世界最小の美少女プラモと、「プラモデル」のミニチュアと。
もはや一大ジャンルとして定着した美少女プラモデル。そのサイズはアクションフィギュアからの影響が強く、1/10~1/12が定番となっています。
しかし、そこから外れたサイズとなると一気に数が絞られるのも現実。
そんな中、世界最小クラスの美少女プラモデルとしてリリースされているのがコトブキヤのハンドスケールシリーズです。
ハンドスケールは1/10サイズのFAGをダウンサイジングして立体化したシリーズ。「ハンドスケール」とは銘打っていますが、おおよそ1/24程度のスケールになっています。
この1/24スケールというのがミソで、このサイズになることで同社発売のヘキサギアやカーモデルとの組み合わせが楽しめるのです。
そのためのダウンサイジングといえます。
その小ささは、一般的な美少女プラモデル(30MS)と比べても一目瞭然。
ガシャポンクエストよりも小さいです。
リアル系とアニメ系の差があるのか、ヘキサギアのローズ姉さんよりはちょっと大きい。
さて、小さいということはそのぶん一つ一つのパーツも縮小されているということであり、はっきり言ってハンドスケールシリーズは初心者向けのキットではありません。
常にパーツ落下や紛失の恐怖と隣り合わせで、組み立てには繊細な作業が要求されます。剛性も一般的なキットより不安が残り、クリアランスに気を配りながら組み立てる必要があります。
それでも、恐怖を乗り越えて完成まで辿り着いたときの達成感は普通のFAGを組むときよりもひとしおな気がします。
今回写真で撮影しているものは、素組みに顔のメイクを施しただけのものになります。
ところで、コトブキヤにはMSGと呼ばれるキットシリーズがあります。これはおよそ1/100スケールの武器やディテールアップパーツのシリーズで、要するに「キットのミキシングに使ってね」という魂胆で発売されたものです。
そしてこのキットには、ハンドスケールサイズに縮小されたMSG、いわばプラモデルのミニチュアが入っているのです。ハンドスケール自体、1/10スケールのFAGのミニチュアと言えるので、それにあわせたMSGのミニチュアが入っていることは何もおかしくないのですが、それにしてもすごく不思議な気がします。
専用のアタッチメントを使うことでハンスケアキ子に装備できます。成型色は黒一色で、作例ではちゃんと塗り分けられていますが、原作(MSGの成型色)再現として濃いグレーでベタ塗りしてあります。
プラモデルの原作再現をするためにベタ塗りをするのは人生初めてでした。
さて、出来上がったアキ子を乗せるためにヘキサギア……ではなくメカトロウィーゴを用意しました。
スケール合って無くない?と思うかもしれませんが、いやいやハンドスケールと併売されている由緒正しいキットなのでちゃんと乗ります!
正直言えば組み立てやすさを求めるなら普通のFAGを買った方がいいのですが、この世界最小の美少女プラモを組むことによってしか得られない達成感やひろがる世界があることも確かなので、作り慣れてきたころに是非ともチャレンジしていただきたいキットです。
お供としてヘキサギアやメカトロウィーゴ(これもいいキットなんですよ)を用意しておくとさらに楽しめるので、併せてどうぞ。