ハッピーイースター
今日は晴れててきもちいいけど、俺たちはおうちですこし大きめのたまごにおえかきしてあそんでいる。俺が”いいすたあ”やりたいって言ったから、国行がよういしてくれたんだ!
「なあ、蛍」
「なあに?」
「いーすたーってなんだ?」
「わかんない!いいスター……いいお星さまってことかな?」
「ああ、なるほど!!だから最近うさぎのキャラクター見かけるんだな」
「……うさぎがおるのはお月さんや」
ねむそうな国行が起きた。俺たちのおはなしにはいってきたけどまた寝ちゃった。もう。俺たちのこと見ててって言ったのに!
「お昼に寝ちゃうおとなには、こうだ……!!」
国行のたまごに似てるほっぺたにバッテンを描いた。でもぜんぜん起きない。
「まあ、疲れてんだろ。寝かしてやろうぜ」
「むーー、しかたないなあ」
「ところで、なんで急にいーすたーやりたいって言いだしたんだ?よく知らないのに」
「あわたぐちの子たちが言ってたんだ、たまごにこうやっておえかきすれば子どもがたくさん生まれるって」
「……えっと、誰が生むんだ?」
「国行」
「……はい!?」
「あ、起きた」
びっくりして顔をあげたせいでメガネがちょっとずれてる。
「寝とても寝れへんわ。どないして自分が子供産まなあかんのや~。2人養うだけでも大変やっちゅうのに」
国行ってば、なんだかあわててるみたい。変なの。国俊もビミョーな顔してる。変なのは俺なのかな?
「あわたぐちのとこみたいに、子どもいっぱいいるのも楽しいかな~って思っただけだよ。それに俺がおねえさんになれるし!!」
「たしかに、蛍、妹ほしいって言ってたもんな」
「そんなの嫌や!天使は2人だけでええんや!これ以上増えたらキュートアグレッションで人殺してまう!」
「落ち着けよ。何言ってるかさっぱりわかんねえ!」
「うーん、でもやっぱ3人でも楽しいからいいや!!」
「ほんまに気まぐれな子うさぎちゃんやな~~どれ、ちゅーしたる、ちゅー」
「やだ!さっきよだれたらしてた!」
「ひどいわ~。この際、国俊でもええわ。おいでや」
「オレもパス」
いろんなひとたちから言われた、これから春っていうあたたかいのがはじまるんだって。俺たちは今日もずっとわらっていた。たのしくて、うれしくて、あたたかい、やっぱり3人がいいな。
おえかきしたたまごはプリンにして食べたよ。あひるさんのたまごだったんだって。お星さまに住んでるうさぎのたまごだと思ってたのに!でもおいしかったなあ。
ハッピーイースター・END
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?