2024年8月22日
今日は木曜日。朝から倉庫で材料を積んで現場へ向かう。午前中は材料や足場の整理を主にした。
午後、軒付け作業をやらせて貰えることに。
今回やったのは増し締めと言って、一度縛った縄を解いて再度縛り直すという単純な作業。
だが、単純 という言葉は全然アテにならない。この単純な作業ひとつ、自分は今日まともに出来なかった。まず普段やっている本結び。少し形が変わっただけで、何が何だか分からなくなり縦結びになる始末。色々混乱して拓也さんに教えて貰っている内にあっという間に休憩時間。
なんと反対側の屋根で作業していたまちゃくんも僕と同じ状況になっていたらしく、お互い休憩中に縛り方を再確認したりする。
茅葺きをやっていると、自分の「わかった、理解した」という言葉の曖昧さを実感する事が多い。本当にわかっているつもりだったのに、いざやってみると実は何ひとつ分かっていなかったのだと気付くことがある。
そういった経験を重ねていくと、自分というものの存在の不確かさみたいなのに触れることがある。うーん、うまく言語化できんなあ。
まあ、分からないままでいることが、その状態が、そのまま自分という存在のわからなさを肯定してくれている気分。とでも言っておこう。僕は「それ」に触れる瞬間がとても好きだ。
「増し締め」は結び方だけでなく、最後まで縄のテンションが緩まないようにすること、そして何より単純にきつく縛るというのが1番難しかった。15時休憩が終わってからの作業は、ただひたすら手の痛みとの戦いだった。
ようやっと少しキツく縛れてきた所で手の痛みがピークに。
まだ僕の手は縄には勝てないみたい。悔しい。明日は手袋使わないと使い物にならないなあ。
気づいたら、たったの数時間の「増し締め」で全身にドッと疲労感が。
そんな作業中にふと見上げた空は、手が届きそうなほど生き生きとしていて美しかった。
明日もこんな景色が見られるかな。
今日はそんな一日。おやすみなさい〜
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