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【みちしるべ#15】浴本悠貴さん~オリエン抜きでは語れない!学生生活編~(前編)
“みちしるべ”とは!
みちしるべとは、学生オリエンティアによるインタビュー企画です。
社会人オリエンティアとの対談を通じ、オリエンテーリングとの向き合い方を考えるきっかけを提供します!今年度で第2期を迎えました。
もちろん、学生以外の多くの皆さんにもお楽しみいただける内容となっております。ぜひご覧ください!
ゲストプロフィール
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浴本悠貴(えきもとゆうき)さん
ニックネームは浴ちゃん。神戸大学2019年度入学。
広島県廿日市市出身。大学の新歓にて、オリエンテーリングと出会い、沼にはまる。3年でインカレロング・ミドル・スプリント・リレーのエリートになる。最高成績は4年生のインカレリレー1走2位。22年度の日学幹事長を務める。
就職をきっかけに2023年より関東に拠点を移し、ES関東に入会。競技としてのオリエンテーリングを頑張りつつ、様々なオリエンティアとの交流を楽しんでいる。
インタビュアープロフィール
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西川真由(日本女子大学2021年入学)
好きな遠征先のごはん:昇龍の唐揚げ、すき家の鬼おろしポン酢牛丼
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伊東京香(早稲田大学2021年入学 )
好きな遠征先のごはん:宇都宮のワールドビュッフェ、王将の極王天津飯
大学生時代のお話
―大学でのオリエンテーリングとの出会いや当時の印象はどのようなものでしたか?
中高はサッカー部でオリエンテーリングのことはオの字も知らず、出会ったのは大学1年の新歓祭でした。歩いてたらオリエンテーリングという文字が書かれた看板が目に入って、そこでお話しした先輩方のほんわかとした雰囲気がとても良くて、とりあえず1回やってみようと思って体験会に行きました。「きっとこのほんわかしてる人たちがやってるオリエンテーリングというものは、みんなで楽しく歩いて宝探しみたいなことをするんだろうなぁ」と思っていたら、いきなり当日山来て「じゃあこれ1人で行ってみよう!」と言われて(笑)。
オリエンテーリングって結局、やってみないとわからないスポーツなんですよね。実際に体験してみて、今までやってこなかった感覚が一周回って面白くて、気が付いたら入部していました。
―兼サーはしてましたか?
初めは3つ(!)のサークルに入ってて、ランニング同好会、法学部系のアカデミックなサークルも入っていました。大学1年生の初めの頃はまだオリエンテーリングの沼にどっぷりはまった、というわけではなかったです。
―オリエンテーリングに打ち込み始めたのは、いつ頃ですか?
大学1年生の秋インカレですね。「インカレだけは来い!」と先輩に強く誘われて参加しました。インカレでは、まずオリエンテーリングをしている大学の多さに驚き、「同期が全国にたくさんいるのか!」と感動しました。そして、選手権を走る先輩のビジュアルを走ってる姿がめちゃくちゃかっこよくて。自分も選手権を走りたい!と思い、毎週のようにオリエンテーリングに行くようになりました。
―まさにインカレ病ですね!
そうです。1年生の秋でかかってしまいました。秋インカレ後は週2でフォレストかスプリントに参加する頻度を維持しつつ、平日はサークルの仲間や個人でトレーニングをしてました。サークルも数を絞り、大学生活の中で一番オリエンテーリングにかける時間が大きくなりました。
―大学時代で一番印象に残っているレースは何ですか?
大学1年生の頃に参加した、京京立(京大、京都女子、立命館の3大学)の卒業する先輩方が運営する京京立卒業記念杯が一番印象に残っています。
理由は2つあって、まずレースでタイムを残す以外のオリエンテーリングの楽しみ方を知ったという点です。ラスポでフィニッシュパンチする前に音楽が流れてそれに合わせてダンスを踊らなくてはならなくて(笑)。オリエンテーリングにはこんな楽しみ方もあるんだと感じました。
次に、成長を実感できた点です。このレースで1年生ながら初めて3位入賞したんです。上手くレースできた実感もあって本当に嬉しかったです。オリエンテーリングは、「尾根がわかるようになった!」とか全くできなかったことができるようになる瞬間が1番嬉しいですね。
―大学4年間を通して、インカレでの印象深いレースはありますか?
1番印象に残ってるのは4年生の春インカレの選手権リレーです。卒業して2年経った今も、レース中の感覚ははっきりと覚えてます。学生生活最後の、全てをかけて臨んだインカレなのですが、結果を残せて本当に良かったです。色々な人から「まさかこんなに良い結果だなんてすごい!」と驚かれましたが、誰からも「お前ならできると思ってたぞ」とは言われませんでした(笑)。
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―リレーは応援がすごいので、チェンジオーバーで2位で戻ってきた時はすごく盛り上がったのではないでしょうか。
会場に近づくにつれて、森の中で応援の声が徐々に聞こえてくるんですよ。本当にあの感覚はもう学生時代でしか味わえない感覚なので、皆さんにもぜひ味わってほしいという思いがあります。
3人で走るとなると個人戦ではないので、そこが難しいところであり、同時に面白いところだと思います。走った後の達成感は大きいですね。
インカレリレーの代表になりたい学生も多いと思うのですが、代表を目指して仲間たちと切磋琢磨しつつ頑張ってほしいです。
日本学生オリエンテーリング連盟(通称:日学)の思い出
―日学幹事長を務めることになったきっかけは何ですか?
他に積極的にやる人がいなかったのと、色々な人と関わりつつ仕事を進めていく中で、オリエンテーリングに学生最後の1年を捧げたいと考えたからです。
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-仕事をしていく上で大変だったことや楽しかったことなど、1番印象に残ったことは何ですか?
秋インカレの開催形態に関しての議論で、結論を出すまでが大変でした。
スプリントとロングを同一の会場で開催できる場所が少なく、現時点ではたった4か所しかありません。そのため、このまま4つのテレインでの同日開催で進めていくのか、それともスプリントとロングを別日にして開催を続けていくかどうかの話し合いを進めて、その結論を出すまでの過程は様々な意見があったので、まとめていくことが大変でした。
楽しかったことは、幹事会を熱海で行った時です。普段は大会後などに幹事会を開催するのですが、一度大会関係なく熱海に集まって幹事会をして終わった後にみんなで観光をしたことがありました。普段、熱海観光なんてオリエンテーリングの人とする機会がないので楽しかったです。幹事会のメンバーは本当に「オリエンテーリング界を良くしたい」という思いで仕事をしているので、せっかくなら楽しんでやろうと思っていました。どうやったら楽しめるかなというのを考えながら日学幹事会を開催していました。
あとは、幹事会のメンバーで配車を組んで大会に遠征をした際に、普段関わらない各地区学連の幹事長との交流を通して新しい気づきがあったことも楽しかった思い出です。
大会運営もオリエンテーリングの楽しみ方のひとつ
-印象に残っている大会の運営はありますか?
一番印象に残ってる運営は、実行委員長を務めた第2回クレイジーフェスティバルです。大会1、2週間前にテレインの現地確認に行ったら、思った以上に植生などが荒れていて。今回作ったコースだとレースがクレイジーではなく、ただただハードになってしまって全く楽しめないと感じて、慌ててコースを組み直して直前で印刷を始めるなど、とても大変でした。
また、普段活動に参加していない同期と協力して運営できたことも印象に残った理由です。人手が足りず、あまり活動には参加しない同期にも声をかけてみると快く運営を手伝ってくれたので、当日なんとか大会を開催できました。まさか手伝ってくれると思っていなかったので嬉しかったです。
-この大会運営で、仕事をスムーズに進めるために工夫した点はありますか?
実行委員長は全体を見てスケジュール管理をすることが大切だと感じています。工夫した点としては、コミュニケーションをしっかり取ることを意識していました。みんなが何をしているか適宜見つつ、何か困っていることがあったら、責めるのではなく自分が手伝いに入っていました。誰にでも得意不得意もありますし、できない部分を認めつつ、滞っている部分をサポートすることを意識していました。
―全員が仕事をしやすい環境を作ることを意識していたのですね。
仕事の進め方は人によると思いますが、自分のタイプとしては「支えつつ一緒に伴走していくこと」を意識していました。
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就活生必見!👀オリエンテーリングと就活
―オリエンテーリングが進路選択や就活に与えた影響はありましたか?
「オリエンテーリングを社会人になっても続けたい」という気持ちは学生時代からあったのですが、正直に言うとオリエンテーリングを軸として仕事内容や住む場所は考えていませんでした。あくまで自分はオリエンテーリングを趣味として捉えていたので、やりたい仕事を軸にして就活をしていました。
―オリエンテーリングを通して得た経験が就活で強みになった経験はありますか?
―就活の際のオリエンテーリングならではのアピールポイント、ぜひ教えてください!
就活の時は、色々な切り口からオリエンテーリングに関することを話していました。まず、運営面で全体をまとめて1つの成果に向けて進んでいくことは、仕事とも被る部分が多いので、他者との協調性やリーダーシップの話をしていました。次に、競技面でインカレというターゲットレースに向けて自分が成果を残すために取り組んだことについて話していました。
運営や競技面で培ったマルチタスクができるという点もアピールしていました。
―そもそもオリエンテーリングというスポーツについて説明するのも難しいですよね…
そうですね。上手く伝わらないこともあるので、地図を就活のカバンの中に忍ばせて、説明する時に面接官に見せていた時もありました(笑)。
「オリエンテーリングをしすぎて就活どうしよう…」と悩んでる学生の方もたくさんいると思いますが、 その経験が就活に生きてくるので頑張ってください。オリエンテーリングを続けていると、競技をするだけではなく大会を運営するなど、様々な経験を積むことができると思います。
―就活とオリエンテーリングの両立はどう工夫していましたか?
平日に面接をすることが多いので、基本的には平日に面接や就活イベントに参加したり、ガクチカを書いたりしていました。そして、土日はオリエンテーリングを楽しんでいました。就活中は少し参加頻度が減ってしまったのですが、それでも2週間に1回くらいのペースで続けていました。
-ずっと就活をし続けるのも大変なので、息抜きは必要ですね!
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次回予告
後編は、月日()に公開予定です。
インタビューの続きやこぼれ話はポッドキャストにて先行配信中!
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