【お茶師日記13】 自然発生的「お茶摘み大会」
今年(2021年)のお茶時期が、例年よりずいぶん早く始まりそうですが、昨年の「初摘み」の時の、ちょっと嬉しかった出来事をお伝えします。
初摘み
2020年4月19日
新型コロナで世の中が混迷する中、新茶シーズンとなりました。
初揉みは4月19日の日曜日。我が社の茶園で最も芽の生育が早い、市の南部の住宅地に隣接する場所を朝から手摘みしました。
近所の子どもたちが
関係者の家族やお手伝いの人たちを動員して大勢で摘んでいると、周辺でボール遊びをしていた小学生の男の子たちが興味深げにやってきたので「ちょっとやってみる?」と、メンバーが声をかけ、彼らは手伝い始めました。
それにつられて近所の子どもたちが次々に参加、お母さんたちも「お邪魔じゃないんですか」と心配して駆けつけましたが、社長が「ぜひ一緒に」と誘ったので、周辺の家々の親子による「お茶摘み大会」の様相になりました。
こんなとき、子どもたちは遊びのルールを作るのが早いですね。女子チーム男子チームに分かれて、「一回かごを回収されたら1ポイントね!」などと言いながら、わいわい楽しそうでした。予定量を摘み終わったので終了し、社長が住所を伺って、お茶ができたら送ることを約束しました。
子どもたちは学校でも若干お茶のことを教わったことがあるようでした。また、リーダー格のお母さんは「いい経験できました。うちのおじいちゃんがそちら(私たちの工場がある山間地)の出身なので、山のお茶はよく買います」とのこと。
交流できてよかった
数日後に、お茶刈で再びこの畑を訪れると、すでに製茶したお茶が送られていたので、一番近くのお宅のお母さんと男の子が出てきて、「お茶いただきました。こんなにおいしいお茶初めて飲みました」と喜んでいました。
市街地に近い茶畑は、これからも整枝やら防除やらで近隣のお宅にも影響があるので、このような関係ができたのはとてもありがたいことです。