019:アフォーダンス理論

ボタンがあったら押したい。
これはアフォーダンス理論に基づくものらしい。

アフォーダンス理論というのはわかりやすく言うと
「その物が持つ特徴を見ただけで無意識で使い方がわかる」こと。
コップの取手は持つ場所だとか、蛇口は捻ったら水が出てくるとか、いちいち考えなくても行動してしまうものが世の中には溢れている。
ティッシュを取る動きや力の強さと、ドアノブを掴む動きや力加減を人は勝手に調整できるのだ。

無意識のうちにわかる使い方のことをアフォーダンスと呼ぶとしたら、
赤ちゃんがやたらめったら物を触ったり持って振ったり押したりするのは
身の回りに溢れている"アフォーダンス"を手当たり次第に探っているからだという。


人はボタンがあったら押したくなる。
つい押してしまうのは、ボタンが人に「押す」という動作を誘っているからだともいえる。



さて。

私は痴漢に遭ったこともないし撫でられることもあまりないが、なぜかよく叩かれる。
スパンキング好きですなんて一回も言ったことはない。
(汚いこと以外のNGがないだけ)
一般的にはSMの一種なはずなのにSM趣味のない人相手でも叩かれる。

初めて叩かれた日をよく覚えている。
前世で会社勤めだった頃、職場が離れた元上司と初めて遊んだときに突然思いっきり叩かれた。
(ちなみにこれは同意の上なので今流行りの性上納システムなどではない)
快不快という以前に何が起きたんだとびっくりした。
その日、私のお尻には「叩く」というアフォーダンスが発生した。

それからハプバーで遊ぶ相手や地上のハプニング、付き合った相手、サディスティックな趣味がないはずの人ですら後背位(バック)で絶対に一旦叩かれる。
赤ちゃんの手探りのようにぺちぺちされる日もあった。
叩かれるが、揉まれたことはない。
どうやら私のお尻は揉むものではなく叩くものらしい。
ボタンの話からすると、お尻が相手に叩かせるように誘惑しているのかもしれない。


困った…。