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ワークショップで良いアウトプットに辿り着けるのに必要な「はしご」と「跳躍台」


こんにちは、週末東京に雪がふったらしいですね。ずっと家にこもっていたら気づきませんでした。

さて、毎週毎週ワークショップ的なことをやらせてもらったのですが、失敗ではないんですが、もっと上手く出来たな〜と思うことがありました。というのも、クライアント事務局のオーダーを受けて、ややアウトプットの難易度をあげたところ、ちょっとついてこれない人がちらほら出てしまいました。

そのときの振り返りをしつつ「どうしたらもっと上手く出来たんだろう」ということを考えていたらですね、以前ミミクリさんのワークショップに参加したときに知った「はしご」という考え方を思い出しました。

参加者をちゃんとアウトプットにたどり着かせる「はしご」

例えば、あなたが「近くの公園をより魅力的な空間にするための企画」を参加者に考えてもらうワークショップを企画しているとしましょう。そのときに考えないといけないのは、

魅力的な空間というアウトプットはどのような要素で構成されるのか?

という点です。

アウトプットをいったん分解してみる。

魅力的な空間=対象とする空間+空間の活用方法+それを使用するユーザー+etc...

例えばこんな感じです。仮に空間、活用方法、使用するユーザーという3つの変数がアウトプットに必要だなとなったら、それぞれをどう選ばせるステップをちゃんとしいてあげないといけません。

例えば空間の事例がたくさんあるカードをつくってもいいかもしれないし、各チームに空間の事例集みたいな本を配っても良いかも知れない。他にもアウトプットに上記の3つの変数をちゃんと書かせるワークシートを用意してもいいかもしれない。

何もはしごは別にツールだけに限らず、ちゃんとプログラムに考えさせる時間を「十分に」用意することが必要。たぶん僕が上手くいかなかったのは、そこの時間をかなり端折ってしまったところに原因があるはず。

残念ながらワークショップは限られた時間でやらないといけないことであり、ワークショップのオーガナイザーとデザイナーはその時間を考慮した上で、無理な水準や内容のアウトプットについては、はっきりと「この時間では無理だ」と判断/伝える勇気が必要。(できないことはないが、設計の難易度と参加者への負荷がぐっと上がる。ので、どうしてもとネゴられたときにはそのことをちゃんと伝えないといけない)

そのあたりのことをちゃんと気をつけておき、設計の初期から、ちゃんとアウトプットにたどり着けない「怖さ」をもっておかないと、参加者に負荷をかけてしまいます。


参加者のアウトプットを引き上げる「跳躍台」

そしてもう一個大事なことがあります。それは参加者のアウトプットをちゃんと良い状態に引き上げてあげる跳躍台です。

(正直、このあたりはちょっと企業秘密だし、ぼくもすべてを知っているわけじゃないので大きなことは言えないんですが、言える範囲でちょっとだけご紹介します。)

たとえば、先程の「近くの公園をより魅力的な空間にするための企画」を考えるとしたとき、どうすればいい企画が出てくるのか、に頭を悩ませることでしょう。

一番手っ取り早いのは、成功/面白い事例を業界内/外を問わずに参加者にインプットさせることです。

例えば、こんな本とか。公園をはじめとした公共空間の事例がたくさんのっています。これを参加者のチームに1冊ずつ配るとか。もしくは裁断してバラバラにして、それをインプットカード的に参加者に使ってもらってもいいかもしれません。

他にも、こういったオフィスの使い方の本など、別に公共空間に限らずとも空間の使い方であればインスピレーションを得られるはずです。

こういった「発想をひきあげてくれる」情報を参加者に提供すると、アウトプットの質があがっていきます。もちろん1つだけじゃなく、いくつも仕込んでいいと思います。設計と時間次第ですが。

他にも色々と方法はあるのですが、それは何かでご一緒した際にお伝えできればと思います。(なんかもったいぶってるようですいません!)


まとめ

ということで、自分の反省兼気付きのまとめとしてnoteを書いてみました。僕自身も色々と試行錯誤中なので、もし良いtipsをご存知の方がいればぜひ情報交換なりさせて頂けたらと思います。

過去にはWASEDA NEOさんでワークショップをやらせてもらったりと、色々と実験の場所をひろげています。もし「こんなワークショップやってみたい!」という声ありましたら、ぜひぜひ協力させていただきたいと思っておりますので、気軽にお声がけください。

それではまた!体調崩しやすい季節なのでお気をつけて。


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ワークショップのプログラム設計のやりかた。かんたんにアイデア開発ワークショップをつくる方法を考えてみました。そもそもワークショップの設計ってどうやるんでしたっけ、というのはこちらを読んでもらえるとわかりやすいかと。

跳躍台として、たとえばwho said thatというバイアスを破壊するアプローチを考えてみました。投影資料もありますので、興味ありましたらぜひ。

これは参加者の気持ちになったときに感じたこと。ワークショップの設計の際に参考にしていただけると、参加者が楽しめる設計になるんじゃないかと思います。

頂いたお金は書籍購入に充てて、発見をnoteに記録します。