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新クトゥルフ神話TRPGシナリオ集、ビブリオテーク13収録の「惑ふ諸島」を多人数で無理やり回した時に取ったアプローチ

 「惑ふ諸島」を多人数シナリオとして回しました。その時にとった手法について個人的にまとめました。当然KP用に書いてるので今後PL予定の人は読まないでください。
以下前提を元にお読みください:
・私のプレイグループは主要6人で3年以上TRPGを遊んでおり、気心が知れている。そのプレイグループでビブリオテーク13全てのシナリオを交代でKPを担当するキャンペーンを計画、私がKPを担当したこのシナリオがソロシナリオだったため、改変が必要となった。
・キャンペーンの探索者は小学生で構成されており、「幸運の消費」オプションルールを採用している。
・1回のセッション(3時間)で結末を迎えるようにした。
・シナリオ本文に記載があるくらいには、3人以上のPLで回すことが推奨されていない。

プロローグ


 通常の探索者グループであれば、シナリオ通りの記載で問題無いと思う。私のプレイグループの場合、大学生が小学生に書物の解読を頼むという奇妙な状況になるので、長道が自分のゼミ課題に付き合わせられる(タダ働きさせる)ために、勝間大佐が晩年過ごした町に連れていかれ、フィールドワークを行うという導入に改変した。非常に親の〈信用〉が高い探索者がいたので、主要NPCの一人、長道はその探索者の年の離れた異母兄弟とした。関係者がいた方が冒険として成り立ちやすいと考えた。また、探索パート分だけ卓の時間が伸びると予想し、二番目のNPC、勝間美﨑は長道のゼミ仲間としてこのタイミングで登場させた。子供が主役なので、大人たちは頼りなく、背景に徹させることを心掛けた。


シナリオ構成


(方策)シナリオの記述通り、一冊の本を何人もの人で囲んで読むのはかなり不自然である。よって構成は多人数で動きやすい、シティシナリオ形式を選んだ。勝間大佐が晩年過ごした町と彼が建てた石碑を登場させ、「惑ふ諸島」と組み合わせることでシナリオが想定する、本を読み進める行為とした。町にあっても自然な石碑として句碑を選んだ。本には文字の羅列と俳句が書かれており、句碑に同じ俳句と文字の羅列が刻まれており、技能判定に成功することで俳句が書かれていたページと句碑を照らし合わせて暗号解読ができるというもの。俳句はChat-GPTを使用して作成した。3つの句碑を見つけて照らし合わせることで全文が読め、呪文を習得することができる、というもの。よく考えずに技能は〈母国語〉としたが、小学生の低いEDUが祟って判定の失敗が続き、初日で句碑1つのみ解読できた状況だった。時間がなくなりそうだったのでそれだけで最初の研究(流し読み)が行えることにした。悪夢パートは改変無しで済んだ。

(反省点)町の地図はgoogle earthから千葉の海岸沿いの町を適当にスクショして使用した。町民から交渉技能を用いて話を聞くことで句碑の場所が分かるという調査形式としたが、KPからいくつかランドマークを指定するべきだったと思う。

クライマックス


(方策)特に改変なし。が、儀式するかしないかは完全に探索者たちの判断に任せた。私の卓では最終的に儀式を行うことに尻込みする探索者たちが美﨑を騙し、阻止するという展開に。後日、一人で儀式を決行した美﨑が行方不明になるという結末とした。クライマックスの儀式は行われなかったが、PLの皆が小学生らしい解決方法でその場を収めようとしてくれたので、個人的には満足している。
(反省点)シナリオが想定したクライマックス(儀式の実行)への誘導と考えた場合、美﨑の使い方を完全に誤った。探索者が別行動している裏で海に行かせて、長道と儀式を始めさせ、探索者が海に行くタイミングでハイドラとの遭遇を始めるべきだった。

勝間海軍大佐殿


(方策)本を記すほか、戦後ひと財産当てて町の名手になった設定にした。その後句碑の制作と設置する土地の売買に躍起になり、最晩年は狂人として町中から疎まれて亡くなったこととした。
(反省点)名手となったことで工場がたち、その遭遇を考えるコストができてしまった。他の手法もあったかもしれない。

その他の解決策


・多重人格者として一つの肉体に複数の探索者精神で遊ぶ。基本的に改変不要なところが利点。改変するならばミ=ゴの実験などで一つの肉体に精神を詰め込まれる、などが考えられる。
・小学生らしい改変策、とすればテレビゲームか。巷で噂の呪いのゲーム「惑ふ諸島」を入手、プレイしていくうちにゲーム内容と似通った事件が現実でおきるようになる。NPCは、ゲーム内と現実で登場する。

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