸惑いますが。1万円で自分のセッションを売っても現実問題食えません。
この120時間に加え新規顧客獲得のための販促活動が倍はかかると思って下さい。クライアントのアフターフォロー、経理、コンプライアンスの整備、他にもやることは山積みです。
セッション単価が3万円を越えると少し兆しが見えてきます。
【例2】
単価3万円×20本 40時間
クライアントさんがリピートしてくれるようになればその分販促活動に割く時間も短くなります。とにかく高く売ることです。
⭐継続セッションを売る
駆け出しの頃のセッションはとにかく回数を重ねて満足度をあげるとよいです。ここでは毎週セッションをしたとして計算します
【例3】
3ヶ月契約20万円×3本
3ヶ月で9本の契約獲得を目指すイメージ
2時間のセッション×月4回×3ヶ月=24時間
×3人=72時間
アプローチする人数が一気に減るので、販促にかかる労力も減ります。単価が高いとクレーム率も一気に下がります。クレームを言う顧客層は高単価帯のサービスにはほとんどいないという論文もあるくらいで、僕自身の体感値でもそのとおりだという感じです。
⭐講座を開く
単価1万円×20人集客×月3回開催
準備10時間+講座4時間 ×3回
=42時間
講座を開けば一度に大人数を相手にできるので、個人でセッションを組むよりも売上は青天井です。規模を100倍にしてもかかる時間が殆ど変わりません。
コーチングとは少し形が変わってしまうことと、1万円のセミナーに20人を集客することも並大抵のことではないので、かけだしのコーチには難しいかもしれません。
まとめ
コーチ業で飯を食って生活するには月に60万円稼げるモデルが必要で、そのためにはたくさん売るか高く売るかしかないということです。
僕は継続セッションの販売でここまで4年間生計を立ててきました。僕が思いつかないだけで他の方法もたくさんあるのかもしれません。
月60万円というのはあくまでも理論値で構いません。「60万稼げて一人前だ」なんて言うつもりは毛頭なく、「めっちゃ調子よくて20万円しか稼げないモデルだと調子悪くなった時死んじゃうよ」ということです。
あくまで天井を必要月収の3倍に見据えて挑戦すると長続きして良いよ!ということが伝わったところで今日の記事は終わりにします!コーチングで食って楽しく暮らそうね!よろしくどーぞ!
追記
フリーランスとしての生き方が少しずつ認知されてきたこのご時世でも、現実問題この世界はまだ普通の社会と大きく隔たりがあります。
月収100万円なんて大したことないというのは謙遜でもなんでもなくて、毎月20万円の収入が約束されていることの素晴らしさをこの世界の住人は知っているということです。
もしあなたがフリーランスに挑戦しようとしているのなら、あなたが今いる場所の恩恵を手放すことになるでしょう。そしてあなたはそれに気づいていないかもしれないので、手放してから気づいて青ざめるかもしれません。
だけどそれでいいのです。あなたが飛び込もうとしているこの世界は深く暗く孤独ですが、潜る人次第で素敵な海にも嵐の海域にもなります。あなたがどうしたいかが世界の表情を決定するのです。
誰かの顔色を伺って生きていく世界から、自分の機嫌を自分で撮っていく世界へ。不機嫌な上司よりも不機嫌な自分の方が怖くなる世界へ。
それでも僕はこっちの世界が好きだし、こっちに来ようとするあなたを適度に脅しながら応援したい。
そんな思いでまたブログを書いていこうと思います。面白かったらスキしてね!また書くよ!
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