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歯ぎしりで歯を砕いたボクが見つけた、心と体が変わる健康法
ジャリッとした音と感触が口の中に広がって目が覚めました。舌先で確かめると、歯に穴が空いている・・・。 寝ていて、自分の歯を噛み砕いたのです。
これはさすがにヤバいと思いました。
自慢の「虫歯ゼロ」は、実は罠だった
それまでのボクは、歯の健康=「虫歯ゼロ」を維持することでした。 歯並びは悪く、大人になってからの矯正治療も上手くいきませんでしたが、「少なくとも虫歯はない」という自負だけはあったのです。
しかし。
それも、歯の自損事故(?)とともに砕け散りました。小さい頃からの歯ぎしりが、とうとうボクに警告を突きつけた瞬間でした。
歯医者さんが教えてくれた意外な真実
かみ砕いてできた小さな穴。歯磨きするにも上手く磨けませんでしたが、その小ささから、見て見ぬ振りをして数年後、初回と全く同じように、歯をかみ砕いて目が覚めたのです。
当時うつ気味だったこともあって、これはもう不安にさいなまれました。
検索した近所の歯医者さん。予約制という常識すら知らなかったボクを、快く診てくれました。
その日の診察台で、ボクは目から鱗が落ちました。
「虫歯もありますが、噛み合わせが全体的に崩れていますね」
歯医者さんは、レントゲン写真とボクの口の中を見ながら、確信を持って語りかけました。虫歯があることもショックでしたが、それ以上に。
「人間の体で最も重い部分、それは頭です。その頭を支えているのが、実は歯の噛み合わせなんです」
「噛み合わせが崩れると、それを補正しようと全身に負担がかかります。あなたの歯ぎしりも、体が必死でバランスを取ろうとしている証なんです」
この説明は、長年のデスクワークで悩まされていた腰痛の原因にも、思いがけない光を当てることになりました。
マウスピースとの出会い:オーダーメイドの精密さ
「まずは、睡眠時の歯ぎしりから改善していきましょう」
歯科医はボク専用のマウスピースを作ることを提案しました。でも、ボクが想像していた「作って終わり」の物語は、ここから意外な展開を見せます。
マウスピースは、出来上がった時が始まりでした。
「はい、装着してみてください。どこか違和感のある箇所はありませんか?」
手慣れた様子で確認作業を進めます。どこが当たっているのか、力のかかり具合はどうか。ミクロン単位の調整を何度も繰り返し、時には削り、足りないところは樹脂を盛り足す。
歯科医というよりは、職人でした。
「噛み合わせは、その人の人生そのものなんです。だから、歯並びを見ればだいたいその人のことが分かるし、一人一人に合わせた丁寧な調整が必要なんですよ」
その言葉に、ボクは深く納得しました。 確かに、歯ぎしりの原因も、噛み合わせの崩れ方も、人それぞれ。だからこそ、画一的な治療ではなく、オーダーメイドの調整が必要だったのです。
心と体へのビックリな影響
1か月に1回、噛み合わせ調整で起きた変化は・・・
✓ 頑固だった腰痛が和らぐ
✓ うつ気味だった心が少しだけ軽くなる
✓ 睡眠の質が向上
噛み合わせの調整は、まるでピアノの調律のように繊細でした。歯医者さんは、ボクの口の中の小さな変化を読み取り、マウスピースを微調整していきます。その度に、「あ、前よりいい」と変化していくのを感じました。
噛み合わせは心と体のバロメーター
マウスピースと噛み合わせの調整は、ボクにとって欠かせない月1回の「心体メンテナンス」です。
実は、調整時に目に見えるマウスピースの削れ方が、日々の生活習慣やストレスのバロメーターになっていたのです。歯科医院での定期的なケアは、単なる歯のチェックを超えて、全身の健康状態を確認する大切な機会となっています。
未来への投資「投歯」という新しい健康観
このダジャレ的「投歯」という言葉も好きですが、「歯は一生の資産」という言葉。これは決して誇張ではないと思います。
歯医者さんでの定期的なケアは、「治療」という概念を超えた、未来の自分への大切な投資なのです。一本一本の歯の健康はもちろん、噛み合わせのバランスを整えることで、全身の健康という大きなリターン。
歯医者嫌いな人が多いですが、ボクは、歯医者さんに行くのがいつでも楽しみです。面白い話を聞けるし、元気をもらえるし、歯磨きのチェックもしてもらえて安心です。
歯の痛みは辛いので、つい「痛いのさえ取ってくれればいい!」となりがちです。でも、削ったりすれば当然噛み合わせが変わります。だからこそ、虫歯の治療と噛み合わせの調整はセットでしてもらうのをオススメします!
最後に、いつもボクの歯を診てくれている歯医者さんに、ここからこっそりと感謝を。