■Lenovo Yoga C630でLinux(WSL)は動作する? 2021/07/02更新
先日、TwitterでYoutuber「かじまっく」さんのツイートでYoga C630が格安で販売されていることを知りガジェット好きの心が騒ぎ勢いで購入しました!
いろいろいじっているので私独自の視点の感想をまとめました。
※2021/05/28更新
WSL2が動作しました!詳細は記事をご覧ください。
※2021/07/02 更新
Windows11(Insider build for Windows11)について追加しました。
【Lenovo Yoga C630】
OS:Windows10 Arm版
CPU:Snapdragon 850 (845の拡張版)
モバイル通信機能:LTE (nanoSIM + eSIM)
いわるゆWindows on Snapdragon(WOS)です。
■かじまっくさんのレビュー動画
※かじまっくさんにはリンクの許可を頂いています。
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https://www.rakuten.co.jp/gadgeteer/
ガジェット好きにとって何がおもしろいの?
簡潔な答えは
「普通のアプリがほとんど動作しない不完全なArm版を育てたらおもしろそう」
です。
※もう一つ興味が湧く点として
WindowsOSとMacOSのArm版としての比較です。
スマートフォンとしてハイエンドクラスのCPU=SoC(Snapdragon)=Arm版がWindows上でどの程度性能が発揮するのか?
いまMacはM1チップを使ったMacbookAir、MacbookProなどが驚異的な性能を叩き出しています。
Snapdragon 850=Androidスマートフォン用Armの拡張版
M1チップ=iPhoneのAシリーズ(Arm)の発展形
つまり大ざっぱに言うとArm版CPUを使ったWindowsOSとMacOSの素性が知れると思います。
※私はWindowsOSの本質部分(偉そうですが💦)で動作をみたいと思いましたのでWSL環境に注目しました。
※実際に使用した性能部分については別途記事を作成中です。
Lenovo Yoga C630の仕様
メーカー:Lenovo
発売:2019年04月
OS:Windows10 Home Sモード(Arm版)
CPU(SoC):Snapdragon 850 (高性能4 + 低消費電力4 コア)
メモリ:4GB
ストレージ:UFS 128GB
WiFi:801.11 ac対応
モバイル通信:LTE通信可能 (Snapdragonに内蔵)
ディスプレイ:13.3インチ FullHD(1920 x 1080)
→タッチ対応(筆圧検知対応)
サイズ: 約 306.8 x 216.4 x 12.5 mm
重さ:約 1.25 kg
動作するアプリ:限定されています
※Windows10 Sモードを解除後
・Armに対応したもの
・x86(32bit)に対応したもの ・・・エミュレーション
・x64(64bit) ・・・未対応(現在Windows開発版で開発中)
モバイル通信 (eSIM)
SIMが2つ使える仕様になっています。
SIM1:物理SIM nanoサイズ
SIM2:eSIM
物理SIMについては色んな方の検証結果がありますので私はeSIMのテストをしました。IIJmioを契約していますので追加でeSIMの契約をしました。
【結果】
IIJmio eSIMで通信OK
ログオンと同時にネットにつながる感覚はスマートフォンと同じ感覚と言ってもいいと思います。
【参考】IIJmio eSIMサービス
アプリの動作
他の方がレビューされているのでそちらを参考にして下さい。
アプリの動作(64bit)
Windows Insider Programで開発中のx64(64bit)エミュレータ上の動作確認したものを記載します。
・ScketchBook(AUDODESK):Microsoft Storeよりインストール
→動作可能。(簡単な操作の確認レベル)
→ペン操作可能。(手持ちのSurface Pro4ペンにて確認)
→処理速度については私自身がWindows10で初めて使うため比較は出来ません。
→簡単な落書きを拡大縮小では極端に反応が悪くは感じませんでした。
OS環境
1)Windows10 Sモード解除
2)Windows Updateすべて実施
3)Windows Insider Preview(Dev)版に移行
→x64(64it)版のアプリを動作可能
エミュレーションなので100%の互換性は保証されない??
→WSL(Windows SubSystem for Linux)2とWSLgに対応
WSL2は2004〜の対応ですがWindows Updateで1909までしかアップデート出来ずWindows Insider Programにて強引?にバージョンアップ!
【現在】2021/05/28 Update
Windows 10 Insider Preview 21390.1 (Dev版)
WSL(Windows Subsystem for Linux)の動作
2021/05/21に配信開始されたWindows Insider Preview 「21387」のインストール後WSL2が動作しました!
■ポイント
・WSL2が動作するためにはハードウェアとして「仮想化機能」の有効が必須です。
→「21387」でタスクマネージャー上で有効になりました。
・本機Lenovo Yoga C630の BIOS設定では「仮想化機能」の項目がありません。
・「21387」のリリースノートには該当する記載はありませんでした。
・Dev(開発版)であるため様々な機能追加・削除があるため次のリリース「21390」でも動作するか?様子を見ました。
【結論】2021/04/30 確認時
Windows 10 Insider Preview 21370.1
■WSL1:動作可能
ディストリビューションとして「Ubuntu」を選択
Ubuntu 20.04LTS が動作
■WSL2:動作不可(起動出来ない)
ディストリビューションとして「Ubuntu」を選択
動作条件である仮想マシンがBIOSで仮想化機能の選択項目無く「仮想マシンが起動出来ない」ため動作しない。
タスクマネージャー上で仮想化機能が有効になっていない。
(Hyper-Vでは無いためHomeバージョンでもOK)
→Surface Pro X(Windows10 Arm版)でも動作事例があるため本機種固有も問題と思われます。
■WLSg:動作不可
WSL2の動作が前提のため動作不可。
しかしインストール(WSL2上)は出来ました。
「X11」のフォルダーを見つけた時はテンションが上がりました!
【結論】2021/05/28
Windows 10 Insider Preview 21390.1
※仮想化機能(タスクマネージャー):「有効」の状態
■WSL1:動作可能
ディストリビューションとして「Ubuntu」を選択
Ubuntu 20.04LTS が動作
■WSL2:動作可能
ディストリビューションとして「Ubuntu」を選択
Ubuntu 20.04LTS が動作
※BIOSの変更、アップデートはしていません
(Hyper-Vでは無いためHomeバージョンでもWSL2用の仮想化機能は動作OK)
■WLSg:動作不可
WSLg動作用のGPUドライバーが無いため。
WSLgではGPUドライバーが必須となっています。現状ではintel・NVIDIA・AMDのドライバーしか無くArm(Snapdragon)のGPUドライバーは配布されていません。
【WSL1とWSL2の違いについて】
WSLは1と2を共存させる事が可能です。切り替えての動作になります。
■WSL1
Windows上でLinuxのエミュレーション(Linux→Windowsへ変換)のため純粋なLinuxでは無くWindows用にカスタマイズされたLinuxが動作します。
ハードウェアを直接操作するようなアプリはうまく動作しない場合があります。
→極論を言うとWondows上でLinuxのCLIが使える環境
■WSL2
軽量な仮想マシン上でLinuxを動作させています。Windows用に少し手を加えたLinuxが動作します。
→Linuxが動作します。WSLgが実現出来るのはエミュレーションでは無いLinuxが動作するためです。
USB-PD対応 ACアダプタ
給電・充電はUSB PDに対応しています。
純正ACアダプタは45Wタイプですがケーブルも含めて大きくてかさばります。(他の機種と共有していからでしょうね)
手元にあったUSB PD対応のACアダプタで充電の確認をしました。
※USB PD充電は対応していれば出力が小さいものでも使用可能です。しかし稼働させながら充電については実際の消費電力が関係してきます。
■UDB-PD対応 20Wアダプタで動作!
Anker社20Wアダプタ+USB PD対応ケーブルを接続して動作しながら充電出来ました!
【状況】
Windows Update動作中に20Wのアダプタを接続して確認したところ
アダプタ認識(本体側面ランプ点灯)
→ 画面上もACアダプタを認識
→ Windows Update動作に変化無し
→ 画面にて「バッテリー充電中」と表示
→ 実際にバッテリーが充電されていた
となりました。
動作中ながらバッテリー充電となるとは想像していませんでした。
CPU使用率は「20%以下」の状態であったためもしかすると自動的にCPUの使用率を抑えて消費電力を下げていたのかも知れません。(スマートフォン的?)
<パーツ>
私が使用出来た20Wの充電器とケーブルの組み合わです。
・Anker PowerPort III nano 20W
・Anker PowerLine II
Windows11について 2021/07/02
Windows11(Insider build for Windows11)が動作しました。
・Windows11 アップデート対象機器
→Microsoft 純正の動作確認チェック アプリで確認
・Windows11へアップデートを行いエラーも無く動作しています。
・x64アプリのエミュレート動作はアップデート前より安定しています。
詳しい情報についてはこちらの記事をご覧ください。
<参考記事・情報>
Lenovo 商品ページ(販売終了しています)
Lenovo 製品仕様
USB-PD充電についてのnote記事
PC Watch
Snapdragon 850搭載のArm版Windows 10 2in1「Yoga C630」の使い勝手を検証
おおげのひとり言
実際に使ってみてWindows10ノートパソコンとしては動作するアプリが限定され処理速度もモッサリしていますので快適ではありません。
しかし注目するポイントをモバイル通信が可能、バッテリー駆動時間が長い点で見れば用途を限定すれば実用的かな?と思います。
そう考えるとAppleのM1チップの驚異的な性能がハードウェアとOSのチューニングの賜物なのかな?と感じてしまいます。
05/23にWindows Insider Preview 「21387」へアップデートをしたところタスクマネージャーの仮想化機能が「有効」に変わっている事に気づきました。WSL2を試したところ動作してビックリです!
リリースノートには記載されておらず今回のアップデートで何が変わったのか確認出来ず不思議な気分でした。
とりあえず私自身でのWSL2での動作を確認出来ましたがDev版なので次のアップデート後も動作するか?様子を見ました。
そして今日(05/28)のアップデート後も動作をする事を確認しました。
本機は高性能マシンではありませんが正式版でWSL2が動作するようになれば活用の幅が増えそうですね。
諦めずにいじっているとおもしろい事が起きますね。私にとって本機はガジェット扱いです😁
今後も試行錯誤を続けていき記事を更新する予定です。
性能に関する内容は別記事として作成中です。
ご覧頂きありがとうございました。
※間違い、誤解等ありましたらコメント欄にてご指摘頂けると助かります。よろしくお願いします。
Linuxの動作確認(パソコン、周辺機器)を行っております。 パソコンは古い機種をメインに動作確認、周辺機器はWiFiアダプタなどがLinuxで動作するか?を確認しております。 機器購入の費用としてサポートをお願いします。