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叫び声も 泣く涙すら残っていないくらいには空っぽだ




ここのところ 滅茶苦茶に気持ちが荒れていた


朝起きて朝ご飯を食べる

携帯を弄って気づいたら夜7時なんて毎日が続いている


ロックダウンの影響でテストだった1週分が飛んだ

それが今になって響いてきて 通常授業に加えて毎週テストやら提出課題が課せられる


その一方であたしは全くという程何もやる気が持てなくて

望んでいない自分の誕生日があったことも含めて もう全てを壊してしまいたくなっていた




毎週水曜日にやるはずの掃除を誕生日を理由に飛ばした

授業中のラップトップに映るのは自室の壁

漫画とYouTubeはもう見尽くした

家に籠っている空気で頭痛がして気分が悪くなる

電気を点ける自分自身の右腕でもう1日が終わることに気づいた


そんな自分に嫌気しかささなくて 毎晩ワインを飲みながら仕方なくする先週分の復習は全くをもって意味が分からない

課題の提出を知らせるマークと それを見て見ぬふりする自分が憎くて仕方ない




溜まっているメッセージを返すことさえしんどかった

誰かにかけられるような言葉なんて欠片も残っていなくて


酒屋のウェブサイトにいって 約1万円分の酒をカートに入れた

リキュール ブランデー バーボン ウォッカ ジン

極甘党のあたしが飲めるはずもない名前を検索しては 甘口 とかかれたものを片っ端から選んだ




ボロボロだった

1年以上触ってもいない煙草が恋しくて恋しくて仕方なかった

手元にはボトル半分のうっすいワインしかなくて

日付が変わるド深夜に叫ぶことも出来ない

泣こうにも涙の一滴すら出てこなかった


ワインボトルを掴んで 雨の中ヤードの椅子に腰かけた

どうでもよかった

元々今夜は酔えないと思っていたけれど 冷えた秋の夜では酔うどころか醒める一方で

何1つ残っていない空っぽの自分にせめて雨水が溜まることを願った




帰りたい

今までで1番強く想った夜は ただただ弱さと甘さの塊だった




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