味わえ、食用色素を。
皆さんは最近食べ物で遊んでいるだろうか。きっと遊んでいると思う。
別に食べ物で遊んでいない方も読める記事だから安心してほしい。
食べ物で遊んでいない方がどちらかといえば大人としては正しい。
さて、食べ物で遊ぶ時に欠かせないのがそう、食用色素だ。
お菓子づくりに使ったり、青い湯豆腐や赤い味噌汁を作るのにも便利だ。
何年か前にチョコでアイドルマスターの如月千早ちゃんを作ろうとしていたもの。
青い湯豆腐と赤い味噌汁。(もちろん全部食べました。美味しかったです。怒らないでください)
このように食べ物に混ぜるだけで簡単に色をつけることができる。食用色素は最高だ。
食用色素はフードプレイヤー(食べ物で遊ぶ者)の必須アイテムと言ってもいいだろう。
俺もいくつか持っている。
一般的な粉末タイプの食用色素。
使いやすい液体タイプの食用色素。さっきの湯豆腐と味噌汁はこれで着色した。
どちらもごく微量でしっかり着色できる。
これらを眺めていてふと思った。
食用色素自体ってどんな味がするんだろうか。
料理に混ぜる時はごく微量だからそれほど味には影響しないにしても、完全に無味なはずがない。
早速食用色素単体を味見してみることにした。
まずは粉末タイプ。すべて株式会社私の台所より販売されているものだ。
もともと持ってたものに加えて適当に買い足して5色用意した。
赤、青、黄、ピンク、黒。なんだか戦隊みたいだ。パワーレンジャーだ。ゴーゴーパワーレンジャー。
これらを一つずつ、そのまま口に流し込んで味わう。
赤。
パッケージ曰く、ベニコウジ由来の色素らしい。
要するに菌由来の色素だ。大学時代菌から色素を取り出す研究をしていたのを思い出した。
粉末だけ見ると思ったよりかなり黒い。火薬のようだ。
口に入れた瞬間ふわっと優しい苦味が広がる。
ほのかに苦い。ほろ苦い感じがする。
よかった、ちゃんと味がするぞ。
青。
海藻由来の色素だ。
こちらはやりすぎなほど真っ青だ。
海藻からこんなに綺麗な青が取れるのか。すごいぞ自然。
スピルリナでググってみたらなんと緑色だ。どうなっているんだ自然。
口に入れると、甘い。
かなり意外だ。甘い、甘辛いに近いか。甘辛い……ような気がする。
あまり好きではない甘さだ。
磯臭さもある気がするけどこれは海藻由来と知ってしまったからそんな気がするだけだろうか。
美味しくはない。
黄。
粉末自体の色は意外にも薄い。
クチナシ果実由来らしいがクチナシの果実ってどんなのだ。
ググってみたらなんだか変なのが出てきた。変だぞクチナシの果実。
口に入れる。
……無味。
いや、微かに甘味があるような、ないような。
赤や青と比べるとかなり薄味。
実質無味と言っていいだろう。
ピンク。
粉末の色はかなり濃い。ショッキングピンクを暗くしたような、なんだか少しエッチな色をしている。
食用色素のことをエッチだと思ったのは生まれてはじめてだ。
赤ビートの根由来の色素らしい。あれだ、テンサイとかの仲間だ。カブみたいなやつ。
ただ大根やカブとは別の科の植物だから注意が必要だ。間違えたら危険だ。
口に入れると、甘い。
甘いどころか、美味しいぞ。
なんだこれ、美味しい。優しい甘さだ。
エッチな上に美味しいだなんてどうなっているんだ。
黒。
宮崎産の竹炭100%と書いてある。
ようするに、炭だ。
苦いんだろうか。苦いんだろうな。
そう思いながら口に入れると、意外にも味がしない。
無味だ。一所懸命口の中で転がして味を探しても見つからない。
俺の舌がバカになってしまったのか。
粉が舌に張り付く感覚だけがある。
不思議だ。どうなっているんだ、竹。
せっかくなので液体タイプも味見してみる。
赤
うがい薬みたい。
青
苦い。うがい薬みたい。
黄
苦い。うがい薬みたい。
緑
苦い。うがい薬みたい。
味の違いはいまいちわからなかった。
成分表示を見てみよう。
……よくわからない。
しかもなんか、豆類とか味噌とかわかめとかに使用できないとか書いてある。入れちゃったよ。湯豆腐と味噌汁に。
まあ、大丈夫だろう、多分。
さて食用色素単体をベロベロ舐めることで食用色素自体にも個性豊かな味があることがわかった。
つまりドサドサ入れると料理の味が変わる恐れがあるということだ、気をつけたい。
まあそんなにドサドサ入れることはないだろうけど。
この実験で今後食用色素を見る目が変わることだろう。
もっと色々舐めてみたい。
食用色素を舐めたい。
さて、最後の最後にお目汚しになるが
舌の色がとんでもないことになった。
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