【ネタバレほぼ無いよ】アイドルマスタースターリットシーズン名作だったぞ
家庭用アイドルマスター最新作、アイドルマスタースターリットシーズンをようやくクリアした。
名作だった。素晴らしいアイドルマスターだった。オイオイ泣いた。
アイドルマスタースターリットシーズン
プレイヤーはプロデューサーとなってお馴染みの765プロの13人に加えてデレミリシャニから5人ずつ、さらに新キャラ1人加えた29人からなる大所帯すぎるユニット「プロジェクトルミナス」をうまいことプロデュースして、スターリットドームというヤバい施設のこけら落とし公演の権利を勝ち取ってやんぞというゲーム。
正直やる前は期待半分不安半分だった。ティザー映像を見る限りどうやらグラフィックは凄そうだけど、ゲーム部分の説明はよくわからないし、あとは「本作はシナリオに力を入れています」しか言わないし。
結論から言えばグラフィックはマジですごいしシナリオは本当に物凄い力を入れていたし、ゲームとしてもちゃんと面白かった。
シナリオ
まずボリュームが凄まじい。ちょいちょい躓きながらのプレイではあったけど、初プレイで1週するのに50時間ちょっとかかった。それなのに「冗長だな〜」と感じる部分はほとんどなく、しっかりギッシリ50時間美味しい部分が詰まっていた。素晴らしいシナリオだった。
シナリオはひと月区切りになっていて、「今月の楽曲はこれがメインでいくぜ!」「この楽曲はこのメンバーに歌ってもらうぜ!」といった感じで毎月メイン曲と中心メンバーが変わっていく。なので本当にうまいこと全員を満遍なくプロデュースすることになる。(まあプロデューサー次第では偏るけど)
前作ステラステージのヤケクソみたいな曲数の多さと比べると本作の曲数は物足りなく感じるかもしれないが、曲自体をシナリオにガッツリ絡めることで曲に対しての思い入れがえらいことになり「絶対この曲であいつらをブッ飛ばしてやろうね!」と思いながらプレイすることになるので、プレイしている最中は曲数の少なさはあまり俺は気にならなかった。クリアしてS4U(自由にステージをプロデュースするモード)で遊ぶ段階になったらもっと欲しくなったけど。
これまでの作品でプロデューサー(プレイヤー)が妄想、想像して補っていた部分をもこれでもかとシナリオにしているので、過去作の行間を想像して楽しむのが好きだった俺は「そこはこっちの想像に委ねてくれてもいいんじゃないの」と最初は思っていた。が、次から次に雪崩のように押し寄せてくる最高のコミュでいつの間にかそんなことはどうでも良くなっていた。
シナリオの大筋となる「スターリットドームこけら落とし公演を勝ち取ってやるぞシナリオ」それを構成する「毎月のシナリオ」そしてそのあらゆる隙間にギッチギチに詰め込まれた無数のコミュ。
アイドルとプロデューサーの会話はもちろん、アイドル同士の会話の量がすごい。765デレミリシャニの4ブランドの垣根を超えたアイマスオタクの夢みたいな会話がこれでもかと流れてくる。
そして全体のシナリオを通して中心になる新キャラが良い。
画像左の心白(こはく)ちゃん。こいつが本当に良い。765の13人に加えて各ブランド5人ずつくる上に新キャラ出すの正気じゃないぜと思っていたが、画像右の961プロの新キャラ亜夜(あや)共々、最終的に大好きになってしまった。
心白ちゃんは天才なので見たダンスなどをすぐさまコピーできる。「また天才コピー能力キャラかよ、アイドルマスターは天才アイドルをコピー能力でしか表現できないのかお前は」と思っていたが、「なぜそんな能力が身についたのか」「能力ゆえに彼女が抱えている問題はなんなのか」これまで天才コピー能力キャラを描きまくってきたアイドルマスターだからこそできた、めちゃめちゃ熱い天才コピー能力キャラの物語を見ることができる。また元祖天才コピー能力女星井美希とのやりとりが本当に熱い。あと胸が大きい。
765プロの13人とプロデューサーはすでにめちゃめちゃ打ち解けている状況から話が始まる。アイマスは全部パラレルワールドなのであまり深く考えるところではないが、プロデューサーはアメリカで研修した帰りという設定なので俺はアイマス2の後みたいな気分で遊んでいた(まあでも玲音詩花と顔見知りだし各マスのいいとこ取りだと思おう)。
そういうわけなのでこういうセリフで号泣した。俺は765では千早Pなんだ。「ああ、この千早は無印や2で俺と幾多の苦難を共に乗り越えてなんやかんやでデレッデレになった後の千早だ、あの先の千早とこれからまた頑張っていけるんだな」と俺の中ではそういうことになった。
アイドルマスターの意味わかんねえ伝統として「なんか知らんけどアイドルのメールアドレスがDLCで別売りになっている」というのがある。今回は29人いるので全員分買うとめちゃめちゃ高い。ソフトがもう一本買える。ふざけんなよ。まあ攻略には関係ないので要らなければ買わなければいいだけなのだが。
でも買った方がいい。
買った方がいいぞ。
グラフィック
ステージシーンは本当にすごい。
すごい。
めちゃめちゃ可愛い。
すごい。これらのスクショはフォトモードという機能を使って撮影している。ステージ中の好きなタイミングで時間を止めて好きなようにカメラを移動して撮影できる。
このフォトモードがすごい。最近のゲームだとデスストランディングやゴーストオブツシマなど写実的なゲームのフォトモードで「すげぇ〜」となっていたが、本作もあれくらいの自由度がある。その上でアイドルマスターのようなアニメ顔でどの角度からどう見ても可愛いというのがすごい。どうなってんだ。
地味ながらもすごいポイントが「汗」だ。汗が一滴顔についてるだけで「生きてるじゃん」となる。ちなみに汗はオンオフ切り替えられる。
アイドル以外にもカメラワークがめちゃめちゃかっこよかったり、特殊効果がかっこよかったり、とにかくステージシーンへの力の入れようは尋常じゃない。スクショだけでなくて動画で見てほしい。
「ゲームの面白さにグラフィックの良さは関係あるか」という話はよく聞くが、少なくとも本作においてはこの猛烈なグラフィックの良さが「俺が育ててるアイドルはこんなに可愛いんだぞ!!!!」という説得力や、どんどん先をプレイしたくなるモチベーションに繋がっている。
欲を言えば今作でもアクセサリーの着せ替えができたらよかったのにとも思うが、そこまでやったらプレイステーションが爆発したりしてしまうのだろう。
あとステージに力を入れすぎたのか、正直事務所などステージ以外はちょっとグラフィックが粗い。まあ事務所の配管がカクカクしているからダメですなんて言う人はいないと思うけど。あとステージでのダンスがすごいからこそ、コミュの時のアイドルのポーズが気になったりはする。
これは異様にグラフィックに力を入れている山積みのカップ麺。
ゲーム部分
いかにシナリオとグラフィックがよかろうとアイドルマスターはゲームだぞ、ゲームとして面白いかどうかが大事だろうが。これがまあ面白い。「めちゃめちゃ面白くて文句ないですサイコー!」とは言わないが、それでもかなり面白い。
本作のゲーム的な部分は
・レッスンで能力を上げる
・コミュニケーションをとり絆レベルを上げる
・ライブやオーディションを成功させる
の三つの要素が主だ。スケジュール管理みたいなやつは後半少しだけできるようになるが、前半はほとんどできない。「この日はレッスン」「この日はライブ」と決められているので、その日できることの中から選んでやっていくことになる。
レッスンはミニゲームだしコミュは要するに正しい選択肢を選ぶいつものやつなので特に書くことはないのだが、育成が結構計画的に進めないと難しい。
アイドルの能力値に上限があり、上限を上げるためにはスキルツリーみたいなやつで解放していかなければならないのだが、これを解放するポイントがすぐなくなるので「このアイドルには何を頑張ってもらうか」よく考えて育てていかないと後半結構大変なことになる。(多分)詰みはしないが、思ったよりも頭を使う。
スケジュールと睨めっこしながら「ここで営業やってポイントもらってこいつの上限を上げてここでレッスンやったらここのオーディションなんとかなるだろ」のように計画を立てていくのはかなり楽しい。
ライブやオーディションのシステムはなんだかかなり説明しにくい。基本的には木魚みたいに一定のリズムでポコポコとボタンを叩くものだが、ポコポコとボタンを押しながら考えなければならないことがめちゃめちゃある。やっているうちに慣れてくるが、覚えることや咄嗟に判断しなければならないことや、大急ぎで操作しなければならないことが多い上にそれらをリズムに合わせてボタンをポコポコやりながらこなさなければならないのでまあまあ大変だ。
このリズムに合わせてポコポコ押すコンボが途切れると致命傷になる程スコアが落ちるので「これだけ頭使わせるんだからリズム感試すのはもうちょっと勘弁してくれませんかね」とは思う。
俺はリズムゲームをあんまり面白いと思わないのでこういう感想になるが、リズムゲーム要素をさっ引いた「今のメンバーにできる最善手を打ち続けてハイスコアを狙う」ゲームシステムはなかなか頭を使ってかなり楽しい。
同じ編成でのリトライはすぐにできるが、「編成やスキルを変えて再戦したい」ということがめちゃめちゃあるのでその辺がスムーズにできないのは惜しい。
その他にもちょっと「ここどうにかならなかったんですかね」という部分は結構ある。レッスンの編成時にアイドルの能力の上限見られなかったり、ユニット選んでからライブ選ばなきゃいけなかったり(ライブ選んでからそれに合ったユニット編成したい)
UI面システム面に不満がないわけではないが、育成とライブゲーム自体はかなり楽しい。
やろう
スターリットシーズンをやろう。安心してやろう。
「でも担当いねえしな」という人もやろう。かえってその方が良いとさえ言える。あくまでもプロジェクトルミナス全体をプロデュースするゲームなので1人とイチャイチャし続ける要素はそんなにないし。いや俺も田中摩美々や白菊ほたるがいたらどれだけ良いかとも思うので気持ちはわかるけど。
765AS、シンデレラガールズ、ミリオンライブ、シャイニーカラーズ、どれかを少しでもかじったことがあればぜひお勧めしたい。なんならこれが最初のアイマスでもいいぞ。問題は他のアイマスをやる暇がなくなるところだ。でもやろう。
あとは適当にやりたくなりそうなスクショを貼ります。