中華AFVメーカーが挑む、度肝を抜くトランスフォーマー
トランぺッターから発売(日本代理店は童友社)されているトランスフォーマーのプラモデル・ブリッツウィングを買いました。
トランぺッターといえば、主にミリタリーモデルを手掛ける中華メーカーで、ロボットキット、それもトランスフォーマーとなれば全くの門外漢なわけです。
そんなミリタリーモデルの海外メーカーが自信をもって送り出したロボキット。どうせ接着剤必須で色分けも旧キットみたいなんだろうな~と思っていたら、
「接着剤不要」「組立簡単」「ニッパー不要」「塗装済み」の文字が。
言うて今のガンプラは接着剤いらないし組み立ても簡単だし色分けも徹底されているし……んん???
ニッパー不要???
トランぺッター、ミニプラを目指しているのか!?
箱を開けるとぎっしり出てくるのは、ランナーにくっついたまま塗装されたパーツ。
パーツ分割で色分けするのではなく、先に塗っておくことで色分けを再現するSMPガンバスターを彷彿とさせるゴリ押し戦法!!!
しかも、単に塗ってあるだけではなく……
機体マーキングも、もうしてあるんですよ。
モデラーを悩ませるデカール貼り作業的なものも、もうしてあるとは恐るべし。
色分けを塗装で行っているためにパーツ数は非常に少なく、組み立てはプラモデルに慣れている人なら30分~1時間程度で組み上がるボリューム。
ニッパー不要を謳っているだけあって全てがミニプラのようにタッチゲート式になっており、手でプチプチと外せます。
嵌合が厳しかったりポロリしやすかったりといった難しい部分も特にはなく、最新ガンプラ並みにパーツがピタッとハマる。
Cランナーはちょっとふにゃふにゃしていました。
そうして組み上がったものがこちら。
にわかには信じられないでしょうが、これは素組み状態です。
シール貼りも塗装も一切しないでこれになるんです。
トランスフォーマーのアイデンティティともいえる変形機構はオミットされていますが、その分組みやすさとプロポーションに全振りしたアプローチになっていることがうかがえます。
背面部分も手抜かりがなく見ごたえがあるのが嬉しい。パネルラインや各部ディテールはAFVメーカーらしいシャープで緻密な仕上がり。
サイズはHGガンプラ(ガンダムルブリス)と比べると小さめです。
組み立てにおいては、いくらか余剰パーツが出る。これは今後発売予定のコンパチキットを見越したものでしょう。
おまけとしてフライングベースが付属しています。ブリッツウィングは飛行アクションが似合うので特に嬉しいおまけではないでしょうか。
ベースにはディセプティコン(メガトロン)のレリーフが付属しています。
なお、オートボット(サイバトロン)のレリーフも付属しているので差し替えもできます。
腕パーツは差し替えが可能。
腰可動はなく、腕の曲がりも90度までと正直言って可動は厳しめ。
タカラトミー対決、ということでモデロイドのシンカリオンとコラボ。
実際、変形おもちゃから変形ギミックを抜いてプロポーションに重点を置いたコンセプトや各部構造などはモデロイドシンカリオンシリーズに近い部分があります。
というわけで、トランペッター製のブリッツウィングを組み立ててみました。
タッチゲート・プリペイント・一切の加工無しで嵌合の良いパーツなどプラモデルの経験が全くない人でも絶対にクオリティの高いものが組み立てられるように作られているのは本当にびっくりしました。
一方、簡単に組めてしまって物足りない……という向きにはシャープなモールドを活かしてスミ入れなどのドレスアップを施すとより映えそう。
パーツ単位で加工・塗装してゆっくり組み立てていくのもいいけれど、それに疲れたときに一気に組み上げる快感を味わいたい、そんなときにおすすめの中華キットです。
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