薬を脱していく離脱症状、寛解に至るまで

久しぶりの更新になってしまいました。

精神薬を服用している方にとっては一生薬と付き合っていかなければならないと苦悶されている方も多いのでないかとお察しします。

私もお医者さんから、薬とは一生付き合っていかなければならないと言われた1人です。重度の統合失調症者で警官に捕まって檻に入って2重に鍵のかかる精神科の病院に入院するような状態でした。入院は母が自宅でみます、と言ってくれたので、入院せずに自宅療養の形を取りました。家では奇声を発する、目は虚ろ、幻聴が聴こえて奇異な動きや行動をする、周りの人とコミュニケーションが取れない、独り言をブツブツ言う。そんな状態でした。奇声を発していたのは、最初に連れていかれた精神病院で出された薬があっていなく、余計暴走を強める薬だったためと、次の精神科で言われ、処方箋を変えたら治りました。
それでも、国の劇薬指定の精神薬を服用していたので、思考の回路を遮断する薬だったため、ちゃんとモノを考えることが出来ず、体の巡りも悪くなって便秘続きで体重は10キロ太ってしまいました。運動をしたり、食事量を減らしても一向に体重が減ることはなく、体は重たく思考も虚ろでとてもキツかったことを覚えています。

あまりの苦しさ、生きていても無味乾燥な感じしかしなく、何かをしたいなどの気力も全く湧いてきませんでした。生きるのがやっとという状態で2人の育児をしていました。

でも、このままじゃダメだと、母が通っていた鍼師の先生の所に通い、自律神経を整えてもらったり東洋医学の力も借りて、治療を並行していきました。
その先生からは、最初来た時、顔が能面のようだった。表情がなくのっぺらな感じだったそうです。
でも、そこに通ううちに先生のお話を聞いたり、自分からも話していったり、コミュニケーションすることで心が開いていきました。

そして、精神科でも良好に向かっているということになって、断薬をお願いしたいことを伝えて断薬を1度試みます。いきなり断薬したことで睡眠薬を飲んでも1週間ほどまともに眠れない日々が続き、背中が攣り出しました。酷い頭痛と全身に激しい痛みを感じ精神科でまた薬の服用が始まりました。

いきなり断薬はしてはいけなかったのです。一度体に薬を入れてしまって断薬してしまうと、激しい離脱症状に襲われます。本当に苦しい日々でした。麻薬と同じです。精神薬は、薬を体に入れて、その後抜くのが本当に大変なんです。私は3回も統合失調症になってるので、入れては抜いてを3回繰り返してるのでまた離脱症状の大変な時期を乗り越えなければならないということを3回体験しています。
でも、いきなりではなくて、2錠飲んでいたものを1錠に3ヶ月してみる、その後半錠を3ヶ月、4分の1を3ヶ月というふうに徐々に薬を減らして体から抜いていくと、いきなり断薬した時とは全然違いました。それでも、過程の中で睡眠薬を飲んでも寝れない、キッチンで夜明けを迎えるなんてことは、何度もありました。でも、薬を抜く過程で体や脳に起きている異常なので、体も頑張ってくれてると思って、必ず良くなるはずと信じて頑張っていました。

これはあくまで、私の体験談です。私のような減薬して薬0にしていくことがすべてのケースに当てはまることではないかもしれません。
私はどうしても自分の体を取り戻したかった。薬漬けで一生終えることが嫌だった。いつも頭にモヤがかかっていて10キロも太った重たい体を抱えて一生を過ごすことが嫌だった。だから何か解決策はないかと探ったんです。鍼師の先生の触診では薬で肝臓がやられているから3年もたないかもしれないとまで言われたんです。死ぬかも知れないとわかったら必死に行動を人は起こすものだと思うんです。事実、薬が抜けていくに連れて、霧が晴れて体重はみるみる元の体重に戻っていきました。思考もハッキリして、行動もしやすくなって、何かしたい気持ちも出てきました。

これが、私の離脱症状を乗り越えながら薬を抜いていった体験記です。

私も4回目再発した場合は、また精神科通いになるでしょうし、次は記憶もなくなるかもしれないと言われているので、今を一生懸命味わえるだけ味わっておこうと、1日1日を大切に生きています。

こういう人もいたのだということを書いておきたくて。この体験記が誰かの励ましになれば。こうやって生きている人もいるんだという事実を書いておきたかったんです。

最後の精神科通いが2019年の夏から秋にかけてでした。それから、今の所4年経過して、普通に過ごしています。
そういえば、薬の服用期間も1番目が1番長くて、2番目が2番目に長くて、3番目が最も短かったです。徐々に症状も軽くなっていったのかもしれません。

皆さまにとって今日もよき日でありますように。
生きていることじたいが奇跡なんだということを、統合失調症を体験してから思うようになりました。
自分の人生を生きて欲しい。
私も自分の人生を生きていきたいと思います。


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