卒論がおわった
研究室での生活が本格化してきた10月から,備忘録として月振り返りを書こうと思っていたが,先月は卒論に追われすぎて書けず,,だから,二か月分含めて,卒論にまつわるいくつかを記しておこう.
研究室の雰囲気
ウチの研究室は,まれにみるユルさを誇っていると思う.コアタイムはなく,教授も自分の研究をやっていればよいという姿勢でいてくれて,いろいろ近況とかも聞いてくれるおじさん,的存在.すごく助かる.反面,教授は膨大な仕事量をこなしていて,高確率で人間をやめていることがある(誉め言葉).助教含め技術補佐員,秘書の方などいらっしゃって,留学生も多く総勢30人くらい.
助教の方なども必要に応じ解析方法などを教えてくれるし,良い環境がそろっていると思う.
まず私が着手したのは,研究室に行きやすくなるために,特に用がないときも通うことを始めた.デスクトップのパソコンを使えたから,というのも大きいけど,自分の性格上,しばらく会っていない(特に自分より年上相手)ときに久しぶりに会うのって,すごく勇気がいるし,なるべくそういう状況は避けたいと考えている.また,研究室にいれば必要な時に必要なものにすぐ着手できるので,そういう環境をできるうちに作り出すためだった.
結果これは,吉だったと思う.コアタイムがないためにほとんど来ないような先輩もいるが,数人の先輩と仲良くなり,なんでも聞けるし,飲みにも誘ってもらえたりで,良かった.一度何も関係のない学会終わりの飲み会に,急用のできた教授の代打で飲み会に声かけてもらったり,研究も自分のペースでコツコツデータを集めて,自分的に快適に過ごせた.
やっておけばよかったこと
文献調査
卒論を書くにあたって,まず必要だったのが文献調査.先輩に卒論を見せてもらったりして,文献調査が必要なことはわかっていたが12月後半まで手を出さず,実験を行ってデータをとることに注力していた.
これは,良くなかった.
文献調査して論文に既往研究として載せるのは,いわば,「論文のかさまし」的な側面があると言われ,そこしか見ていなかった.しかし,読み進めていくと考察の質を高めるためには論文を読むことが必要だとわかった.
そこから焦って論文を数本読み,できる限りは尽くして考察を書き,卒論を終えた.最後1か月は卒論に関し自分に妥協を許さないで頑張ったと,胸を張って言えるけれど,すべて振り返ってベストだとは言い切れず,もう少し早く論文に触れていれば,とか,あの論文結局結果とアブストしか読んでないけど,本論もじっくりよむべきだったんだろうか,とか.この反省は修論になるのか,間でどこか論文を書くタイミングが来るかわからないが,次回に生かすべく,日常的に論文を読み進めようという気になった.
また,発表会での質問対応をする中で,データについての意味を,理解できていたと思っていた以上の理解が求められるなと感じた.調べてみれば,自分の使った測定法についての論文も世に出ていて,それらを読んでいればまた違ったんだろうな,とか思った
データの整理
これは提出直前の話だが,グラフ等データいじりに時間をとられた.データをとっていた時期はとってちょっと確認して,教授と少し話して終わり,みたいなことが多かった.この時にもう少し頑張って体裁を整え,画像として論文でもプレゼンでも使える形にして保存していれば..と悔やみながら夜中に作業していた.
ショートカットキー,ブラインドタッチ
これらの必要性を本当に感じた.ショートカットキーは簡単なものでもあまり暗記していないので,これを機に春休みから少しずつ勉強に励んでいきたいと思う.
助けてくれたもの
卒論の時期はやるべきことが多くてそれなりに大変だったけど,病んだりすることはなくて,精神的には安定していたと思う.そのおかげになってくれたものたちを備忘録的に書いておく
先輩,同期
さっきも書いたけど,コアタイムがなくて,午前中や夜は研究室にいるのが自分だけ,となることも多かった.しかし先輩や同期が来てくれると話ができて,進捗を確認しあったり,先輩にいろいろ教えてもらったり,で楽しく過ごせていた.提出前夜には一緒に横で作業してくれた(ちょっと手伝ってもらった笑)先輩もいて,無理なく過ごせたと思う.
睡眠
今まで軽視していたけど,重要だった.例えば,睡眠5時間で作業するより,8時間で作業した方が,圧倒的にクオリティが変わるし,作業も進むと感じた.というか,日中作業しているとしんどいので,アラームをかけずに寝ていたが,結果8時間程度で起きることが多かった.一回だけ無理して睡眠を5時間程度に抑え,7時半過ぎに研究室に向かい作業してみたが,激しい睡魔に襲われて机に突っ伏して,2時間ほど目を覚ますことができなかった.意識して睡眠をとろうというより,こうするほかなかったんだけど,重要性には十分気づけた.
午後ティー
よく研究室で飲んでいた.私のルーティン的に朝8~9時に起きて,大き目の朝を食べて10~11時に研究室に向かい,スナック菓子などを食べながら作業して,夕方バイトがあればバイトに行き,なければ9,10時過ぎまで作業するという感じで,帰るのはバイトの有無にかかわらず9時半~10時半ごろで,そこからコメを炊き,走りに行って,帰ってきてご飯食べ終わって風呂入って12時過ぎで,寝る,みたいな感じだった.基本2食で生活しており,外食はほとんどしなかったので,お金をあまり使わずだったが,午後ティー(ホット)はめちゃくちゃ飲んでた.特にこのおかげで捗ったとかもないけどこれがないと冬越えはできないので,書いておく.
ガリレオ
私はガリレオが(映画,ドラマも)好きだけれど,どちらもネットフリックスにあったので流し見しながら作業することが多かった.沈黙のパレードはあまり好きじゃなかったけれどだんだん好きになった.特にラストシーンが良かったな,実に面白かったな,と思う.
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適度な運動
1月頭くらいから足が治ってきていたので,夜に走っていた.走っていたのは,2,3月にエントリーしてしまった大会のせい(特に2月頭の,高校同期と走る駅伝)だけど,夜中に音楽聞いて走るのが結構楽しかった.周りに人も車もなく,大学のメインストリートの真ん中を走ったり,冬だから寒いけど走っているとあまり感じず,心地よく涼しい,という感じですごくリフレッシュできていた.最初の方はそれが影響して,睡眠が伸びたりしたけど段々慣れてきて,自分に必要な時間だったな,と思う.
バイト
卒論の時期も,あえてバイトは入るようにしていた.卒業旅行の資金調達という側面も大きいが卒論だけに集中しすぎると気が滅入りそうだったので普通に8万ペースくらいでバイトに行き,発表の前々日もバイトしていた.これもリフレッシュという気持ちでもあったし,これがあるおかげで「何時までにこれを終わらそう」的な気持ちで進めることができた.
さいごに
別にここまでやらなくても,卒論は通るだろうな,とは最後の方にうすうす感じていた.特段研究者になりたいとか思っているわけでもないし.だけど,なんだか妥協したくなかった.思えば今までの自分はいろいろな言い訳をいいことに(部活とか)すべてにおいて妥協していたな,と感じた.部活の方は本当に大変で自分で振り返っても仕方なかったよなと感じる部分も大きいが,そのせいで主に学業面で妥協し続け,自分の出せる半分程度でレポートなんかは終えてもういいやとなって提出してしまっていた.しかし,卒論は特に最後提出前の一か月だけは頑張るんだと決めて,かなり本気になって取り組んでいた.本当に最後の方は”妥協したい自分”に負けるのが怖くて,最後の最後までスライドを見直していた.これがどういう結果になるかわからないし,もちろん反省すべき点もたくさんあるけど,少なくとも終わった今でも,「自分って頑張れたな」という気持ちになれている.先輩や同期,周りありきの頑張りであったことは理解しているが,特に大学4年間でこんな気持ちになれたことなくて,やっと自分のことを褒められそうだな,と思う.
この気持ちを忘れないで,これから続く研究室生活を送っていきたい.