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krewDataで全銀フォーマットを出力する方法
正直言って、衝撃的でした。
2023年のkintone hive、いや今まで見た事例の中でも抜群のインパクトでした。
kintoneで全銀フォーマットを作成する「しかもライトコース(当時)で」
思いは募り、そしてCybozu Daysで念願叶った2023年でした。
今年のkintone hive 仙台でめちゃくちゃ気になる発表の実況を見て、ご本人とお話ししたいという思いを抱いてた。
— きったん@踏み出せば、その一足が道となる (@KK80979809) November 9, 2023
そんな時「届くかどうかではなく届けるんだ」と背中を押された(?)僕は、なんとかして連絡をとり、今回ついにお会いすることができたのです。
そんな数ヶ月間の念願が叶った #CybozuDays pic.twitter.com/D3XyCJ28kG
そんな思い出話は置いといたとして…
「kintoneで全銀フォーマット」に挑戦している方がnoteを書いてくれています。
【第一弾】
イシイケンタロウさんがカスタマインを使った方法
【第二弾】
ご本人による基本機能で作成する方法
そんな山崎さんからのご指名により、第三弾はkrewDataを使ったデータの作成になります。
▼ はじめに
「全銀フォーマット」の詳細は上記イシイケンタロウさんの記事をご確認ください。
今回の「全銀フォーマットをkrewDataで作成」は、当社で取り組んだ「kintoneを使った仕入・買掛管理」の一連の最後のアウトプットです。
それまで一件ずつ支払の処理をしていたものを全銀フォーマットで処理できるようになったことで月末の処理がとても楽になりました。
今まで取り組んだものの中でもベスト3に入るぐらいの業務の効率化だと自負しており、いまだに毎月の支払処理の際にありがたみを感じています。
▼ 業務フローの概要
kintoneを使った仕入・買掛管理の業務フローを簡単に説明すると以下の通りです。

仕入管理
製造部門による原料、資材、消耗品の発注管理
入荷予定日を入力してもらい、「本日の入荷予定」一覧をポータルに表示買掛管理
仕入れたものの中から「買掛金」として管理するものを転記買掛締
仕入の都度
20日
末日
それぞれの締タイミングで仕入を集計、支払方法・支払日・期日を支払管理に転記支払管理
仕入先・金額によって変わる支払方法の管理
締めのタイミングで消費税を計上、買掛管理に転記債務管理
手形・電子記録債務の振出日・期日の管理
支払を買掛管理に転記でんさいアップロードデータcsv出力
でんさいSTATIONにアップロードするcsvの出力(今回のテーマがここ)仕訳データ作成
全ての取引の仕訳データを作成し、会計ソフトにインポート
これらをkrewDataを使って手動での転記、作成を最小限に減らすことができました。
▼ でんさいアップロードデータcsv出力
厳密に言うと、山崎さんとイシイさんのとは少し違う、総合振込ではなく「でんさいSTATION」の固定長形式ではなく「csv形式」のファイルになります。
ですが作り方の基本は同じようなものですのでご了承ください。
こんな感じのデータを作成します。

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
でんさいアップロードデータを作成するkrewDataのフローです。
支払管理アプリのレコードから、支払方法が「でんさい」になっているレコードをcsvにします。
直接OneDriveにcsvを保存するので専用のアプリは作成しません。
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大まかなポイントは「ヘッダーレコード」「データレコード」「トレーラレコード」を作る3つのフローを最終的にレコード結合で一つにしているところです。
必要な項目をひとつづつ作成、編集していきます。
それぞれを見ていくと難しい処理があるわけではありません。
口座や利用者番号もマスターに登録済みです。
例えばヘッダーレコードの項番4はこんな感じです。

最終各レコードがレコード結合できるようにフィールド名を「項番」の数字にしておくこともポイントの一つです。
そしてできあがるファイルがこのような感じになります。

※出力するcsvには「フィールド名」も出力されるので、インポート前に手動で削除する必要があります。
▼ まとめ
というわけでkintone全銀フォーマットkrewData編でした。
固定長テキスト形式ではなかったのでイシイさんや山崎さんがやっているものとは少し違いましたが、もしも固定長テキスト形式で作る場合は文字や数字の桁数の足りない部分を「0」や「半角スペース」で埋める必要があります。
その場合は「データ編集」から「REPT関数」を使い、必要な桁数から入力されている文字数を引いた数だけ0か半角スペースを繰り返すことで必要な桁数にすることができます。
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今回のフローはとてもシンプルで簡単にできています。
krewDataの処理をシンプルにするために必要なのは元のアプリ構成とマスタの整備だと考えています。
krewDataの細かな処理内容は、それまでのアプリ構成によって変わってくると思いますし、そのあたりも含めて書いていくと超長文になるので詳しくは解説しませんでした。
もし仕入から始まる一連のフローやアプリ構成に興味がある方、詳しく聞きたい方は個別に連絡いただければと思います(笑)