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プランニングにゃろ
2014年7月29日 19:39
あれは、真夏の全国興行ツアーの最終日だった。若さゆえの勢いで、とあるプロレス団体に所属したものの、元々地味なキャラクターな上、目立つ必殺技も編み出せず、いつまで経っても人気レスラーにはなれそうもないと思った俺は、このツアーを最後に転職する事に決めていた。その日は、試合中も転職先に出す暑中見舞いの文章に悩んでいた。「暑中をお見舞いします・・・、じゃないな。暑中お見舞いをお見舞いします。だ
2014年7月1日 22:26
第1話→ 瞬間小説『ナツメロトラベラー』第2話→ 瞬間小説(特別編)『ナツメロトラベラー第2話 <レクイエム>』俺は、ボロ小屋のせんべい布団の中で、暗闇から目を覚ました。そこは、とある貧しい農家だった。この家では、家主と長男が戦争で帰らぬ人となり、「いと」という女性と、その幼い娘「ぬい」が、二人だけで細々と食いつないでいた。自分たちがそんな状況にも関わらず、雑木林で気絶していた俺を