【解説】AIは教えられなければ何もできない
最近ChatGPTで一気にAIが押し寄せてきたかのように感じている方は多いと思います とここまで読んで何のことかわからない方はこの先を読んでも意味が無いでしょう noteも含めWeb上のサイトも2極化してくると思います つまりライトノベル系(本来は小説全般だったんですが)の創作サイトのような「書き散らし型」かnoteが割合とそうであるように理系の「解説型」です ちなみに「意識高い系の自己啓発型」はほぼほぼ意味が無いので消えていくでしょうね
エッセイや体験談はどうなのという方もおいでかと思うのですが他人の日記帳を読みたいタイプの人以外は読むこと自体が時間の浪費にしかなりません このタイプを好む人は一定数居るのですが段々貧しさが加速している現代では「貧乏暇なし」なのでやがて消えていくでしょう
さて本題に戻ってAIが日増しに押し寄せてくるようで不安にお思いの方が多いかと感じる昨今ですがAIなんぞ大したものではないと断言してみましょう ホントに大したものじゃないんですよ AIは特に60代以上の方は鉄腕アトム等の電子頭脳(広義のAIまたは汎用AIと呼びます)を思い出されるかもしれませんが人間の情動を模したこのようなAIは今の技術の延長線上ではほぼ実現不可能です AIが最も得意なのは「内田クレペリン検査」でしょう
それはAI(Artificial Inteligence)という名前からも「人工の理知」であって「葛藤・恐怖心・感情の遷移」といった「情動」に欠けることは明らかだからです この「狭義のAI」は「気の利かない作業員」にしかなれません 具体的に説明すると「パターン仕事」ならば「飽きない・繰り返しても間違えない・命令通りにできる」という人間では不可能な高品質の作業が出来ますが「パターン仕事しかできない」のです (ここが難しいところですが電圧の変動などあるとPCと同じように間違います ですからメンテナンスは必要です)
では「絵を描く」「物語を作る」「楽曲を作る」などの一見クリエイティブな仕事ができるAIは何なのでしょう?このAIが持っているのは「あらかじめ用意されたパターン分類」ではなく「事物からパターンそのものを見つけ出してデータ化する」という能力です この能力を「深層学習=Deep Learning」と言います 従来の人間によるパターン化はデータ量が増えて構造が複雑化した現在では非効率なのです
深層学習は幼児が徐徐に言葉を学んでいくのと同じように「間違いを繰り返して」「徐徐に使える範囲に収まって」「現実に適応」していくのです ですから「使い込まれた深層学習辞書」を持っているAIなら「そこそこの仕事ができる」ことになります これは人間の脳を模して(ニューラルネットワーク)学習システムを作ってあるからでこの学習過程を「概念化」と呼びます
ここまで読んで「えっ でも最初のパターンは此方で用意するのでしょう?」「結局機械的な学習なんじゃないの?」と思った貴方それで正解です ですから正しくは「深層機械学習」と呼びます まあ教えることが減ったと考えていれば間違いはありません この学習方法は80年くらい前に理論化されていたのですがコンピューターの能力が追いつきませんでした 最近のシステム環境の変化によりやっと可能になったのです
どこがどうと説明していくと難しすぎるんで人間の「理性の脳」と呼ばれる前頭葉新皮質は生理学的には6層構造のミニコラムというものが集まってコラム(機能円柱)になりそれが集まったものだということだけ理解しておいてください ニューラルネットワークは神経系を模したものですが昔はこれを層状に重ねるシステムが作れませんでした 今は多層化が出来るほどコンピューターシステムが進歩したので機械学習も深層学習が主流になったわけです
*詳しく知りたい方 https://xtech.nikkei.com/dm/atcl/feature/15/032300023/00004/
ここまで読んで「なんかよくわからない」とお思いの方も多いでしょう それで良いんです AIは業務をこなすために大変な量の学習をしなければならず学習をさせる方の資料(辞書と呼ばれます)作りが大変だということがわかって頂ければ大丈夫です
アメリカではすべてがシステマチックで効率的です ですから業務手法も基本が押さえてあればどこでも同じだったりします 日本は企業単位で帳票が違うのでAIの導入も標準的手法では上手くいきません IT化を妨げている要因が労働者を守るとは思いもよりませんでした 政府がDX(デジタル化)をうるさく言うのもアメリカの要求があるからでしょう
ここからは余談ですがお子さんの勉強に関して「数学」「英語」「理系科目」だけは口を酸っぱくして強制的にでもやらせるようにしてください これから生き残るには必須の事です 感性感性とうるさいですが感性で口を糊することが出来る人間はごくごく一部にすぎません 給与所得者は労働人口の8割以上いますがアーティスト・クリエイター・デザイナーに分類される人は2%くらいしかいないからです プログラマーは要求に従ってプログラムを書くので独自性は薄いですがそれでも70万人くらい7000万人の労働人口の1%しかいないのです
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