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はじめての中華キットガイド

 中華キット(中国メーカー製キャラクターキット)の普及も進む中、中華キットが気になっている・組んでみたいという方も少なくないでしょう。
 かつては「ガンダムのパチモン」「組むのが難しい」というイメージが強かった中華キットですが、現在のそれは日本製キットと遜色ない難易度や日本製にはないオリジナリティを確立しており、日本製プラモデルにはない魅力に惹かれた独自のファンも付いています。
 しかしそれでも購入や組み立ての際に気を付けた方がいいことは確かにあります。
 ここでは、中華キットをはじめて組もうとしている方へのTIPSをご紹介したいと思います。


初心者にオススメの中華キット

 中華キットと言ってもまず何を買えばいいのか……という声もあります。
 技術的に洗練された最近のキットであれば、なんであれ組めないということはないのですが、自分が組んできた中で初心者にオススメのキットをご紹介したいと思います。

マンハンター ディープシー・リッパー

 マンハンターシリーズは1/24スケールのメカ動物をモチーフとした可動キットです。
 中でもオススメしたいのがサメをモチーフとしたディープシー・リッパーです。
 パーツ数も控えめで手軽に組み立てられ、なおかつシールが一切ない色分けの徹底ぶりが光ります。
 ヘッドパーツ(サメ部分)も塗装済みなのでニッパーさえあればサクサクと作れます。
 おまけでディスプレイベースが付くのも嬉しいところ。1/24スケールなのでヘキサギアとの相性も抜群で、プレイバリューも充実しています。

超高機動装甲 CAT 01  影

 リーズナブルで満足感があって、でも日本製キットにはない魅力を堪能したいと思ったら、C.A.T.シリーズがオススメです。
 1/60スケールでありながら組みやすく、なおかつ程良いボリューム感もありつつ、可動もしっかりというバランスの取れたキット。
 デフォルメの効いたカッコかわいいデザインはあまり日本製ロボには見られない特徴で、唯一無二の魅力と言っても過言ではありません。

将魂姫 申猴

 将魂姫は日本でも販売されている店舗が多く手に取りやすいシリーズです。
 後発商品の方ほど組みやすく改良されていたり顔パーツのクオリティが上がっていたりするので、基本的に新しめのキットがオススメです。
 申猴は2024年発売された、最新作かつシリーズ初の男性キットで、素顔が露出した素体と仮面ライダーのようなアーマーモードの2体が入っています。
 2体分を組むためボリュームこそあれど、最新キットだけあって組みやすさや可動にも配慮されており、何か美少女でもロボットでもない新しいものを作りたいという向きにはうってつけです。

中華キットの買い方

 というわけで、色々と紹介してきましたが、何よりもカッコいいとかかわいいとか自分のフィーリングで選ぶのが大切だと思います。
 欲しいものが決まったら早速通販サイトでポチ……るのはちょっと待ってほしい。
 中華キットには、リーズナブルに買うためのコツがあります。

日本代理店流通品はオススメできない

 のっけから何を言っているのかとびっくりされるかもしれませんが、童◯社やウ◯ーブといった代理店から販売されているものは正直オススメできないです。
 もののクオリティがどうというよりも、価格が高いからです。
 例として将魂姫は1キット10000円前後、CATは7000円前後で販売されています。
 後に述べる並行輸入は代理店価格の半額以下で売られていることを考えると、正直言って割高です。(日本のプラモデルの市場に照らすと代理店価格の方が適正かもしれないですが……)
 それに代理店流通だからと言って、説明書に新しく日本語が追加されているとかキット内容が改良されているとかはあまりないです。
 代理店流通品はビックカメラやヨドバシにも置いてあって手に取りやすいですが、レジに持っていく前にちょっと待ってほしい。

並行輸入ショップの利用


 現時点で安定してオススメできるのは、Amazonマケプレにある並行輸入ショップを使うことです。
 前述した通り、代理店流通より安く買えるし、使ってみたところトラブルもなくしっかり届くのでこれがベターな手だと思います。
 また、あみあみやホビーサーチなどの通販サイトではたまにメーカー直輸と思われるキットが安く売られている場合があります。しかし不定期で売り切れも早めなので、気になったらしっかりチェックを欠かさないようにするのがコツです。

中華キットを組む際にあった方がいいもの

ヤスリ

 中華キットはパーツの接続がギチギチな場合があります。
 そこで使えるのが番手の荒いヤスリです。
 ヤスリがけでアンダーゲートを整えたり渋みを調整したりエクストラフィニッシュを剥がしたりすることで快適な組み立てができます。

マスキングテープ

 中華キットは基本的に塗装の必要がないほど色分けが徹底されていますが、気をつけたいのは軸接続がタイトということ。
 軸をそのままにしてトップコートを吹くと、コート剤によって軸が太ってしまいパーツが接続されなくなるということが多々起こります。
 これを防ぐためにも、マスキングテープで軸を覆っておいてからコートを吹くと後々困らなくて済みます。

ガンダムマーカー

 中華キットはゴールドやシルバーのランナーがあらかじめ塗装されているエクストラフィニッシュを採用しているものが多いです。
 アンダーゲートが多用されていてゲート跡が目立たないようになっている中華キットですが、それでもやむを得ず目立つ場所にゲートが配置されていることも少なくなく、そこを切ると塗装も剥げて見栄えが悪くなる事態に……。
 そこでガンダムマーカーなどでリタッチすると手軽に綺麗になります。
 特にシャインシルバーはこの手のリタッチにピッタリフィットしているので、中華キットを組むなら是非持っておきたい一本です。

ABS用接着剤

 中華キットは強度確保のために全てABSで構成されているものが多く、そういったキットを組む際にABS用接着剤が役立ちます。
 美少女プラモデルの合わせ目消しにも使えるので、思ったよりも使えるマテリアルですよ。

 色々と書いてきましたが、一番大切なのは何より自分が組みたいと思うものを好きに組むことです。
 最近の中華キットはかなり組みやすく配慮されていますので、気負わずにチャレンジしてみてください!

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