主張するなら証明をだせ
悪性:☠️
「人になにか主張するんだったら、証明してよ」という“主張”に対しては、まず素朴には、次のような返しを無限背進的に繰り返してゆくという方法が考えられるだろう。すなわち、『そのような言説を私に対して主張するのであれば、まずはその論理に従って、その言説自身を証明してください』という返しである。
しかし、このような返しが有効である理屈をも包摂して、次のような、やや主語を大きくした返しにも、合理性がある。すなわち、『あらゆる主張における言説は、その合理的証明をするのにおいて、また別の言説を主張する』ということである。
一般に、任意の言明 x1 を証明するにあたっては、なんらかの言明 x2 および、 x2 が x1 の根拠になるという論理として、 x2→x1 が要求される。
すなわち、言明 x1 を証明するために、新たに言明 x2 と、言明 x2→x1 を主張することになる。(「主張まではしません」などというときは、これらに所以する x1 も主張出来なくなる)
今 x1 について述べた理屈は、同様に x2 にも当てはまり、このことは重複的にすべての言明に及ぶ。