鴨川に行けば、だいたい解決
京都に来る前、不安だったことがある。
「京都は素敵なところだけれど、何もかもにお金がかかりそう。十分に遊ぶお金がなかったら卑屈でビンボーくさい気持ちになるかもしれない」。
しかし
全然そんなことはなかった。
京都には素敵な喫茶店、お寺や神社、美術館、買い物スポットなどの数え切れないほど楽しい場所がある。
でも、でもね!お金がない時は鴨川に行けばいいのである。
例えばポケットに数百円しか入っていなくても(まあ、今はだいたいペイペイが使えるからなんとかはなるんだけれど)鴨川の公園でダラダラするのがね、とても楽しいの。
ポケットに500円あったらコンビニでコーヒーとおやつを買う。(またはうちからコーヒーとおやつを持っていく。)
リュックサックにはスケッチブックと画材がある。なんなら文庫本もある。編み物を持っていくのも良さそうだ。「鴨川に行けばだいたい解決」って感じ。
鴨川河川敷には木陰とベンチが死ぬほどある。
ベンチがなかったとして、尻が汚れても大したことはない。芝生があるからそんなには汚れはしない。
自分は海ので育ったから本当は海が恋しいのだけれど、ちょっと休もうと思う時、海にはほとんど木陰がない。(それ以前に行くのが遠い)
だけど、鴨川河川公園にはベンチがあり、木陰があり、芝生があり、それだけで気持ち良い。(いや、ほんとはできれば海の方がいいんだけど)
「公園」というのは都会のインフラだと思う。
田舎は自然が豊かだけれど、遊んで憩うための「公園」というのは意外とないような気がする。治安上変にたむろ場になるのを避ける意図があったのかもしれない。
自分が子供の頃1970-80年代初めは、学校の校庭の遊具だとか、空き地に「基地」を作ったりして遊んだ。
大学生になって、育った場所よりも都会の街を旅した時「都会って公園が多いんだな〜」と新鮮に思ったものだ。
そういう意味で、鴨川河川公園は本当に都会の贅沢なインフラだと思う。
お金がなくてもぼーっとできる場所があるっていうのはすてきだ。
すぐそこに繁華街があるのを横目に鴨川で無為な時間を過ごすっていうのはどこに行くよりもリッチな感じがする。
今日は植物園でスケッチをしてきた後に、夫と合流して鴨川でダラダラしてきた。
昼飯を食べていなかったので、おにぎりとサラダチキンと、ノンアルビールにした。ほんとはコーヒーがよかったのだが、自転車のカゴに乗せるとこぼれちゃうからね。
誰かが放置したゴミが散乱していたので、拾って帰ってきた。
散らかさずに帰れ、誰か知らんけど。