ニュージーランドはロシアへの経済制裁によって税収を減らす結果になった

今やロシアとウクライナの戦争は、もしかしたら核戦争につながるのではなどとマスコミは言いたい放題に危機を煽っているがここニュージーランドではそんなことよりも重大な問題がある。

それはニュージーランドも参加して行っているロシアへの経済制裁の結果ガソリン価格が異様なレベルで高騰しているということだ。

自分たちで経済制裁をしかけておいて困ったことになるというよくわからない展開ではあるが、今の時点でガソリンはリッターあたり$3を超えている。

普段は大体$2くらいなので、1.5倍以上に価格が高騰しているということだ。とはいえ今年の物価上昇ですでに$2.5くらいにはなっていたがそれでも想定外の値がありであることは間違いない。

このガソリン価格の高騰のダメージは富裕層はほとんど受けない。なぜなら彼らは電気自動車を持っているからだし、富裕層に利するために設けられた電気自動車を買うための助成金で電気自動車を相当のディスカウントで購入しているため、この辺の含み益を考えても大したダメージにはならないだろう。

おそらく含み益が消えるまでに戦争が終わり原油価格も元に戻るのではなどと考えているかもしれない。

ガソリン価格高騰の影響をもろに受けるのは貧困層だ。

彼らはボロボロで燃費の悪い安いガソリン車に乗らざるを得ないうえに収入も常にギリギリのラインで生きていることから原油価格が値上がりをすればあっという間に生活が破綻する。

ならばバスや電車を使えばいいではないかと言う人もいるかもしれないが、ニュージーランドの公共交通機関はその品質の低さには定評があり、使わざるを得ない境遇の人しか使わない。

車があるなら車を使う、というのも、車を使わないと生活が成立しないからだ。

こういった困難はジャシンダ・アーダーンの大好物と言ってもいい。

いかにも国民のために考え抜いたと言わんばかりに急に新しいことを決定するからだ。

今回はガソリン価格の高騰に歯止めを書けるべくガソリン税を下げると言い出したが、今日の時点で価格は下がったように見えない。

そもそも今年のCPIが異様な盛り上がりを示したせいで物価も一気に上がったところに自分たちで施した経済制裁のダメージは貧困層に転嫁されるというわけのわからない事態に減税という手段を即座に選んだジャシンダ・アーダーンの決断力(笑)や行動力(笑)、そしてリーダーシップ(笑)には開いた口が塞がらない。

というのもガソリン税を下げたところで下がるのはガソリンの値段だからだ。原油価格の高騰による全体的な物価上昇に歯止めがかからなければ意味はない。ニュージーランドが原油を輸入していない可能性はあるがそんなのは知らない。

ガソリンの販売業者はこれまでどおりの値段で販売し、国が損する結果になっているのだが、ロシアに経済制裁をすれば真っ先に起こると言われていたことに対してさも「この国に襲いかかった災厄に敢然と立ち向かう私」という感じの反応をしていて茶番もいい加減にしろとしか言いようがない。

ニュージーランドのよくあるパターンとしては、事前に準備だけしておきなにか起きたら即座に対応するという手口でさも国民のための迅速な対応という演出はできるが、普通に考えたら「はじめからやれ」でしか無い。

また、少し考えれば原油価格が上がることによって価格が高騰するのはなにかといえば「ありとあらゆるもの」と政治家様ほどの大卒たちならわかりそうなものだし、ならばあらゆるものにかかるGSTを下げればいいのではないかと思うがここには手を付けないあたりにいかにこの決定が政治的であるかがわかる。

GSTを変えるにはシステムが、という人もいるだろう。おそらくガソリン税はGSTよりもフレキシブルに変わる前提なのかもしれないが、ガソリンなどという数週間に1回給油する程度の出費に関する税金を下げたところで果たして意味があるのかと純粋に疑問に思う。

さらに言えば、貧困層はこの車社会でも歩くため、ガソリンの使用量も少なくなる。

今回のこの決定が英断かどうかで言えば私としては一番傷つかないが一番ニュースになる税金にとりあえず手を付けたしこれ以上税金を減らすことはするまいと思っている。

この他にも所得税の最低課税額を変えるとかしてもいいだろうと思うがそういうこともしないあたりに単に人気取りのために手を付けても割とダメージのない税金に手を付けたようにしか見えていない。

ところでレイバーパーティーの支持率がついに2位に転落した。

これまではどれだけ国民を虐げても支持率一位を守っていたレイバーパーティーの支持率がついに二位に転落した。

それでも二位なのかと驚く人はいるかもしれないが、ナショナルとレイバー以外は泡沫政党しか無いので、ナショナルとレイバーは1位か2位しか無い。

1位に返り咲いたのはもちろんナショナルだ。

どうやらラクソンはそれなりに人気があるようで39%と過半数を大きく下回りながらナショナルの支持率を1位に押し上げた、と思うのは早く単にレイバーの支持率が大きく下がったに過ぎない。

ニュージーランド国民もここに来てとうとう今のレイバーがおかしいことに気がついたのかと思わなくもないが、陰謀論的に考えたら先日わざわざウェリントンにまでお越しなさったウィンストン・ピータースの顔に泥を塗ったのでニュージーランド・ファースト支持層が一気に離れた可能性を私は勝手に考えている。

私は今回の選挙ではニュージーランドファーストの支持層が一斉にレイバーに流れ込んだことによって単独過半数を取ったとかってにかんがえている。移動した議席の数が大体そうだったからだ。

しかし、ジャシンダ・アーダーンがあまりにもぼんくらすぎたために議席返してもらいますと言わんばかりにレイバーから立ち去ったのではないだろうか

というふうに考えたほうがアンチ現政権の私としては面白いのでこの説を採用することにする。

いずれにせよジャシンダ・アーダーンの極左政権による国民統制の野望はここで潰える可能性も出てきたため私としては非常に喜ばしいニュースだ。

ジャシンダ・アーダーン政権が彼女の二期に渡る任期で行ったことといえば

1.コロナ対策で成功したと見せかけて適宜変異株を輸入してはオミクロンに負けた(過去にコロナなんか何時でも勝てると言ったことは忘れているようだ)
2.ロックダウンをしっぱなしにして国民からひたすら自由を奪い続けて最終的に国民からコロナ対策へのモチベーションをなくさせた(今真面目に行動追跡アプリを使っている人は目に見えて減っている)
3.ひどいインフレ
4.膨大な国債
5.何故かファイザーのワクチンしか買わない
6.ひたすらコロナの恐怖ばかり煽るプロパガンダ
7.移民に対する徹底的ないじめ・弾圧・詐欺行為
8.国内企業に移民を供給しないという嫌がらせ
9.オフィスラブをした移民大臣をやめさせたが大臣権限で友達にビザを優先的に発給したクリス・ファーフォイの温存

要はろくなことをしていない。一方で自らが大臣まで務める子供の貧困問題はなにか解決したのだろうか、そういうニュースは聞いたことがない。

大変残念なのはニュージーランドの次の選挙が一番遅くて再来年初頭ということであり、ジャシンダ・アーダーンはあらゆる手を尽くして選挙日程を遅らせてくるかもしれないという点だ。

もしくは急に政府の任期を5年に伸ばす法律を出して力づくで任期を伸ばすかもしれないが、そうなると徹底的にいじめ抜いた移民たちが選挙権を得てしまうためにその後の選挙で大惨事になる可能性もあるが、そうすることでマスコミが徹底的にジャシンダ政権を盛り上げて第三期に突入する可能性も否定しきれないレベルでこの国の人々は牧歌的だ。

もしそうなればいよいよ南半球の片隅にある小さな島国で本格的に民主主義が死ぬことになる。

そういうわけでニュージーランドに来ることはおすすめしない。

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