オフライン時の映像と音の問題
Web配信だけを考えればいいオンラインセミナーだけじゃなく、リアル会場=オフラインも同時に行うハイブリッドセミナーの場合、現地に映す映像と流す音声も同時に考える必要がある。
現地会場に音を出すスピーカーを求めて
映像は簡単だ。普通のセミナーでも使われるプロジェクターを使えば良い。
問題は”音”。これがしばらく課題であった。音と言っても、現地演者の声をマイクで拾って現地で流す必要はあまり重要ではない。地声でいけるからだ。マイクは、配信用。もちろん、演者がマイクを持ってしゃべってるけど声は地声で聞こえるというちょっと不思議な光景にはなるが。ただ、ハイブリッドセミナーでは唯一『オンラインの人がしゃべるとき』のみ、現地会場にも音を流す必要がある。
パソコンのスピーカーでいいのか?なにかモバイル外付けスピーカーを使うか?
音を出す上で便利なのが、スピーカーフォン。
なんどか、アカデミーでもこれを使った。だが、小グループに分かれてのグループワークならまだしも全体の講演に使うには音量がいまいちだった。
知り合いの路上パフォーマンスをやっている人が使っているようなスピーカーも検討したが、なかなかいい商品が見つからなかった。
そもそも、スピーカーを持ち歩くという発想がなかなかしっくり来なかった。荷物増えるやんけ。
よく利用させていただいているホルトホール大分も、ワイヤレススピーカーセットはマイク専用だしいい入力端子を備えていなかった。
音もプロジェクターに兼ねさせる発想
ある会で、プロジェクターを持ち込むスタッフが遅れるということで、苦肉の策でホルトホールのプロジェクターを借りたことがあった。会場設営をして、プロジェクターの電源を入れたときに、「キーン」という大きな反響音が鳴り響いた。
『そうか、プロジェクターについているスピーカーを使えばいいんだ!!』
実は、自分はここ5年位本当にテレビを使っていない。プロジェクター(ホームシアター)を使って家の壁にPS4などゲーム機の画面を映し出してテレビだのネットだのを見ている。
まーなんか、こんな感じのやつ。
自宅で見るのに、音もそういえばプロジェクターに備わっているスピーカーから出していて、不便に思ったことは一度もない。
では、リアル会場でプロジェクターから音を出す上で十分なスピーカーを備えた応用の効くプロジェクターは何かと色々商品を探した結果、Anker Nebula Cosmos MAXという商品にたどり着いた。
Nebula Cosmos MAX
当時、クラウドファンディングで話題になっていたAnker商品。
自宅で使っていたEPSONのホームシアターの使用感も踏まえて、スピーカーは10W×4基搭載。明るさも1500ANSIルーメンと十分。4K対応なので、この先結構長く使えるだろう。
固定三脚の選別
さて、このプロジェクターだが、固定用の三脚の選別に実は結構苦労した。特徴ある商品なので、どういったタイプの三脚を使うのがいいのか悩んだ。
こんな感じのミニ三脚にCosmos MAXの使用レビューがあったのでそれを参考にした。
普段使いでは、なんの問題もなかった。
最初に問題が出てきたのは、CVセミナーのときだった。
この記事は何度も、自分自身での大失敗配信TOP3にランクインする(そのため何度も引用しています)。
こんな感じで、ミニ三脚なのでテーブルの上に置く必要があり、この写真でプロジェクターの隣の席には受講生が座っている。実はこの写真は位置修正後で、本当は一つ隣の位置(紙をおいている場所)にプロジェクターを置いていた。左に寄せているので、実はスクリーンに投影される映像も少し左に寄っている。さらに、このプロジェクターのスピーカーからオンラインの音が出るので、スピーカーの真横に受講生が座っているという状況になる。
位置問題。セミナー運営に置いて、レイアウトをしっかり考えることが重要だと痛感した。
『机の上に置く必要がある』という制限をなくすため、今回はちゃんとした三脚を購入した。いろいろ見たが結局、純正品にたどり着いた。
Amazonレビューでは賛否分かれているが、自分が使った感じは非常に良い商品だった。
自由な位置にプロジェクターを配置できるようになったのに加え、部屋のレイアウトをちゃんと考えるようにしてなんとかこのプロジェクターの位置問題は解決できた。
発展性:音の光デジタル出力
プロジェクターに関して、他にも商品が多数ある仲なぜこのNebula Cosmos MAXを選択したか。10W×4という十分な本体スピーカ性能に加え、光デジタル出力端子を備えている。本来、ホームスピーカーシステムに接続してホームシアターを楽しむものだが、デジタル-アナログ変換器を用いてアナログ信号に変換し、RCA端子でオーディオ機器に接続することができる。
実はこの機能があることも、Cosmos MAXを選択した理由の一つ。ある程度であれば本体スピーカーでまかなえるが、そうでなくなったときも音の外部出力に対応できる。コンバーターはこちら。
自宅でやったリハーサルでは、問題なく音の外部出力ができることを確認。
残念ながら当日は、会場備え付けのミキサー・スピーカーが使えなかったので結局本体のスピーカーを使うことになったのだが。完全ハイブリッドだったが、リアル会場でZoomビデオ講演だった先生の音も十分届けられた。収録の音声レベルが少し小さく、どちらかと言うと声が小さめな演者の方だったがホルトホール大分のセミナールームLで問題なく本体スピーカーで音が出せたので、実は本体のスピーカーから音を出すだけで十分なのではないかとやってみて思った。
最後の課題:持ち運びキャリーバッグ
完全自家運営の出張配信の時は、プロジェクターも持ち歩くのでそこそこの荷物にはなる。それでも、駐車場から会場まで一人で一回で運べる量ではあるが。
持ち運びの場合のバッグだが、結構適当だった。大きめのトートバッグに、一応クッション代わりの布でくるんで持ち運んでいた。今まではこれで問題なかったのだが、今回セミナーが終わって自宅でプロジェクターの電源を入れたときに、明らかにヤバそうな縦線が出ていた。
・・・・・・17万もする商品が、、、、、、
壊れた・・・!!??
めちゃくちゃ冷や汗をかいた。
本体の再起動でなんとかもとには戻ったが、精密機械を持ち運んでいるという自覚が足りなかったことを深く反省した。
早速、持ち運び用のバッグを選定。プロジェクターケースとしてこの商品を選択。
意外とよく(と言っても実用はまだだが)、二層式なのも便利で、もう一つの持ち運びの課題だった『電源ケーブル類の収納』も兼ねることができた。
レンズ部分はクッションで保護
二層式の二段目。案外このAnkerの電源タップがかさばって持ち運び不便だったのだが、ようやく収納場所が決まった感じ。
昨日紹介したZOOM L-8のキャリーバッグといい、ちゃんとしたバッグを使うことで持ち運びがコンパクトになるかもしれない。
もし、ハイブリッドセミナーでNebula Cosmos MAXを使おうという方は、これら機材も参考にしていただけると幸いです。
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