ワニさんと子ザメちゃんが流行る世の中から見えること
あの感動から3年
2020年、コロナ禍真っ只中、日本中が涙した『100日後に死ぬワニ』。
あの時の感動を今も覚えている人もいるでしょう。
たまたまYouTubeを見ていて、関連動画になぜか、100ワニ最終話の後に配信された、いきものがかりが歌う『生きる』が出てきて、不思議なタイミングだと思ったけど、見てみました。
「あの時ワンワン泣いてたよなぁ」ということを思い出しながら見てみました。
そして…。
また泣いた😭😭😭😭😭
不思議なことに、涙こそ出なかったけど、声は本当に泣いてて、これを書いている今も、時々キーボードを打つ手が止まってしまいます。
閑話休題…子ザメちゃん
…というタイミングで話を変えてしまいますが、最近『おでかけ子ザメ』が人気ですよね。
あれのコメント欄でも、「泣きました」というコメントが多数寄せられます。
ワニさんと子ザメちゃんのストーリーに共通しているのが、「オチがない」ということ。
(あえてこの言い方で)
ワニさんは、なんてことない日常を描いて「死まであと○○日」というあおり。
子ザメちゃんは、ホッコリして終わる。
入ってくる情報は殺伐としたものばかり
こういうのが流行る背景としては、昨今の殺伐としたニュース・世間にあると思います。
悲しい交通事故が多発、政治家のけしからん話題、芸能界の性の問題、世界を見渡せば、長いこと続く戦争、国同士のいざこざ…。
本当に、世の中は殺伐としています。
「結論から先に言う」や「5分以内即レス」という仕事論的なものも多く、それにつられて、動画を倍速で見るなどなど、世間が忙しくなっていたりもします。
そうなってくると、少しのあやまちや冗談も許せなくなっている背景が見て取れます。
(Xでよくありますね)
ワニさんの場合は、何気ない日常から見る生と死、子ザメちゃんはすぐそこにある「ほっこり」、どちらも、オチはないですが、それが大切なんでしょうね。
お笑いの世界だって、今は「誰も傷付かない笑い」が流行ってますね。
Lost 30years…
思えば日本は、この30年給料が上がらず、「失われた30年」と言われています。
僕は「氷河期世代」なのですが、僕らの世代って、定義こそなかったけど、ブラック企業が蔓延しており、僕が新卒で入った会社もブラックでした。
ヤクザみたいな会長がのさばっていて、仕事をひたすら待つだけの残業をしていました。
残業代は出ませんでした。
それゆえ、新卒はどんどんと辞めていき、僕も耐えきれずに辞めました。
あれから20年、働き方改革でようやく少しだけいい兆しは見えてきたけど、まだまだ世の中は暗いまま。
もしかしたら、氷河期を過ぎた今の方が、世の中は殺伐としているのかも知れません。
ちょっと話が真剣になり過ぎましたが、ワニさんや子ザメちゃんが流行る背景には、殺伐とした世の中というのがあるんでしょうね。
ワニさんや子ザメちゃんの話をすると、「頭の中お花畑かよ」っていうツッコミがありますが、いいじゃないお花畑だって。
頭の中で芽吹いたお花で、世の中を花いっぱいにしようじゃないか!!!
心が洗われた…。
そんなことを思った、2023年11月17日でした。