僕が身を置く環境について
はじめに、を書いて数日が経った。本当はあと2回、いや、それ以外にも直近で面白いことがたくさんあり、3-4記事は書きたいことがある。
ただ書きたいことを書く前に大前提として僕が今いる環境について数点は書いておかないといけないことがある。
イマジンコーヒーというコーヒー屋
はじめに、でも記したが僕は今イマジンコーヒーというコーヒー屋で働いている。働くのは主に夜。23:30まで、定休日なくいつでもやってるコーヒー屋。夜にそんなみんなカフェインを取ることができるのか?と思うが、イマジンは夜のコーヒー屋、というイメージがついているほど夜に人が来てくれる。松江市の伊勢宮という飲屋街の中にあり、飲み終わりに来てくれる人、仕事や作業をする人、スタッフと話にくる人、観光客や、近くの店の店主やスタッフ、様々な人が入り混じり偶発的な出会いや会話が生まれる場所だ。
日々、面白い人が集まり、面白い話が巻き起こり、そして、面白い企画が生まれている。
ふと教科書で出てきた、18世紀イギリスのコーヒーハウスってこんな感じだったのかなあと思う。
そして社交場であると共に、スペシャルティコーヒーに対して本気で向き合い、本当に美味しい一杯を研究するスペシャルティコーヒーショップという一面も大きい。オーナーは日々、コーヒーの勉強で日本、世界を飛び回り、焙煎の大会で日本一になることを目標に学び続けている。
僕もそれに大きな影響を受け、コーヒーについて日々勉強している。これも果てしなく面白い。コーヒーチェリーの生産から、その後の処理、輸送、そして焙煎、抽出と、コーヒーはたくさんの人が手をかけ、ひとつひとつの丁寧な仕事が美味しい一杯を作り出している。逆にいえば何か一つでも手を抜かれていれば美味しい一杯は作れない。、、、と、この話をし始めると長くなるので、これはまたの機会とする。
余白とそのメンバー
このnoteにおいて、書くことの多くはコーヒー屋でのこと、そしてこの「余白」というプロジェクトのことが多くなりそうだ。
余白
余白とは、前述したコーヒー屋での同僚である青山という男が新しく始める個人事業である。ゲストハウスを軸としながら同時に朝ごはんを提供し、こちらは宿泊者だけでなく、町の人も食べに来られるような開かれた場所になる。「旅人」と「地元」を繋げるのがこのゲストハウスのミッションだ。
僕もこのプロジェクトへは参画しており、朝ごはんやコーヒーの飲食部門を担当する。
ちょうど先日45日間のクラウドファンディングが無事、成功に終わった。本当にありがたい。詳しい事業内容もこちらに記されているので、興味があれば見てみて欲しい。
青山との出会い
青山との出会いはイマジンコーヒー。僕より3年ほど前から働く大先輩だ。実は働くより前から彼の名前は耳に入っていた。市役所で働きながらコーヒー屋で働き、コーヒーという夢を追いかける、人柄も良くてオシャレ、町の人気者の坂口健太郎似のイケメン。
そんな前情報を聞きながら、一緒に働く先輩になるんだとワクワクしながらも緊張していた。
実際に会うと、その印象は10秒で180°変わった。ダメな方向に。
彼は、ひとことで言えば「愛すべきポンコツ」
彼の中には独自の時間が流れ、集合時間に間に合うことはないし、いつも何かを忘れてくる。独特の変なワードセンスを持っていて、人がつっこまずにはいられない。皿を持てば割るし、フライパンをもてば焦がす。すぐ物事に飽きるし、パソコンのデスクトップが汚い。
昔、学校のクラスのみんなに干支を聞いて回り、「戌年が多いクラスだなあ」と不思議に思っていたらしい。
(忘れ物や遅刻癖については、割と自分も同じ性質を持っているが、上には上がいると驚愕した。)
ただ彼は、誰よりも愛されている。毎日「青ちゃんいますかー?」と友達がコーヒー屋に来るし、彼のいないところでもいつも青山の話をされている。人は青山がいれば楽しそうに話し、青山がいないと「青ちゃんは元気?」とみんな青山青山青山。一時期嫌気がさしてノイローゼになりそうになった。「青山くんいますか?」『青山じゃなくてごめんなさい』と。(もう乗り越えた)
こればかりは言語化できない魅力である。人はどうしても青山のことが気になってしまう。特殊能力としか言いようがない。ただ、今思えば、それは思いやりや優しさ、そして人間を超えた人間らしさから来るものなのだと思う。(結局1番虜になっているのは僕なのではないか...?)
そんな彼との事業、面白くないわけがない。毎日笑いすぎて、いくら腹筋がいくらあっても足りない。
これから数回の記事は、主に彼の面白おかしさについて書こう。期待してほしい。
もう1人のメンバー岩本
余白について記すのに彼についても書いておく必要がある。前述の青山のことだけを書くと、こんなやつに事業なんてできるわけないだろうと思う人もいるだろう。僕もそう思う。だがここからが余白の面白いところ。彼には助けてくれる人が集まるのだ。そのひとりが岩本。大学の教授で、社会学を研究している。やはり青山の面白さに共感した1人。余白のちゃんとしないといけない部分全般を担当する。具体的にいうとお金のことや行政、各種許可のこと。とんでもなくしっかりしている。好奇心旺盛で興味にまっすぐ。研究者という職業がよく似合う。が、ちょっとやっぱり変わっている。
出会いは例に漏れず、イマジンコーヒーだった。ある冬の日、青山がとてもご機嫌そうに出勤してきた。「とても面白い人に出会った」と。そして話を聞くと今日イマジンに来るから会ってほしいと。
そして岩本が来た。きちっとしたスーツを着て、身なりがいい。青山が面白い人、と言っていたので少し拍子抜けした。なんだ、普通の人だ、と。なぜか覚えているのは名刺を「よく燃えるゴミです」と渡してきたことだ。その時の印象は知的な好青年、いうことにはユーモアがある。確かに面白い人だとは思った。その時は彼が赴任することになる大学への採用試験で来ていたようだった。
それから数ヶ月経ち、4月彼は無事採用試験に合格し、島根にやってきた。それからはすごい速さでこの街に馴染んでいった。彼の人柄からお店の常連と仲良くなり、お店やお店の外でも遊ぶようになった。青山とは僕より多くの時間を過ごし、共にpublic readingという読書会や、language exchangeという言語交換会を開くようになった。
そして時は流れ夏ごろ、青山から「夢だったゲストハウスをやりたい。岩本くんと、そしてよっちゃん(僕)をメンバーとしたい」という話をされた。ワクワクしながらも、実は最初、岩本を警戒していた。みんな知ってるスター性のある青山。彼を使って岩本は金儲けでもしようとしてるのではないだろうか。
秋ごろ、ゲストハウス視察も兼ね、町の宿屋に3人で泊まった。少し古い、おばあさんが1人でやってる小さなビジネスホテル。事業承継をしたいという話だったが、譲っていただく金額が僕らには果てしなく、話は頓挫した。
修学旅行の部屋のような和室に雑魚寝。気をとりなして今日を楽しもうとピザをとってお酒を飲んだ。
その夜、青山は少しお酒を飲んで一瞬で寝た。その後、初めて青山抜きで岩本とゆっくり話した。
彼が青山に出会い島根に来た日のことから、彼の生い立ちのことも、何時間も話した。
青山の頭の中の面白さ。この面白さを現実世界に落とすと何が起きるのかという単純な好奇心。思っていたことは僕と全く一緒だった。このときやっと、この人は金儲けで青山と関わってるわけではなさそうだと気付いた。
それからは青山抜きでも遊ぶようになり、今は一緒に畑なんかやってたりもする。
やっと前提おわり
さて、ここまで書いて、これから面白い話の前提が終わった。次回からはやっと日記となり、最近起きた話を書ける。
これからの記事を読んで期待を膨らませて待っていてほしい。来年の1月1日にオープンするらしいので。(アホか)
餅のサンドイッチを作ってほしいと言われた(アホか)
ここまで書くのに数日かかってしまった。続けられるだろうか...。