映画「American Utopia」感想
※タイトルの通り映画の感想記事です。ネタバレは極力避けた記述をしているつもりですが、コイツの筆が信用できない、事前情報は一切入れずに映画を見たい、という方はここでブラウザバックをお願いします。
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最近オススメ音楽の記事を全然更新できておらず申し訳ありません。何も音楽を聴くことを辞めたわけではなく、記事を書くのをほったらかしにしていただけです(殴)。そのうち更新します。
話は変わりますが、先日この映画を観てきました。
「American Utopia」。元Talking Headsのフロントマン、David Byrneが2012年に出した同名のアルバムを基に作られたブロードウェイ・ショーの映画化です。David Byrneが多国籍な11人のバンドメンバーと共にステージ上で歌い、動き回り、演奏するショーです。
感想を一言で言うと、最高でした。これぞエンターテインメントじゃないか。
予告編動画を見ても分かると思いますが、僕が特に気に入ってるポイントはこの打楽器の多さ。管楽器やオーケストラがいるわけじゃなく、打楽器担当だけで何人もいる。もともとTalking Headsでアフリカンなサウンドやアフロビートを積極的に取り入れてきたDavid Byrneで、僕はそんな音楽性が大好きなだけにこれは良かったです。ネタバレになるので具体的な曲目は明かしませんが、Talking Heads時代の名曲に原題のアルバム収録曲を織り交ぜたセットリスト。もともとメロディーがとても良い曲たちが、バンドの演奏によってさらに良いものに生まれ変わっています。
そして曲の合間に時折観客にジョークも交えて語りかけるDavid Byrne。彼からのメッセージは終始一貫しています。タイトル通り「Utopia」を作るために我々が必要なことを優しく訴えかける。タイトルは「American」だけど、今の日本にも間違いなく必要な、普遍的なメッセージです(一応内容は伏せます)。
あらゆる感情を駆使しつつ、こうしたメッセージ性を兼ね備えつつも、基本的にはどこまでも楽しく、幸福な演奏を続けるメンバーたちにマスクの下で顔が緩みっぱなし(マスクしててよかったかもしれない)。映画館で見たせいで1曲終わるごとに拍手が出来なかったのが惜しいと言いたくなる素晴らしい映画でした。
既に上映終了している映画館もあるようですが、もし機会がありましたら是非ご覧ください。David Byrneからのメッセージ、そしてみんなが楽しめる、最高のエンターテインメント。未だ続くコロナ禍にうんざりしている方も、至福のひとときを過ごせることを約束できます。