ニュージーランドは反ワクチン派を軍隊で排除するかもしれない

コロナウィルスが蔓延し、オミクロン株の侵入と共に毎日かなりの数の感染者が出るようになったニュージーランドだが、その原因を追究するよりも今集中しているのはアンチワクチンの人々の排除のようだ。

ニュージーランドでは社会的圧力によるワクチンの推進が今も行われており、ジャシンダ・アーダーン首相は家族を、友人を、そしてあなた自身を守るためにぜひワクチンを打ってほしいと打ったところで感染するかしないかがはっきりしない薬を打たせてファイザーから購入した大量のワクチン在庫を処分することに躍起になっている。

私はワクチンが重症化を防ぐということについては何も疑っておらず、むしろ重症化リスクが高い人々は打ったほうがいいと思うのだが、老若男女一人残らずワクチン接種すべきという今の政府にはもはやその思惑は感じられない。

政府はなぜここまで国民一人残らずワクチンを打てというのかについて明確な説明をしていない。

医療リソースを圧迫するであるという問題はあるかもしれないが、彼らはほとんどそういう話をしない。

感染拡大のごく初期に医療リソースの圧迫が心配だとは言うがワクチン接種に期待する効果の一つに医療崩壊を防ぐという話は聞いたことがないか同じく初期にさらっといって終わっているのかもしれない。

なぜワクチンを打たなくてはならないのか、なぜ感染するかどうかまでは自己責任ではいけないのか、そもそも感染したところで重症化リスクが少ない人にまで打てと迫るのはなぜか、政府は絶対にこの点を説明しない。

7月に入ればコロナウィルスの錠剤が出るという話を日本のニュースで見るが、ニュージーランドではそんなものは存在していないといわんばかりに報道されない。

ニュージーランドは今でもファイザー製のワクチンしか選択肢がない状況で国民は全員ワクチンを打つべきだ、といわれて生活している。

ニュージーランドではウェリントンの国会の前で反ワクチン派がデモを続けていることは割と国内では有名だが、外国ではほとんど知られていないかもしれない。

ニュージーランドにとって最も嫌なことは海外にこういった問題を知られることだ。なぜなら観光、留学がこの国にとっての一大産業であり、海外からの投資家から投資をしてもらい、海外からワーキングホリデー名目で入国する若者を徹底的に搾取することで利益を水増しするからだ。

国会の真正面で大規模な抗議活動が行われているなど知られるわけにはいかないだろう。

こんなアンチワクチンの人々に対して国が何をしているのかというとこの度軍隊の動員を検討しているらしい。

民主主義国家におけるタブーの一つが、国民に対して軍隊を差し向けることだ。それを今ニュージーランドはやるかどうかということを検討し始めているし、もし本当に軍隊を動員して抗議活動を排除すればいよいよもって独裁者ジャシンダ・アーダーンの地位は確固たるものとなる。

そもそもジャシンダ・アーダーンは民主主義の人ではないのだから、国民は自分が統制するモブであり、軍隊はそのための道具でしかないのかもしれない。

今の政府の割とありがちなパターンとしては、まず政治家が何か疑念を口にする、マスコミがそれに乗って疑念の先を攻撃する、そして排除する、というものがある。

今回の抗議活動に対して軍隊を差し向けるかという話の前に実はジャシンダ・アーダーンが抗議活動は海外からの影響だということを言った。

つまり、海外からの影響でこんなことをする人々が出てきた、と自分のこれまで行ってきたロックダウンや国民の行動制限についての政策やちっとも説明しないワクチンのことについては一切振り返ることなく発言した。

この発言が出る時点で彼女の自分の政治に対する自信のようなものがうかがい知れるが、よくここまで自信を持つことができるなと逆に感心する。

仮にこの抗議活動が海外から輸入された何らかの思想に基づいて行われているにしても、抗議活動の契機となったポイントはどこかにある。そしてそれはジャシンダ・アーダーンと彼女の内閣がニュージーランドで行ってきた一連の政策にあるのではという疑問は持たないのだろうか。

この後にヘラルドで有料記事なので読んでいないが、抗議活動を行う人たちに対してお前らの価値はない、何も生み出さない、とっとと家に帰れという辛辣な記事が掲載された。

つまりこの二つの情報でニュージーランドは半ワクチンの人々は排除されるべき国家の敵、という認定をしたに等しいのかもしれない。自国民をきれいに分断することに成功したのだからジャシンダ・アーダーンの手腕は大したものだ。

彼女は口では国民を分断したりはしないというが、着々と分断を進めている。この国の人々は果たして気が付いているのだろうか。

当然抗議活動が破壊活動になり、警察では制御しきれなくなったというのであればニュージーランドにいるかは知らないが、機動隊やもっと上位の警察組織、そして最終的に軍隊を用いるのはあるかもしれないが、やはり軍隊を動員してはならないと私は考える。

今の時点では抗議活動はただ国会の前での座り込みと聞いているので、仮に破壊活動があったとしても違法行為とは言え軍隊を動員するほどの物かという疑問は当然ある。

もしも軍隊を動員して彼らを鎮圧した場合、警察がやるよりもはるかに暴力的になる可能性はあるし、国民に軍隊を差し向けた民主国家という称号を得ることになるが、実はこの国の政治家には国民に軍隊を差し向けることに躊躇しない人がいる。

それはウィンストン・ピータースだ。

彼はコロナウィルスのパンデミック初期に人々の行動を警察ではなく軍隊で制御すべきだ、ということを言ったことがある。

当時はあまりにもナンセンスなことを言うやつがいたものだと思ったが、ここにきてジャシンダ・アーダーンがそれをやるのかもしれない。

私は以前レイバーパーティーとニュージーランドファーストが連立政権を組んだ時に、レイバーが政権ほしさのあまりバーター取引に応じて今の大惨事を引き起こしたのかと思っていたが、その次の選挙でニュージーランド・ファーストが議会から消滅してもいまだに路線が変わらないことに驚いていた。

しかし今となってはニュージーランド・ファーストのほうがまだましな政党なのかもしれないとすら思うようになった。この国はジャシンダ・アーダーンに完全に乗っ取られている。

そもそも彼女のような極左は国民を統制するということが最も大事なのだから、おそらく統制可能ならば軍隊でもなんでも活用するのかもしれない。彼女の最大のスキルは口のうまさだ。国民になぜ抗議活動を軍隊で排除するのかについてもきれいに説明しきるかもしれないが、そもそもニュージーランド国民は国が言うならそうだろうと思うように教育されているようなので、別にどうでもいいかもしれない。

ところでなぜこの抗議活動がここまで長期化しているのか、その原因はジャシンダ・アーダーンにある。彼女は彼らと絶対に会話をしようとしないからだ。

抗議活動をする人の大半は話を聴いてほしい、何らかのレスポンスが欲しい(そしてそれは彼らが望むものであってほしい)と思っているのだが、ジャシンダ・アーダーンからすれば海外の変な思想に毒された変な奴らで邪魔だから軍隊で一気に鎮圧するかという対象でしかないということの恐ろしさは理解していただきたい。

そういうわけでニュージーランドに来ることはお勧めしない。

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