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居心地のいい場所を探して

おうちで仕事を始めてから、気がつけば20年近くが経ちました。

この長い道のりの中で、時々耳にする言葉があります。

「あの人は起業を辞めたんだって」

「最近、見かけなくなったよね」

そんな言葉を聞くたびに、少し考えてしまいます。


その言葉は、ある意味で正しいのかもしれません。でも、違うようにも感じるのです。

「辞めた」というより、きっとその人は「自分らしく輝ける場所」を見つけたのではないでしょうか。

私自身、かつて起業塾で学んでいた頃のことを思い出します。「権威性を出しましょう」というアドバイスを受け、それが正しいのだろうと信じて、精一杯努力した時期がありました。


でも、どこか息苦しさを感じていたのです。


考えてみれば、私たちの中には「自分を前面に押し出すこと」が苦手な人も、少なからずいるものです。

実際に、そういった方々とお会いする機会も多くありました。私自身、まさにその一人だったのかもしれません。


時が流れ、気づいたのです。私は「権威性を示す」より「誰かに寄り添う」ことの方が、ずっと自然だと。それは、自分の本当の姿を見つけた瞬間でした。


年齢を重ねた今、自分に合わない場所にしがみつく時間は、もう残されていないように感じます。

だから、居心地の良い場所に移っただけなのです。決して、起業を諦めたわけでも、在宅での仕事を辞めたわけでもありません。


働き方は、100人いれば100通りあるのでしょう。その感じ方も、きっと100通り。だからこそ、自分らしくいられる場所で、それぞれが輝けばいいのだと思います。


ここで気づかされた大切なことは、変化は「終わり」ではなく、新しい「始まり」だということ。


年を重ねた今だからこそ、自分らしく穏やかに過ごせる場所を、ゆっくりと探していけたらいいのですね。


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