【テレビっ子アゲイン⑦】"二刀流"が持て囃されるのは遥か先の未来... 夢に一途に殉ずる、そして"子どものために"とはどういうことかに悩める青年立志編 NHK銀河テレビ小説『まんが道』(1986)
結論から言おう!!・・・・・・こんにちは。(◕ω◕)
今朝からけっこうな雨が続いたということでSeptember rain rain 九月の雨は冷たくて~な太田裕美、もといO次郎です。
※聴いてるとどんどんキーが上がってってしんどそうだけど、実際ライブや歌番組で披露する際はキーを下げて歌唱しているんだそうで。
今からちょうど45年前のリリースですね。(╹ω╹)
今回は往年のTVドラマ枠の一本、NHK銀河テレビ小説『まんが道』(1986)について書いてみます。
きっかけはシンプルに、先日再放送されていたものを観たので、その全体的な感想と出演されていた俳優さん方の個人的印象とを整理してみようというワケです。
ちなみに放映当時は未だ一歳半でしたので流石に観ていませんでしたし、親が観ていたかどうかも記憶に有りません。覚えが有るのは『にこにこぷん』ぐらいのものです。
今回の再放送には同枠で一年後に放映された続篇の「青春編」は放映されませんでしたのでそちらへの言及は無しです。まぁ、そっちのほうの再放送の期待も込めて、ということで…。
それでは・・・・・・・・・・・・・・・・・・さくら!!!
Ⅰ. 「NHK銀河テレビ小説」枠と、『まんが道』について
ハイ、私が三歳ごろまでに放送枠自体が終了しているので全く記憶にございません・・・。そもそもの放送時間帯が21時台、22時台なので幼児が起きてられよう筈がございませんし、朝ドラのような別時間帯での再放送も無かったようですので道理で馴染みが無いわけで。
その他の作品群を見てみると、1971年に『八つ墓村』が放映されているようですが、なんと金田一が登場しない展開だったようで気になるところです。個人的には昭和ゴジラシリーズでお馴染みの水野久美さんも出演されていたようでこちらも再放送の機会を待ちたいところではあります。
で、脱線はほどほどにしつつ藤子不二雄A先生の『まんが道』です。
高岡での高校時代から「UTOPIA 最後の世界大戦」「四万年漂流」での漫画家デビューと立山新聞社時代を経て、上京するまでをドラマ化したものということで、なんというか原作事前に読んでた身からすると些か中途半端な時期を切り取ってるな~と思っちゃったりしたんですが、学生・会社員と漫画の二足の草鞋から卒業・退職を経て漫画家専業になるまで、ということで"一本の道にしぼる"までを描いており、多才ぶりが評価される昨今に於いて古臭いと言ってしまえばそれまでですが、今観るとカウンターパンチのようです。
また、この時代の漫画家さんは特にその傾向が強いですが、漫賀と才野は「子どものために」漫画を描いている矜持が強いです。大人向けの劇画が台頭してそれが流行になろうと、あくまで子どもが読むための漫画を描いている名誉。
作中、編集者に「対象の年齢層の子どもには内容が難しい」「読者無視の独り善がりな漫画を描いている」と指摘されるように経験を積む毎により高年齢向けでより複雑な物語を紡ぎたい欲求が出てくる筈ですが、子どもが喜ぶ作品を作る作家を目標とすることに揺らぎは有りません。
読者に迎合し過ぎても独り善がりになり過ぎてもダメなのはどの媒体でもそうでしょうが、複雑になり過ぎないように伝えるメッセージを純化させる子ども向け作品の制作過程と、己が進む道を一つに絞り込む二人の姿がオーバーラップする構成はドラマになってより生きたように思います。
Ⅱ. 各キャストさんについて一言二言
・満賀道雄 - 竹本孝之さん
最近の写真を拝見してみましたが今でもカッコいいですね!
本作中では特に横顔が満島真之介さんソックリで驚きました。
長崎県出身とのことですが、本作での富山弁はマネしたくなるほどの親しみやすさで。
・才野茂 - 長江健次さん
・満賀鉄郎 - 磯崎洋介さん
主人公の弟役で、どっかでお見掛けしたお顔だと思ったら数年後の東映不思議コメディーシリーズ作品の主演の方でした・・・納得。
・虎口(学芸部長) - 蟹江敬三さん
満賀を厳しく優しく指導する上司役は既に貫禄の域。
『Gメン'75』の凶悪犯望月源治は世代ではありませんので蟹江さんでトラウマは負っておらず、むしろ根強く伸びるイメージですね。
・麻田次郎 - 小倉一郎さん
満賀の新聞社での先輩。なんというか冴えない表情と風体がめっちゃ板についてて、それがゆえに上記のエピソードも思い出しちゃった次第…。
・梅木春子 - 木原光知子さん
同じく満賀の新聞社での先輩。勝気な先輩だが、なんといってもそのハスキーボイスが耳に残る。
・手塚治虫 - 江守徹さん
その他、特に一シーンだけながら台頭してきた劇画家の西郷大介役の佐藤蛾次郎さんが強烈だったんだけど、画像が出て来ないのが残念無念。
Ⅲ. おしまいに
というわけで今回は往年のTVドラマ枠の一本、NHK銀河テレビ小説『まんが道』(1986)でした。
Twitterを検索してみましたが、やはりどうせなら後篇の「青春編」のほうも放送して欲しいという声が見られるので、是非ともそちらも再放送で観たいものです。
考えてみればテラさんも野球の腕がプロ級だったようですし、手塚先生は医学の道を振り切って漫画を選ばれたようですし、社会的に二足の草鞋を履くことが決して良くは見られなかった時代の中で本来多才な人が一本に絞らざるを得なかったことによる執念が相当なものであったろうことは推して知るべし、というところでしょうか。
ともすれば当時のそうした直向きさは今からすれば暑苦しさにも映ってしまいますが、そこは世代で区切ってしまうのは野暮というか乱暴かもしれません。
取り留めが無くなってきたので今回はこのへんにて
それでは・・・・・・どうぞよしなに。