ゆるい乗馬のはじめかた①5級ライセンスを目指す
子供のころ、ボクは家の近くにあった小さな牧場で、よく馬に乗っていました。
特に興味があったわけではなく、何となくです。
幼いときに馬に慣れ親しんだこともあって、大人になってから競馬も「何となく」始めてみたわけです。
皆さんの中には、ボクとは逆に「競馬がきっかけで乗馬にも興味をもった」という方がいらっしゃると思います。
そこで今回は、これから馬に乗ってみたい(できれば趣味にしたい)という方の一助になればと思い、乗馬の始めかたについて書いてみようと思います。
今どき、こんなことはネットで検索すれば「どこに行きなさい、何が必要です」といった情報がすぐに見つかります。
ですから、ここではボクの視点で「こんなふうに、ゆるく乗馬を始めるのはどうですか」というのを書こうと思います。
すでに乗馬クラブに通われているライダーさんからは「乗馬をなめるな」とお叱りを受けそうな気もしますが、そこはまぁ、ごめんなさいということで全面降伏して勝手に済ませておきます。
乗馬をするメリット
まずは、乗馬を趣味にするメリットについて書きます。
これはもちろん、普段パドックやレースで見るだけの馬と直に触れあえるということにあると思います。
馬に乗ることは健康にいいだけでなく、「ホースセラピー」といって、ストレスを軽減する癒し効果もあると言われています。
しかし、こういうことはボクの記事では扱いません。
それは乗馬に憧れる人が皆、期待することであり、多くの先達がすでにネットに書かれていることだからです。
ボクが思うメリットは、乗馬を趣味にすること、そのものにあります。
例えば、自己紹介をするとき、プロフィールの「趣味」の欄に「乗馬」と書くと読んだ人の食いつきがすごいのです。
大抵の人は「えー、馬に乗ってるんですか。ステキですね」と分かりやすい反応を返してくれます。
つまり話題を提供できるということですね。
これは面接なり、初めてのデートなり多くの場面で有利に働きます。
話題を見つけにくい初対面の人が相手でも、少しの間は関心を引くことができるからです。
東京や横浜など大都市にも乗馬クラブはありますので
「都会でも馬に乗れるんだよ。今度、試してみる?」と話をつなげやすいです。
しかし「初老ジャパン」なる言葉もある通り、四十歳も過ぎると、いかにもオジサン趣味ではあります。
そういう場合は「ホースライディング」とか「ホーストレッキング」みたいにカタカナでテキトーに濁しておくと良いかも知れません。
ただし、注釈として「(馬)」と書いておかないと「ホースで水をまきながら庭いじりでもやってるのかな」と思われる可能性があるので注意は必要です。
5級ライセンスを取る
では「趣味は乗馬です」と言うために、どれほどの腕前が必要かということを考えます。
乗馬にもライセンス(級)というものがあります。
全国乗馬倶楽部振興協会(NRCA)という組織が認定する「乗馬ライセンス」がそれです。
5級から1級まであるのですが、自己紹介で乗馬と答えるだけであれば一番下の5級で十分だと思います。
5級ラインセスは、多くのクラブで二日もあれば取得できると思います。
中には、日帰りでライセンスをもらえる乗馬クラブもあります。
ボクが、ちゃちゃっとネットで調べた限りでは、主要駅からの送迎つきで掛かる費用が1万円程度というクラブも見つかりました。
ライセンス講習当日は、馬装から始まります。
その後、馬場に出て、しばらく手綱を引いてもらいながら常歩で歩いたあと、なんちゃって軽速歩(いわゆるトロットです)を教えてもらい、最後に簡単な筆記試験を受けて合格すれば、あっという間に5級ライセンスを取得できると思います。
筆記試験は、馬の毛色(鹿毛・芦毛など)や体の部位の名前(き甲・蹄など)を問われるのですが、日頃から競馬を嗜む、我々ホースマンにとっては容易いことでしょう。
余裕があれば「今日乗った馬は元ナントカという競走馬で、現役時代に何々ステークスを勝ちました」くらいの知識をこれみよがしに書いてやっても構いませんが、とくにいいことはないと思います。
ちなみに4級ライセンスを十日程度で取得できるクラブもあったと思います。
こうして晴れて5級ライダーとなったあかつきには、堂々と「乗馬ライセンス所有」をアピールすることができるわけです。
ライセンスを持っているのですから、乗馬が趣味と言ってしまっても構わないと思います。
「たった一日、二日で取ったライセンスで、そんな偉そうことを言ってもいいのか」という点ですが、ほとんどの人は乗馬ライセンスがどんなものかご存知ないので突っこまれることは考えにくいです。
万が一、相手が経験者だった場合は「まだまだ初心者です。4、5級あたりです」と答えておけば「がんばってね」と優しく応援してもらえると思います。
これを間違えて「3、4級あたりです」と答えると「すごいねー、3級もってるの?」ということになるので注意が必要ですね。
それくらい、3級の壁は高く厚いのです。
ちなみにボクは3級(相当)です。持っているとは言ってません。
無駄に年数だけは長いので、3級の実技試験で求められることはクリアできる(はず)と勝手に思っていますが、ボクは競技会への出場を目指したりしない、ゆる系ライダーなので上位のライセンスを取る必要を感じません。
まぁ、いつまでたっても経路を覚えないということも理由の一つではありますが。
さて、話が長くなり、ボクの目と肩が疲れてしまったので、今日はここまでにします。
今回の話をまとめると次のようになります。
乗馬を趣味にすると、会話が広がる
趣味だと言うには、5級ライセンスで十分
ボクは経路を覚える気がない
次に書く機会があれば、乗馬クラブの門戸を叩くための、もっと具体的な話をしようと思います。