昭和のエロ雑誌のすごい味わい深さを知れ。
人間にはそれぞれできることとできないことがある。できないことは、それができる誰かに補ってもらおう。代わりに自分ができることで、誰かのできないことを補ってあげよう。それが社会ってものだろう。
できないことはいくらやっても仕方がない。できないからだ。できないことは人に任せて、できることをやるべきだ。
できることをやろう。俺にできることとは何か。そんなことは誰よりも自分が一番よくわかっている。
昭和のエロ雑誌のレビューだ。
※昭和のエロ雑誌の話をします。それほどエロくないけどそのつもりでお読みください。
これは昭和のエロ雑誌『TANTAN』だ。発行元は新樹書房。これをレビューする。それが俺にできる精一杯の社会貢献で、それ以上のことは何もできない。熊本市のモラトリアムというすごい雑貨屋で手に入れた。すごいところなので熊本を訪れた際は是非行って欲しい。
昭和52年1月1日発行と書いてある。つまり1977年だ。ウィキペディアで調べてみると、ドリフ大爆笑が放送開始された年だという。あとはコロコロコミックが創刊された年でもある。音楽でいうとピンク・レディーやキャンディーズが猛威を振るっていた頃だ。あとこの年に研ナオコさんや井上陽水さんらがマリファナ所持で逮捕されている。なるほど全然わからねえ。平成生まれゆとり世代の俺からすればファンタジーの世界だ。
(以下、画像は全て新樹書房 TANTAN1月号より)
表紙を開いた1ページ目だ。一部、エッチなので画像を修正している。眺めているだけでIQがガチャガチャと音を立てて下がっていく目次だ。書き文字がたまらねえ。
やはり気になるのは氷上オ○○○。なんだ氷上オ○○○って。
見出しがすごい味わい深い
まず記事の見出しに注目してみよう。見出しは重要だ、一目で記事の大雑把な内容を伝え、かつ「読みてえ」と思わせなければならない。デザインやレタリングもかなり力を入れるところだ。
メインの特集記事の見出しだ。こんなフォント欲しい。
小見出しはこんなのだ。わけがわからない。そのわけのわからなさも見出しには重要なのだ。こんな見出しがつけられた記事をお前は無視できるか。
これは連載されている小説のタイトル。医学ポルノ小説 第二話『腹上死』 力強くも柔らかいレタリングで書かれた『腹上死』の文字。Tシャツにしたい。目が離せない。見出しの力だ。
この見出しが何だかわかるか。そうだ、これは夫にクンニさせるにはという内容の記事内の文につけられた小見出しだ。特に言うことはないがなんとなく紹介した。
雑誌内のいたるところにこういうのがある。金をくれたらエッチな写真を送ってやるというメッセージの広告のようなものだ。隠してあるところには住所と女性の名前が書いてある。
「丸出しをタダで」
「ズバリまる見え後払いで密送ヨ」
「女器むきだし!!」
どれも短いながらも強烈なインパクトを残す見出しだ。すごい。
余談だが「穴がまる見え」みたいな見出しのを買ったら耳の穴がよく写った写真が送られてきたという話を好きな作家がエッセイで語っていた。(うろ覚えです)
漫画がすごい味わい深い
そろそろ見出し以外にも触れていこう。エロ雑誌にはエロ漫画も掲載されている。
(水上かほり・流石英郎『我輩は犬である 花の女子大生の寮はエロんちょマン開女だらけ!』より)
ウフーン。
問題。この女はこれからこの骨を使って自慰を行うがその時のセリフを当てなさい。
3……
2……
1……
(水上かほり・流石英郎『我輩は犬である 花の女子大生の寮はエロんちょマン開女だらけ!』より)
正解は「ウッフ〜〜〜〜ン痛快まるかじり!!」だ。正解者いたらおめでとう。
すごい言語センスだ。こんなセリフ俺には一生思いつかない。俺はこのコマにただただ圧倒されるしかなかった。
(ポール沢・竹内健一『わしはノゾキの婦人科医 ジョリジョリ魔 下刈り満太を撃退の巻』より)
これは別の漫画。グラサンとマスクで顔を隠した暴漢がT字カミソリで女人の陰毛を剃り落とそうとしている。悪いやつだ。
問題。彼はなぜこのようなことをしているのか考えなさい。
3……
2……
1……
(ポール沢・竹内健一『わしはノゾキの婦人科医 ジョリジョリ魔 下刈り満太を撃退の巻』より)
(ポール沢・竹内健一『わしはノゾキの婦人科医 ジョリジョリ魔 下刈り満太を撃退の巻』より)
そんな事情で。
(ポール沢・竹内健一『わしはノゾキの婦人科医 ジョリジョリ魔 下刈り満太を撃退の巻』より)
こんな締め方されたら次号が読みたくなってしまう。助けてくれ。
ミニコーナーだってすごい味わい深い
これはパズルのコーナーだ。そう、クロスワードパズルだ。
俺も最初はクロスワードパズルだと思った。
だが違った。
これは、エロスワードパズルだ。
なお、全問正解したら「どスケベ数学者」の烙印を押される。
俺が一番好きなミニコーナーを紹介しよう。ページ下の隙間に差し込まれている
「エロ痴女のあれこれ知識」だ。
電車痴女、揺れを利用しがちだ。
読者プレゼントも当然味わい深い
アダルトグッズやモデルの下着など、この辺は近年のエロ雑誌ともあまり変わらない気がする。
だがC賞をよく見て欲しい。
オレ、知らねェ。
以上、ほんの一部ながら昭和のエロ雑誌の味わい深さを紹介した。味わい深かったことだと思う。なかなか手に入れるのは難しいかもしれないが、もし見かけることがあったら手にとってその味わい深さを感じて欲しい。味わえ。
余談だが、本記事のためにいろいろ調べていたらこんなのを見つけた。
クソ欲しいのでいつか買おうと思う。