■UbuntuTouch #1 スマートフォンで使ってみて感想 2021/09/13更新
スマートフォンのOSとして現在はAndroidとiOSが圧倒的なシェアですね。
しかし外国では今年に入ってからLinuxをベースにした新しいスマートフォン用OSがいくつも出てきて盛り上がっています。
※当記事の変更点を下部にまとめるようにしました。
Ubuntu Touchって?
Linuxで人気のディストリビューションの一つの「Ubuntu」をベースにしたスマートフォン向けのOSです。
ただ、Ubuntu公式での開発は数年前に残念ながら終了しました。
UBportsというコミュニティーが開発を継続しています。
【ベース】Ubuntu 16.04LTS
→ 現在、20.04LTSの移行が進められています。
<公式サイト>
Ubports
<対応デバイス(スマートフォン)>
公式対応=インストラーありのデバイスと動作確認されたデバイスがあります。
<公式アプリストア> OpenStore
OpenStoreはUbuntuTouchにインストールされている公式ストアアプリです。インストール可能なアプリが見れます。
Androidとの違いは?
AndroidもLinuxをベースに開発されたOSです。
いま外国で注目されているLinuxベースのスマートフォン用OSは「自由」を大事にしています。
ざっくりとした意訳です。
・自分で自分の好きなように変更出来る出来る自由
・オープンソースとしてプログラムの中身がオープンでセキュリティを大事にしたOS
・特定の企業の意向に縛られない自由
そしてLinuxベースの一番注目ポイントがスマートフォンにキーボードとディスプレイを接続すればデスクトップのLinuxマシンとして動作する事を目指しているところです。
実用性は?
私は日本国内で販売されていたドコモ版NEXUS5を手に入れてUbuntuTouchをインストールしました。
Androidと同様に初期設定時に「日本語」を選択すれば設定や文字入力も日本語で使えます。
スマートフォンとしての基本的な機能は使えるレベルと感じました。
ちょっと驚いたのが、APN設定が日本のメジャーなMVNOも含めて始めから入っていました。・・・APNを選択すれば電波をつかみました。
■基本的な機能
・電話・メッセージ・カレンダー
・WiFi通信
・写真
など
■実用性
スマートフォンとしての最大の利点であるアプリはごくわずかです。
GooglePlayやAppStoreの足元に及びません。
現在も開発バージョンでありメインのスマートフォンとして使う事は現実的ではありません。
しかしLinuxの膨大なアプリが移植される可能性を秘めています。
【補足】
第3のOSとしてブラウザのFirefoxをベースにしたFirefoxOSがありましたが残念ながらアプリの少なさも原因の一つで開発が停止しました。
→実際にはKaiOSとしてインド・アフリカ向けの廉価な携帯以上スマートフォン未満のOSとして大きなシェアを獲得して活躍しています。
どうして今年になって盛り上がってるの?
今までは発売されているAndroidスマートフォンのOSを書き換える形でOSをAndroidからUbuntuTouchに変える方法しかありませんでした。
しかし今年になりPinePhoneというスマートフォンの開発者向けが手に入るようになり実際に使える環境が整った事が大きいと思います。
■PinePhone(パインフォン)
CPUにArmベースのものを使ったSBC(シングルボードコンピュータ)を流用して開発されたArmベースのスマートフォンです。
UbuntuTouch専用では無く複数のLinux(Manjaroや最大17も動くと言う情報も)が動作します。
日本では話題になってないけど?
日本では盛り上がっていません。
しかしLinux系のブロガーさんが貴重な情報を発信してくれています。
日本で盛り上がっていない理由は
・コミュニティーが英語でのやり取り
・情報もほとんどが英語
・PinePhoneが日本で販売されていない
→電波を使うため日本の電波法=技適の認証が必要
です。
日本語のUbuntuTouch情報 <kledgeb>
kledgebさんのBlogでは日本語に訳して情報発信されています。
<UbuntuTouchの最新情報 日本語翻訳>
Ubuntu Touch その113 - 新しいアプリの紹介や不具合の修正など
Ubuntu Touch その111 - Ubuntu 20.04 LTSへの移行作業やTeleportsのアップデート
【kledgeb Blog管理者様にはリンクの了解を得ています】
日本語のUbuntuTouch情報 <PC-FREEDOM>
Blog版【さらば Android ?! 】スマホで動く Ubuntu Touch を試してみた。
Youtube:【さらば Android ?! 】スマホで動く Ubuntu Touch を試してみた。
PC-FREEDOM (Blog)
PC-FREEDOM (Youtube)
【PC-FREEDOM管理者様にはリンクの了解を得ています】
日本語のUbuntuTouch情報 <TOSHIO-WEB>
現役ITエンジニアのTOSHIO-WEBさんがUbuntuTouchのインストール方法についてBlogで解説されています。
Ubuntu Touch をNexus5にインストールする方法
【TOSHIO-WEB管理者様にはリンクの了解を得ています】
日本で使うには?
海外で販売されているPinePhoneは日本国内で電波を使う事は出来ません。
UbuntuTouchが公式に動作確認しているスマートフォンで日本国内で販売されていた機種が数機種あります。
私が今回インストールしたのはドコモで発売されていた「NEXUS5」です。
ハードウェアとして日本の電波法=技適の認証を受けているものです。
しかし公式に動作確認されていない機種でもOSをインストールする事は可能かと思います。Linuxに関するスキルが必要ですが・・・
■オススメ機種 日本国内で販売され技適に対応済み
・NEXUS 5 ・・・docomo、Softbankで販売されいた機種
実際にNEXUS5にインストールを「PC-FREEDOM」様、「TOSHIO-WEB」様がBlog or Youtubeで解説されています。
おおげのひとり言
個人的に基本的な機能が使えるので大きく成長する可能性があると思います。ただそれがUbuntuTouchなのか?他のLinuxディストリビューションなのか?はわかりません。
ただ最新の高性能なスマートフォンで安定動作するようになればキーボード、ディスプレイを付けたデスクトップモードでも実用的ではないかと思います。
ガジェット好きな私としては日本でも盛り上がって欲しいと思います。
ちょっと残念な話 ・・・2021/01/04追記
開発元のUBportは資金的に厳しい状況にあるようなので少しの金額ですが寄付をしようとPaypalで手続きしました。が「寄付出来る対象国では無い」というエラーになってしまいました。
意図してそうなっているのか?分かりませんが日本から寄付出来ない=日本からの寄付を考えていないと私は考えてしまいました。
日本から寄付だけで無く開発やサポートなどで貢献出来るようになればいいなぁと願っています。
この記事はその第一歩です。
【追記】
コメント欄でPaypal以外での寄付の方法を教えて頂きました!
「Patreon(パとレオン)」です。
公式サイトに記載がありましたが私自身まったく知らなかったので自分自身で調べて寄付をしました!!別記事で紹介します。
※数年前から日本の技適について誤った解釈する人が多く感じます。技適=日本固有の法律や認証を通さないと使えなくする仕組みと勘違いしている人がいます。
電波・無線は見えないものですので法律や規格に沿っていないと許可されていない電波を出している可能性があります。生産国の法律・規格ではOKでも日本国内では影響が出る場合があります。
例)
・技適の認証を受けていない無線機(スマートフォン)から出す電波がもし医療機器にノイズとして悪影響を与えてしまっていたら?
・工場の工作機械の制御に使われている電波にノイズとして悪影響を与え工作機械が誤動作をして作業員が怪我をしたら・・・
・自分が使っているパソコンの誤動作の原因が技適未認証のスマートフォンからのノイズだったら?
【補足】私自身、規格外や無線機器の劣化による電波の影響した実例を知っていますので注意喚起として記載しております。
<関連記事>Linux系 スマートフォンOS 概要
友だちのmkoさんがレビュー記事を投稿しています。
画面デザインなど私自身気が付かなかった内容もあります😊
スマホがUbuntuに!?Ubuntu Touchの魅力とは
記事変更点
■2021/01/04 寄付について追記と一部修正
■2021/02/20 PC-FREEDOM様のリンクを追加
■2021/03/14 kledgeb様のUbuntuTouchのニュースを追加
■2021/03/20 タイトル変更!
旧:■ガジェット#1 UbuntuTouchをスマートフォンで使ってみて感想
■2021/03/21 関連記事にmkoさんの記事を追加
■2021/03/23 kledgeb様のUtuntuTouchの最新記事のリンク変更
■2021/04/23 UBports公式サイトのリンクを追加
■2021/05/11 kledgeb様のUbutu Touch OTA-17のテスト呼びかけを追記
■2021/09/13 リンクに関する内容を見直し
※間違っている点、思い込み等あればコメント欄でご指摘頂ければ幸いです。