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アファンタジア考 (2024年05月)

アファンタジア考(x.com からの抜粋)2024年05月


🍅2024-05-02#1 

1/
アファンタジアから派生した1次的な影響(機能不全)というよりも、自身がアファ民であることを知ってしまったことで生じる2次的な影響(心の動揺)なのだろう。すぐに回復する人もいれば、ネガティブ(不全感 | 弱者/被害者意識 | 困り感など)を持続してしまう人もいる。
https://www.reddit.com/r/Aphantasia/comments/1cdad11/i_have_absolutely_nothing/

🍅2024-05-02#2

2/
一方で、自身が抱える何らかの問題(例えば機能不全)の原因がアファンタジアにあると考え、この考えが徐々に信念(あるいは妄想)となって「アファンタジアのせいで○○なのだ」を信じるようになり、その結果、ネガティブ(←先に説明したとおり)を固着してしまう人もいる。

🍅2024-05-02#3

3/
Zeman (2024) によれば、「最近の研究では、アファンタジアは日常生活の活動や精神的な幸福感に障害をきたすほどの影響はないと結論付けている」とのことで、自分もこの見解に同意する。しかし、一方で、セルフスティグマにより自らネガティブを抱え込んでしまう人は少なからずいる。


🍅2024-05-03#4

あくまで印象だが、アファンタジアをネガティブに捉えがちな人をよく見かける界隈は二つある

1. 発達界隈:もともと疾患があるのにアファンタジアでさらに二重苦じゃ~(涙)みたいな発想

2. 絵描き界隈:他の人は脳内で描けるのにワイは制約があるんじゃ~(涙)みたいな発想

被害アンテナの感度が強い


🍅2024-05-04#5

1/
以降はあくまで私見なので率直に書くが、こういうの(添付画像)はどうかと思う。

※視覚性のアファンタジアとは、広義では、自らの意志によって、意識の中に視覚的な心的イメージ、例えば光、色、形、像、景、画などを思い浮かべる機能がない、あるいは有機的に機能していないことをいう。
(続く)

🍅2024-05-04#6

2/
先の添付画像をもう一度読んでみる。
まず、アファンタジアとの因果関係が不明な事象について、それがさもアファンタジアに由来しているかのように書くのはどうか思う。
また、アファンタジアを持つ人の中に、何気ない一言で傷ついている人がどれほどいるのか不明だが、
(続く)

🍅2024-05-04#7

3/
《※国内外のSNSを定期的にウォッチし続けての印象だが、アファンタジアによる具体的な機能不全を要因としてというよりも、自身がアファ民であることを知ってしまったことによる心の動揺として(一時的にせよ)ネガティブになる人を少なからず見かけるが、全体としてはさほど見かけない》、
(続く)

🍅2024-05-04#8

4/
仮にそういう繊細な(被害アンテナの感度が高い)人がいたとしても、その人らの心情だけをことさら大きく取りあげて「傷ついている人がいます、ご理解を」といった主張を、アファンタジアを持たない職業研究者らが「お願い」と称して大衆に向けて拡散するのはどうかと思う。
(続く)

🍅2024-05-04#9

5/
おそらくその意図は「多様性(ダイバーシティ)を理解し、共生(インクルーシブ)社会を」という誰から見ても立派な、そして自身のキャリアにとっても益になればこそ、決してマイナスにならない仕草なんだとは思うが、個人的には非常にモニョモニョとした、しっくり来ないものを感じる。
(続く)

🍅2024-05-04#10

6/
例えば: 保護者気取り、保護者目線、アファンタジアを持つ人は当たり前の事ができない、弱者扱い、子供扱い、同情すべき存在扱い、わざわざ偏見をクリエイト、お気持ちヤクザ、言葉狩り、アファ民は面倒くさいと思われそう、余計なお世話、おせっかい、弱者の代弁、弱者利権、…等々。
(続く)

🍅2024-05-04#11

7/
あくまで自分の場合だが、先天性アファンタジア(随意の視覚イメージ不在)と、それを伴う処世について、とくに良くはないが、とくに悪くもない。とくに益はないが、とくに損もない。とくに心が元気になるわけではないが、とくに傷つくわけでもない。つまり、とくに何でもない。


🍅2024-05-06#12

そうそう、日常においてアファンタジアを持たない人(以降、非アファ民)が優位になる局面があったとしても、アファンタジアを持つ人(以降、アファ民)は別の戦略、例えば言語や抽象、あるいは作業コストで対応するから、内的能力の差は表面化しづらい。なので(自分の場合は)とくに困らない。
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🍅2024-05-06#13

以前読んだ非アファ民の方のコラムにも同じような考察がある。
https://twitter.com/Komadog2631564/status/1768560820378861921
ここで示されたnote記事中段の「言い換えれば(中略)無いということですから」の部分がまさにそれ。朗報という表現には違和感があるが、非アファ民を健常人とも表現されてるので、そういう目線なのだろう。
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🍅2024-05-06#14

一方で、日常とは別の特殊なタスク遂行が求められる局面では(例えば職業なら)、内的能力の差が表面化してしまうこともある。ボクは諦めない!アファンタジアが憎い!と言われたとしても、向き不向き、得手不得手は人類の誰にでもあるので仕方ない。
ところが、そんなの関係ねぇ~という人もいる。

🍅2024-05-06#15

例えば、https://twitter.com/no_minds_eye/status/1781987590012575845

ところで、非アファ民が明らかに優位なのは内的娯楽(心的視覚等を伴う想像)であろう。例えばエッチな想像のバリエーション(場面)やクオリア(主観世界の質感)は、非アファ民(とくに過剰な心的イメージを持つハイパー民)では相当ムフフに違いない😂
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🍅2024-05-06#16

1/
意識やクオリア構造を研究をされている土谷尚嗣さん(https://qualia-structure.jp)が、旧友で麻酔科医の吉村さんと意識や麻酔について雑談する動画が非常に面白い。

終盤でアファンタジアに触れてる。
https://youtu.be/46CyOQYktHA?t=2690
ここで土谷さんが言う想像とは脳内に浮かぶ視覚イメージのことだが、
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🍅2024-05-06#17

2/
これが先天的に全く無い人がいる。自分もそう。
https://note.com/nyaphantasia/n/n2181f2e98f83

これについて「そういう人もいるらしい」「んー、想像できないというのが分からない、(俺は)想像できちゃうから」「だよねー」といった反応が面白い。

自分はたまに「○○が脳裏に浮かぶ」といった表現を使うが、

🍅2024-05-06#18

3/
あくまで比喩であって本当に浮かぶわけないが、多くの人は多少なりとも浮かぶらしい。

これは土谷さんの言う、俺の赤とお前の赤が違っても対話で気付けない、嘘があっても証明できない、だが対話は成立する、というのと同じで、言語認識⇒他者理解の虚実(こまけぇこたぁいいんだよ)が興味深い。


🍅2024-05-06#18.5

@nullいメモ
直近五百日間くらいSNSでアファンタジア(脳内視覚化不全)をウォッチし続けているが、アファだから○○なのです、だから困ってるんです、というケースで、そうだろうね(納得)というのはほとんどない。因果関係が不明にもかかわらず、バイアスや思い込みでアファのせいというのが多い。


🍅2024-05-07#19

1/
アファンタジアとは「心的イメージが作られない」と定義(狭義)されるが、その心的イメージは随意の?それとも不随意の?というトピックがある。

最近の未査読論文(2024-04-30)によると、ある条件下では、従来どおり「随意のほうだけ」ということが示されたそうな。
https://doi.org/10.31219/osf.io/n6xpr

🍅2024-05-07#20

2/
随意の心的イメージとは、覚醒中に自由な意志によって作られる心的イメージのことで、不随意の心的イメージとは、意志に関係なく(例えば睡眠中の夢の中で)作られる心的イメージのこと、とされる。

では、明晰夢や幻覚は随意か?不随意か?等々、いろいろ気になる。
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🍅2024-05-08#21

1/
「脳内イメージが~」「こういうイメージで~」「具体的にイメージして~」といった和洋折衷の表現がある。
このときのイメージという言葉が何を意味してるかというと、よく分からないことも多い。

アファンタジアの文脈だと、イメージ=心像(Imagery)なのだが、
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🍅2024-05-08#22

2/
イメージと類似した言葉に、心的イメージ(Mental Imagery)、視覚的イメージ(Visual Imagery)、視覚的心的イメージ(Visual Mental Imagery)などもあり、それぞれの使いわけもイマイチよく分からない。
おそらく同じような意味で使われている(っぽい)。

🍅2024-05-08#23

3/
最近出版された未査読論文に、心的イメージ(MI)と視覚的心的イメージ(VMI)の説明があったので引用(意訳)する。

心の目を追跡する(2024-05-04)
https://doi.org/10.31234/osf.io/t3enh .

🍅2024-05-08#24

4/
> 心的イメージ(MI)とは、外部から感覚入力がない状態での知覚に似た経験であり、伝統的に「心の目(Mind's eye)で見る」と表現される能力。

> 視覚的心的イメージ(VMI)は、おそらく概念的知識を視覚的形式に変換することによって、知覚経験の内容をシミュレート。

引用ここまで。

🍅2024-05-08#25

5/
要するに、実際の感覚器(例えば目)から生じた実際の知覚ではなく、心が創り出した偽の疑似知覚(例えば視覚的イメージ)によって対象を感じることらしい。

前者(感覚からの系)をボトムアップ、後者(経験や知識からの系)をトップダウンという。
アファンタジアはトップダウンのほうの話。


🍅2024-05-08#26

松田さんの共感覚の話が面白い。
https://www.youtube.com/watch?v=zcY6-_wTfxY&t=1835s
例えば「渋谷に13時ね」は、松田さんの内的世界では「赤い場所(渋谷のこと)に白ピンクの時間(13時のこと)という感じ」とのこと(笑。

アファンタジアについても言及。
https://www.youtube.com/watch?v=zcY6-_wTfxY&t=1551s

ここまで前半。後半も面白そう!
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🍅2024-05-08#27

1/3
共感覚の存在は市民権を得てるの? という質問に対する松田さんの回答。
https://www.youtube.com/watch?v=zcY6-_wTfxY&t=986s

松田さん(共感覚当事者かつ共感覚研究者)によると、「共感覚の研究では、共感覚に精神的な疾患を結び付けるという考えはなく、共感覚はあくまで知覚の個人差というスタンスだそうで、
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🍅2024-05-08#28

2/3
共感覚はあくまで中立なものであり、不利益は無いんだということを配慮して研究をすすめているとのことで、共感覚を不当なものと関連付けていない」(以上意訳)、とのことだった。

🍅2024-05-08#29

3/3
なんだかうらやましい。以降は個人の感想だが、国内アファンタジア(脳内視覚化不全)研究の一部では、「アファンタジアで困ってる人がいる ⇒ 配慮しよう」という見解を大衆に広めようとする展開がみられる。自分はこの動きに懸念がある。例えば…以下参照。
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🍅2024-05-09#30

自分がアファンタジアを持っていることに気づいたチェスプレイヤーが、自身のチェス能力の限界にアファンタジアが関係しているかどうかを思いあぐねている様子。 チェスプレイヤー仲間に意見を聞きたいという。 https://en.chessbase.com/post/aphantasia-in-chess

🍅2024-05-09#31

一方で、アファンタジアを持ちながらも、目隠しチェスの分析やプレイにまったく支障がないというチェスプレイヤーもいる。※主観的な自己申告だが。
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🍅2024-05-09#32

チェス仲間らが付けたコメントも興味深い。
【チェスにおけるアファンタジア】
https://en.chessbase.com/post/aphantasia-in-chess#discuss .

もともとはこの記事からの派生。
【チェスプレイヤーが失敗する理由】
https://en.chessbase.com/post/why-chess-players-blunder .


🍅2024-05-09#33

いま話題のビジュアル・シンカー(視覚思考者)や、以前から話題になってる共感覚や内言は、どちらかというと「ある(持ってる)」ほうの話で、ときには魅力的に感じるため、大衆からの興味を得やすい。一方で、アファンタジアや無内言の話は「ない」ほうの話なので、いまいちブレイクしない感じ(?)。
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🍅2024-05-09#34

1/
内言研究者・鈴木啓介さん(@ksk_S)のお話について、素人の自分は理解しきれなかったので以降は憶測だが、クオリア的な内的経験を外的経験上で擬似的に再現(知覚)させて内外の経験の差を探るといったアプローチのように思えた。擬似の再現にテクノロジー(VR等)を利用するみたい。
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🍅2024-05-09#35

2/
内言(内音声?内聴覚?)や共感覚が、「在る」(足し算)ほうの経験だとしたら、鈴木啓介さんのアプローチでどれくらい内的経験に迫れるか(つまりテクノロジーでこしらえた内的経験の擬似再現を外的経験上にうまくインストールできるか)興味深い。
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🍅2024-05-09#36

3/
一方で、極度のアファンタジア(イメージ欠如)は、「ない」ほうの経験なので、感覚の消しゴムでもないかぎり擬似体験は難しそう。…なのだが、「ない」ものを補う別の内的戦略(言語、抽象、空間など)はあるので、こちらの戦略を外部世界に表現できるとアファンタジアっぽさを体験できたりして。


🍅2024-05-10#37

自分にアファンタジアがあることを最近自覚した方のコラムを読んだ。内観や具体例が客観的かつ豊富で面白い。「嬉しさすらある/非常に面白味を感じる」という態度にめっちゃ共感。
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🍅2024-05-10#38

追記:自分の場合はとくに嬉しくはないが面白さは感じてる


🍅2024-05-10#39

1/
アファンタジアを自覚した方のコラムの感想。

新人研修の件:
リンゴの絵が浮かんだ人は挙手してって言われたら、自分なら挙手してしまうだろう。何故なら絵が浮かんだという表現は比喩であり、その真意は、概念が分かる/知ってるってことだろうから、そりゃそうでしょってことで挙手する。
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🍅2024-05-10#40

2/
美術の件:
地図の件:
どちらも空間把握(空間、距離、位置、配置、方向など)に関することかも(憶測)。アファンタジアとの関連は不明だが、空間認識が苦手というアファ民は少なくない。自分はこれまで困ったことないので、おそらく普通以上、得意未満くらいの空間認識力はある。

🍅2024-05-10|#41

3/
顔が浮かばない件:
視覚イメージ(心の目)がないから当然ながら顔も浮かばないのだが、視覚知覚(実際の目)による再認(いま目の前にいる人はこの人で名前はこうだという認識)は問題ない。つまり記憶の中に視覚イメージのモトとなる情報(code)はあるし、その情報と名前の情報もリンクしてる。

🍅2024-05-10#42

4/
アファンタジアとの関連は不明だが、顔の再認が苦手というアファ民は少なからずいる。

夢は概念の件:
自分もそうだが、概念や観念といった感じの夢をよくみる。夢の中に視覚イメージはあるのか?ないのか?については、自分はまだ判断が付かないでいる。以下に詳しい。
https://note.com/nyaphantasia/n/n2181f2e98f83#82bf3315-695a-4649-9c0d-5dc9de850c52

🍅2024-05-10#43

5/
代償戦略が発達した件:
ある機能に制限があると、その機能に頼らない代替機能が発達することはあると思う(先天性の場合はごく自然に別の系が身につく)。アファンタジアを持つ男性はSTEM分野(科学、技術、工学、数学)で働く可能性が高いことを示唆する研究報告もある。これは現処世では強みだ。

🍅2024-05-10#44

6/
理解のスキームの件:
自分の家族にも365日24時間、覚醒時は常に何かを思考してるタイプがいる。自分はどうかというと、心的イメージがないのはデフォとして、無思考(ZEN)なときも普通にあるし、思考してるときは言語、非言語、抽象(やんわり)を使い分けている感じ。

🍅2024-05-10#45

7/
いずれも意味的な記憶(知識、感情、経験など)に支えられている。アファンタジアとの関連は不明だが、自伝的エピソード記憶は著しく希薄(心的タイムトラベル経験なし)。

まとめの件:
この方の受け止め方が好きだ。自分の場合は20世紀末に視覚イメージ不在を自覚したが、

🍅2024-05-10#46

8/
その時は人間すげぇって感動がまず最初にあった。見える人・見えない人がいて、おそらくそれは人生観や世界観にまで影響するだろうから、そういったことを含めて人の内的経験のバリエーションすげぇ的な感動があった。いまも少し持続してる。


🍅2024-05-11#47

自分はアファンタジアの情報を知りたいがために英語の論文をよく読むが、そもそも英語の能力はない。なので100%自動翻訳(機械翻訳)に頼ってる。そもそも素の英語を読んで理解しようと挑む意志は全くないので即自動翻訳。

🍅2024-05-11#48

今は
translate.google.com
deepl.com
chatgpt.com
claude.ai
の四人の天才AIに英文を投げて返ってきた翻訳文つまり「日本語文だけ」を比較/校正することで意味を掴んでる(あるいは掴んだ気になってる)。ここまで全部無料。翻訳にかかる時間は一瞬。

🍅2024-05-11#49

英語で話す動画なんかもYouTubeなら粗い翻訳が可能なのでそれで粗い意味を掴むことはできるが精度はめっちゃ低い。テキスト翻訳AIは10年くらい前は google だけだったような気がするが、あるとき高精度の deepl が登場して、ここ一年半くらいで chatgpt や claude も登場して、

🍅2024-05-11#50

飛躍的に翻訳精度が高まった(古参の google や deepl も自然な翻訳をするようになった)。翻訳業の人は死活問題かもしれないが、ありがたい時代になった。先週のニュースだったかな、官民協力でAI翻訳を活用した漫画の海外への輸出を5年間で3倍以上に増やすらしい。そういう時代。


🍅2024-05-11#51

心的イメージの文脈での「表象」という言葉が分かりづらい。とりあえず困ったときのWikipedia(w.wiki/A3Ns)によればこうある。 表象(Representation)は、一般には、知覚したイメージを記憶に保ち、再び心のうちに表れた作用をいう(イメージそのものを含めて呼ぶこともある)。

🍅2024-05-11#52

(中略)「表象」は翻訳語であり、その原語は希:phantasia(後略) 引用ここまで。なるほど。表象はイメージとも呼ばれると。原語はギリシア語のphantasiaと(アファ民にはお馴染みのアリストテレス登場)。となると「表象」が無いことはさしずめa-phantasiaであろう。

🍅2024-05-11#53

アファンタジア(Zeman, 2015)からの立場だと視覚的イメージ(心の目がみる疑似視覚知覚)が無いのがa-phantasiaだから、まあ、大雑把に表象=イメージ(mental imagery)と考えていいのかな。じゃあ用語を統一しろよと思う。表象だの心象だの心像だの紛らわしい。

🍅2024-05-11#54

「じゃあ用語を統一しろよと思う。表象だの心象だの心像だの紛らわしい」

↑ これはいま読んでるテキストの話。一般的に「表象」という言葉は分野や文脈で変化するんだと。
w.wiki/A3Ns
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🍅2024-05-11#55

1/
実際の目で見るのが「視覚感覚(器)」⇒「視覚知覚(脳)」、心の目で見るのが「視覚イメージ(visual imagery)」というふうに考えている。だが、

 視覚感覚
 視覚知覚
 視覚イメージ

日本語で表記したとき、長さ(文字数)が違う。シンメトリー(対称)じゃない。美しくないッ
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🍅2024-05-11#56

2/
じつは「視覚イメージ」という表記に、ずっと違和感があった。どうにかしたい。

…で、ひらめいた!
例えば、

🍅2024-05-11#57

3/
偽(ニセ・似せ) ⇒ 偽覚(ギカク)
擬(マガい・モドき) ⇒ 擬覚(ギカク)
心(シン) ⇒ 心覚(シンカク)
仮(ケ) ⇒ 仮覚(ケカク)

自分的には本質を突いた「偽」推しだが、「偽」も「擬」もなんとなくまがまがしい。
仕方がないのでありきたりな「心」でどうか。

🍅2024-05-11#58

4/
視覚感覚(器:実際の目の系)
視覚知覚(脳:実際の目の系)
視覚心覚(脳:心の目の系)

まあ、いいかもしれない(シンメトリー)。
※誰も使いません。


🍅2024-05-12#59

1/
※長文です。
アファ█タジアの当事者らが運営しているアファ█タジア・ネッ█ワークという商用サイトがある。
おそらく英語圏のアファ█タジア当事者には知られたサイトで、アファ█タジアに関する記事やコラボが豊富で、さまざまな有益なコンテンツがあり、最近は日本語で読める翻訳記事もある。

🍅2024-05-12#60

2/
アファ█タジアに関係するグッズ販売や、イベント企画も行っている。
アファ█タジア・ネッ█ワークの全コンテンツを利用するにはサブスク会員登録が必要で、年間会員なら約100ドル、生涯会員なら約250ドルだそうだ。円に換算すると現時点で年間会員なら約1.5万円、生涯会員なら約3.9万になる。

🍅2024-05-12#61

3/
素晴らしいサイトなのだが、自分はちょっと苦手なところもある。
商用サイトだから当然なのだが、サブスク会員(カネ)を頻繁に募集している。コンテンツの中に巧妙に会員登録へのサブリミナルが潜んでいると感じることもある(あくまで個人の感想です)。

🍅2024-05-12#62

4/
最近は、「アファ█タジアは素晴らしい多様性ですが、困ってる人の声もたくさん聞きます。私たちアファ█タジア・ネッ█ワークには優れたノウハウがあり、あなたをサポート(セラピー、カウンセリング、教育、コーチング、トレーニング、等々)できます。私たちが選んだ専門家は、…云々云々」

🍅2024-05-12#63

5/
みたいな匂いを感じることもある(あくまで個人の感想です)。
実際、サポートを必要としている人がいるならそれは需要と供給なんだろうし、米国では一般市民が普通にカウンセリングを受ける文化もあるそうだから(←ステレオタイプ?)、それでWin-Winということなら、ひとつの正義なのだろう。

🍅2024-05-12#64

6/
ただ、自分はケチで疑り深いところがあるので、若干警戒してしまう。という話でした。
とはいえ、アファ█タジア・ネッ█ワークが提供するコンテンツには非常に有益なものがあるのも事実で、それがあなたの満足や経済に見合うかどうかはあなたが決めることだろう。

🍅2024-05-12#65

7/
自分はというと、これまでアファ█タジアに関連して困ったことや誰かの助けを得たい思ったことは一度もないし、英語圏のアファ█タジア当事者が集まる無料SNS(Reddit)の r/Apha█tasia や、海外研究者らによる学術的論文があれば知的好奇心を満たせるので、いまのところ十分である。


🍅2024-05-13#66

アファンタジア(脳内画像欠如)を持つ人は、何気ない一言に傷ついている人もいます、ご理解を。←(え?)
togetter.com/li/2360589


🍅2024-05-14#67

1/
映画「タイタニック」とアファンタジア

先週、1997年のアメリカ映画「タイタニック」を観た。
そのとき、自分が睡眠中に見る夢に関して、重大な気づきがあったので記録しておく。
以下はネタバレを含むため、作品を未鑑賞の方はご注意ください。

🍅2024-05-14#68

2/
ラストシーン。眠りにつくと、夢の中に彼がいる。まばゆい光に包まれたあと、エンディングロールへ。
そして「Every night in my dreams. I see you」(直訳:夜ごと、夢の中で、あなたを見る)から始まる有名な主題曲が流れる。
この曲 ⇒ https://youtu.be/F2RnxZnubCM .

🍅2024-05-14#69

3/
ここで涙腺が崩壊してダァーッとなる方も多いと思うが、こんなときに「あ!」と重大なことに気づいた。
自分はこれまでの人生で何度も夢を見てきたが、そういえば夢の中で「人の顔」を見たという経験が一度もない。
なぜ今まで気づかなかったのか。

🍅2024-05-14#70

4/
あくまで主観的な実感だが、「どうだったかな?」や「うーん、どうだろう?」といった迷いはなく、確実にそれを経験してない。
これまで夢の中で人の気配や物体の配置を感じたことはあるが、それが視覚的なイメージの想起を伴うものなのか、そうでないのかについては、判断しかねていた。

🍅2024-05-14#71

5/
その経緯はこちらに詳しい ⇒ https://note.com/nyaphantasia/n/n2181f2e98f83#82bf3315-695a-4649-9c0d-5dc9de850c52
以降はあくまで主観だが、人間が何かを見るという経験の中で、最も一般的かつ最も印象深いものといえば、それは人の顔だろう。
当然、その経験は他の何よりも先んじて夢の中に出現するのではないだろうか。

🍅2024-05-14#72

6/
ところが自分は、夢の中で人の顔を見るといった経験が微塵もない。顔のみならず、夢の中で人の姿に注意が向くという経験がない。
人という対象でこうなのだから、人以外の他の対象(例えば物体、風景、場面など)は言うに及ばずだろう。
やはり当初の推測どおり、

🍅2024-05-14#73

7/
自分が夢の中で経験していたと思い込んでいた視覚的な体験は、視覚のモトとなる情報から構成された概念の着想だろう。
これはアファンタジア(脳内イメージ想起不全)を持つ自分が随意の脳内イメージを想起しようと試みたときに得られる経験(即ち視覚化ではなく概念の着想)の形態と似ている。

🍅2024-05-14#74

8/
というわけで、随意(覚醒中)か不随意(睡眠中の夢)かにかかわらず、自分の脳内には視覚イメージが存在しない可能性がさらに高まった。
ただ、ややこしいことに、例外の経験がある。寝起きのウトウト半覚醒のとき、ごく稀に(これまでの人生で数回のみだが)、出眠時幻視を数秒~十数秒見る。

🍅2024-05-14#75

9/
このとき、鮮明な視覚イメージを見ているという実感と、それを「今はっきり見てる」という意識を伴う。不思議なものだ。
その経緯はこちらに詳しい ⇒ https://note.com/nyaphantasia/n/n2181f2e98f83#81c92543-e2a2-4c12-8072-8835cf2c01d4
つまり、自分の脳内には仮想を視覚化する装置はあるのだが、幻視以外の通常モードで、その装置は機能しないようだ。


🍅2024-05-15#76

🍅2024-05-15#77

先日、画像を Reddit の r/Aphantasia に投稿したら良い反応をもらえました。
⇒ https://www.reddit.com/r/Aphantasia/comments/1cq5n5p/typical_imagery_vs_aphantasia/

🍅2024-05-15#78


🍅2024-05-15#79

@nullいメモ
出典:https://www.meijitosho.co.jp/eduzine/opinion/?id=20230619

記事の最後に付いていたコメントを以下に引用する。

表向きはダイバーシティやスタイルというふうに書かれてますが、根底にはアファンタジアは普通と違ってかわいそうという考えが透けてみえるような気がしました
(続く)

🍅2024-05-15#80

@null (続き)
アファンタジアの話なのに、関係のない知的障害や発達障害の話を挿入していることからも、アファンタジアをそういった枠組みで捉えているように思えます
そういった考え方そのものがアファンタジアの方々に失礼ですし、それら方々に対するあらたな偏見を生むことになるのではないでしょうか


🍅2024-05-15#81

@nullいメモ
1/
Aphantasia アファンタジア美術教育における認知の多様性と創造性
2023年9月23日
動画 ⇒ https://youtu.be/kDIFYhRcuZs
文字起こし ⇒ https://researchmap.jp/osamusahara/presentations/43559872/attachment_file.pdf

上記のコンテンツを確認した。

🍅2024-05-15#82

@null 2/
あくまで長谷川さん(アファンタジア当事者の一般の方)の場合ということで、いくつかのエピソードをお話された。それらエピソードについて、個人的に気になった部分を以下に抜粋する。

🍅2024-05-15#83

@null 3/
【抜粋1】聴覚はかなり強い(中略)イメージするときにかなり聴覚を頼りにしています(中略)大抵何かを浮かべるというときは、頭の中でずっとラジオ音声が流れているようなイメージです。(中略)音声で自分が喋っているのが延々と続いている…

🍅2024-05-15#84

@null 4/
【抜粋2】前職自動車の会社にいたときに、顧客の顔が思い浮かばないということは結構大きな問題になっていました。(中略)見たら思い出すんですよね。実際の本人を見たら誰々さんだよということは思い出せるんですけれども、それまで思い出せないということが問題になって…

🍅2024-05-15#85

@null 5/
【抜粋3】勤務していた時に、トイレットペーパーを補充する場所が思い出せないとか、カタログの補充の車種によって保管場所と違うと思うんですけれども、それがどこにあったかというのが思い出せないこともちょっと問題かな…

🍅2024-05-15#86

@null 6/
【抜粋4】例えば学校に教科書を持っていくにあたって、どの教科書をどこに置いてあるか思い出せなかったので、全部の教科書を毎日持ち運んで登校していました。なぜかというと、教科書をすぐになくしてしまうからです。見えないところに置いておくと存在しないのと一緒になってしまうので、

🍅2024-05-15#87

@null 7/
実際には紛失はしていないのですけども、自分の目から見えなくなったら無くしたみたいな状態になっていて、それで全部教科書を持ち運んでました。

【抜粋5】夢ですが完全にフルカラーでしっかりヌルヌル動く状態で見ることができます。

🍅2024-05-15#88

@null 8/
抜粋ここまで。
これらエピソードについて、個人的に感じた所感を以下に記す。あくまで憶測を含む個人的な感想(主観)である点に注意されたし。

🍅2024-05-15#89

@null 9/
【抜粋1】【抜粋3】【抜粋4】のエピソードは、アファンタジアの特徴というよりも、発達障害(ADHD系)の色彩を感じた。「脳内音声が多動」「物忘れ」「見えないものは存在しないのと同じ」等は、ADHDを持つ人のエピソードでよく聞く話だ。

🍅2024-05-15#90

@null 10/
あるいは、空間認識能力の問題のようにも思えた。空間を把握できないと、モノの位置や距離、方向などの認知に影響するのではないだろうか。空間認識については、アファンタジアを持つ人で得意な人もいれば苦手な人もいることは海外の研究で報告されている。

🍅2024-05-15#91

@null 11/
つまり空間認識はアファンタジアとは別の特性の話のようにも思える。

【抜粋2】は、これのどこが問題か理解できない。見たら思い出すなら問題ない。なぜこれが大きな問題になるのか理解できない。

あくまで憶測だが、長谷川さんのエピソードはアファンタジアの特徴というよりも、

🍅2024-05-15#92

@null 12/
長谷川さんに備わっている別の何らかの特性に由来しているように思えた。もし仮にそうだとしたら、その別の特性の特徴がアファンタジアの特徴として(大衆に)理解されてしまうことを危惧する。

参考で、以下に自分のことを記す。あくまで自分の場合に限るという点に注意されたし。

🍅2024-05-15#93

@null 13/
自分は視覚性(VVIQ=16)と多感覚性のアファンタジアおよびSDAM(自伝的記憶欠落)を持っているが、これまでの人生で困ったことや戸惑い、不安など、ネガティブを感じたことはない。なので、長谷川さんのエピソード【抜粋1】~【抜粋5】のすべてに共感できなかった。

🍅2024-05-15#94

@null 14/
自分の場合、脳内音声や脳内聴覚はないし、夢の中で(おそらく)視覚イメージを感じない。SDAM(自伝的記憶欠落)を持ってはいるが、意味的な記憶には問題がなく、これまでの処世(家庭や仕事や日常など)で問題になったことは主観的にも客観的にもない。

以上


🍅2024-05-16#95

引用の件だが、自分的には、こういうことだ(画像参照)。
V1とは脳の第1次視覚野のことで、画像下部の「視覚バッファ」がこれに該当する。V1が反応したとしても画像上部の「視覚イメージ」への蛇口が絞られていたらそれはアファンタジアだ。
Kosslynのモデル自体をアファンタジア用に改造する
(続く)
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-16#96

(続き) 研究者もいるようだが、自分的には認知と意識は分ける。
そのうえで、空間イメージの蛇口はアファンタジアとは関係ないから、「空間なんちゃらタジア」みたいな名前を付けてアファンタジアとは区別すべし!
アファはあくまでオフラインのレンダリング不全(非視覚化)とすべし!(暴論ですか?

🍅2024-05-17#97

補足 ⇒
https://www.reddit.com/r/Aphantasia/comments/1ct9zdc/my_model_of_aphantasia/


🍅2024-05-16#98

@nullいメモ
国内のアファンタジア研究者・髙橋純一(或いは高橋純一、福島大学)氏は、アファンタジア(脳内視覚化不全)という分類に空間認識能力の話をぶら下げて、そのうえで「(おそらく空間系のタスクにおいて)アファンタジアの人で困っている人がいます」という論調なのだが、

🍅2024-05-16#99

@null
いつからアファンタジアの下に空間認識能力がぶら下がったのか? 別々の特性では? 仮説だとしても界隈で合意が得られてないのに「アファの人で困っている人がいます」という言説や活動を先行させるのはどうかと思う。慎重さが足りないというか、何か意図があるのだろうか。※すべて個人の感想です。


🍅2024-05-17#100

1/
引用について。前半は自明。後半(眼前の~以降)は抽象的ゆえ具体的意味の判断に迷うので言及控え。
何れにしても問題は「アファンタジアで傷ついてる/困ってる」の詳細であろう。
例えば、因果関係は?具体的な機能不全によって?二次的な心の動揺(お気持ちヤクザ含む)によって?等々。
(続く)
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-17#101

2/

🍅2024-05-17#102

3/
大衆に向けて誤った知識や偏見を助長(クリエイト)しかねない側面がある。これは巡り巡ってアファンタジア当事者(及び同じ特徴を持つ子ら孫ら)の社会的不利益になりかねない。したがって自分はこれら活動家らの現今のスタンスには賛同しない。というのがtogetterまとめの趣旨。(おわり)


🍅2024-05-17#103

@nullいメモ
以前にざっと読んだ論文だが週末に再読予定。
以前の感想 ⇒ https://x.com/no_minds_eye/s/no_minds_eye/status/1777665108887355638
視空間的処理と心的イメージを分けて考えてるのが個人的な趣向と合ってる。このへんは非常に興味深い。
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-17#104

@nullいメモ
1/
心的イメージの生成を抑制する認知機能の神経基盤:fMRI研究からの証拠
著者:本山宏希、菱谷晋介
公開日:2024-04-10
https://www.mdpi.com/2411-5150/8/2/18

以下は要約(意訳)。
ある絵を実際の目で見たとき、心の目にもその絵の視覚イメージが浮かぶそうな。

🍅2024-05-17#105

@null 2/
一方で、ある絵を心の目のみで想起したときも、その絵の視覚イメージが浮かぶそうな。
もちろん両者ともアファンタジアではない一般のイメージャー(心的視覚化能力保有者)のことだろう。
報告によれば、fMRI(脳スキャン⇒画像化⇒分析)の結果、

🍅2024-05-17#016

@null 3/
前者(実際の目+心の目)の条件ではイメージの生成が抑制されたが、後者(心の目のみ)の条件では抑制されなかったそうな。
前者の条件では、後者の条件よりも、脳の左後帯状回(PCgG)が有意に活性化したそうな(しかも主観的な絵の鮮明さとも有意に相関があったそうな)。

🍅2024-05-17#107

@null 4/
つまりは、脳の左後帯状回(PCgG)の活動が高まると、心的イメージの生成がより困難になることが示唆されたそうで、先行研究の報告と概ね一致したそうな。

🍅2024-05-17#108

@null 5/
実際の目(知覚)と心の目(イメージ生成)は競合関係にあるため、心の目の抑制は実際の目の強化(つまり主観的な知覚体験の鮮明さ)につながることが示唆されたそうな。

🍅2024-05-17#109

@null 6/
ただ、SNS上で主観報告ウォッチしてると、目を閉じると視覚イメージが浮かばず、目を開けると視覚イメージが浮かぶという人もいる。この場合、憶測だが、目を開けるという実際の動作が、心の目をも開けて、視覚イメージの経験を誘発するのだろうか?


🍅2024-05-18#110

あくまで私見だが、国内アファンタジア研究のパイオニア・髙橋純一(或いは高橋純一、福島大学)氏は、氏が選んだアファンタジア当事者を介して、アファンタジアとの関係が不明な別の特性の色彩がみられる経験までをもアファンタジアのエピソードとして大衆に流布するのは何故か。何か狙いがあるのか。
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-18#111

あくまで私見だが、国内アファンタジア研究の草分け・髙橋純一(或いは高橋純一、福島大学)氏は、アファンタジアの文脈における記事中で、負のエピソードを強調したり、アファンタジアとの関係が不明な知的障害や発達障害を、あえてアファンタジアと並べて言及するのは何故か。何か意図があるのか。
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-18#112

@nullいメモ
1/
アファンタジアを説明するとき、「イメージは浮かばない、ただ黒が見えるだけ」と表現する人は多い。
「黒」の代わりに「闇」や「暗」、あるいは「生まれてからずっと虚無の世界に住んでる」みたいな中二病ポエマー表現をする人もいる。(目を開ければ何でも見えるくせに!)
(続く)
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-18#113

@null 2/
そんなわけで、下記ページのコメント欄に投稿された画像のように、視覚イメージ(Visual imagery)の領域をお約束のように黒く塗りつぶす人もいる。
https://www.reddit.com/r/Aphantasia/comments/1cq5n5p/comment/l3rrlg7/
この「黒く」する表現は当事者として自然なことだし、多くのアファンタジア当事者からも共感される。
(続く)

🍅2024-05-18#114

@null 3/
ところが、だ、この表現はときに誤解や疑いを招く。
ここで言う「黒」とは、実際の目が光を知覚していないことを指す。例えば目を閉じる、アイマスクをする、暗い部屋で目を開ける、等々。
普通、これは誰でも経験する。閉じたまぶたを通して外界の光が透けて血の色で赤く見えたり、
(続く)

🍅2024-05-18#115

@null 4/
視覚知覚の系にノイズがのることもあるが、そういった例外は省略する。
とにかく、普通、誰でも「黒」を経験する。珍しくない。だから「アファンタジアは単なる思い込み/気のせいでは?」といった疑念を持たれることがある。この「黒」や「見える(see)」をめぐっては、海外SNSでもしばしば炎上する。


🍅2024-05-19#116

視覚性アファンタジアを説明するときに使う語彙集(例)

◆脳内、頭の中、心の中、心の目
◆視覚、視覚的、視覚化、視覚イメージ、視覚的イメージ、心的イメージ、イメージ、心象、心像、表象
◆想起できない、浮かばない、思い浮かばない、描けない
◆先天性(先天的)、後天性(後天的)、心因性
(続く)

🍅2024-05-19#117

(続き)
◆随意(不随意)、自発的(非自発的)、意識的(無意識的)
◆欠如、不全、不在、無、低、VVIQ
◆例文:
アファンタジアとは~
「脳内に随意の視覚イメージが浮かばない先天的な状態のこと」
「心の目に何も描けないこと」
「VVIQ得点が16~30前後のこと」
「脳内画像(or 脳内イメージ)がないこと」


🍅2024-05-20#124

面白画像

※面白画像の一覧 ⇒ https://x.com/search?q=from%3Ano_minds_eye+面白画像&src=typed_query&f=live


🍅2024-05-22#125

最近、アファンタジアの存在を知ったADHD専門セラピスト(←非アファンタジアの人)のブログ
https://digalittledeeper.ca/five-things-ive-learned-about-aphantasia-as-a-therapist/

個人的には微妙。いくつかの点で研究知見に対して無批判的で、知識も類型的かつ固定的に感じた(いわゆるステレオタイプ的な)。ADHDに由来する主訴をアファンタジアに結びつけそう。※すべて個人の空想です。


🍅2024-05-22#126

アファンタジアに関する3つの主観報告ツール

1) VVIQ (視覚イメージ鮮明さ質問票) ※定番

【Original】Vividness of Visual Imagery Questionnaire (Marks, 1973)
【JP版】長谷川 (1993)、他
【説明】16項目を1(無)~5(過)で評価
【得点範囲】下限16~上限80
【画像出典】https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/record/2112/files/BKK0001918.pdf .

🍅2024-05-22#127

2) QMI (心的イメージ質問票)

【Original】Questionnaire upon Mental Imagery (Betts, 1909; Sheehan, 1967)
【JP版】田辺&日比野 (1993)、他
【説明】7つのイメージ (視覚/聴覚/皮膚/運動/味覚/嗅覚/身体) に関する合計35(5x7)項目を1(無)~7(過)で評価
【画像出典】https://bunkyo.repo.nii.ac.jp/record/2112/files/BKK0001918.pdf .

🍅2024-05-22#128

3) VVQ (言語型・視覚型に関する質問票)

【Original】Verbalizer-Visualizer Questionnaire (Richardson, 1977)
【JP版】長谷川 (1993)、他
【説明】認知の様式 (言語的あるいは視覚的) に関する15項目をYes/Noで評価
【画像出典】https://rissho.repo.nii.ac.jp/record/5727/files/shinrikenkiyo_005_013.pdf
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-22#129

@nullいメモ
あっ!

盆ノ木「りんごを思い浮かべてください」って言われたら、頭には絵に描いたりんごが出てくるのか、写真なのか、映像なのか。
ONE「うーん、記号ですかね?」

対談記事 ⇒ https://natalie.mu/comic/pp/sugushinu 
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-23#130

アファンタジアひきこもごも

◆ネガ系
1) アのせいで不全(感)ある人
2) アでない人と比較する人
3) アを呪う人

◆ポジ系
4) むしろアがいい人 (素で)
5) むしろアがいい人 (無理して)

◆趣味系
6) アの知見や情勢に興味ある人

◆他
7) アに左右されない人
8) アも楽しんじゃう人

自分は6、7かな


🍅2024-05-24#131

@nullいメモ

自閉症における視覚認知スタイルの評価
2024-05-20
https://hal.science/hal-04580752/

自閉症者43人の認知様式(visual object 視覚的物体、visual spatial 視覚的空間、verbal 言葉)を調べたそうな。全ての様式が存在したが、最も多かったのは視覚的物体(visual object)タイプだったそうな。


🍅2024-05-18#132

1/
以降はすべて私見だが、片方の手に理論としての職業研究(困る系の声を募集⇒事例やデータを収集)、もう片方の手に実践としての社会活動(困ってる人を理解/配慮しようを大衆に啓蒙⇒メディアや講演で展開)があって、その両方の手で対象をこねているのだから、
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-25#133

2/
当然、両手は互いに補完し合うし、それぞれの手に意図(あるいはバイアス)が入る可能性は人間なら必然といえる。これを避ける一つの方法は両手の分離だが、その在り方は各人各様なのだろう。
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-25#134

3/
蛇足で、これは上記とは一切関係ない与太だが、片方の手には途切れなく研究費(原資は税金)を握りつつ、もう片方の手には今後研究対象の弱者認定が進めばそこから生じるインセンティブや公的リソースを手中に収めるといったケースもあるのだろう。(※この才覚あるいは結果が悪いとは言ってない)


🍅2024-05-25#135

日本人研究者によるアファンタジア論文(2023年)
https://doi.org/10.3389/fpsyg.2023.1174873

自分が勘違いしていなければだが、「2.1.2.4. VVQ」の「The Japanese version of the QMI」という記述の「QMI」は誤字で、正しくは「VVQ」では?


🍅2024-05-25#136

1/
アファンタジア(随意の視覚イメージ想起不全)の原因は不明だが、原因がどこにあるのか考えるのも一興だろう。自分的にはとりあえず次の三つだ。

※本スレッドでは不全・原因・問題といった言葉を使うが、システムを考えるために便宜上使うのであって、自分の現実にそれら言葉がある訳ではない。

🍅2024-05-25#137

2/

1)イメージの情報を脳内で視覚化する系に問題がある
2)イメージの情報を格納/保持/読出する系に問題がある
3)イメージの情報を伝達する系のどこかに問題がある

スマホやパソコンで例えると、1はディスプレイ、2はストレージおよびデータ、3はマザーボード。

🍅2024-05-25#138

3/
平たく言えば、1は【表示】、2は【記憶】、3は【回路】。

ここでおさえておきたいのは、人の顔は脳内に浮かばないが、その人を見ればその人だと分かるという点だ。
この場合、実際の目からの情報と、【記憶】に保存されている情報を比較してる。つまり、情報の入出力/保持/検索は機能してる。

🍅2024-05-25#139

4/
となると、なんとなく【記憶】や【回路】に問題はなく、【表示】が主犯のような気もするが、実際はそうとも限らない。
例えば、【表示】に問題はなくても、そこに至るまでの伝送路(つまり【回路】)や、そこに渡される情報の内容や形式(つまり【記憶】)に問題があるかもしれない。

🍅2024-05-25#140

5/
とまあ、コンピューターのモデルで考えると整理しやすいのだが、この方法が適切とは限らない。このモデルで表現できない何かを見落としている可能性は当然ある。

心的イメージのモデルで有名なものに Kosslyn の計算論的モデルというのがあるらしく(詳しくは知らないが)、

🍅2024-05-25#141

6/
このモデルを使って自分のアファンタジアを説明すると添付画像のようになる。#Aphantasia
Kosslyn のモデルには手を加えず、赤枠青枠の部分と、そこへの配線(赤矢印)を追加した。

大体こんな区分になる。
【表示】視覚バッファ、イメージ
【記憶】連合記憶およびその周辺
【回路】上記以外の全部

🍅2024-05-25#142

7/
このモデルにおける自分の主観的経験は添付画像のようになる。#アファンタジア #Aphantasia

先日、この画像をRedditに投稿したところ、赤枠のイメージ領域を黒く塗り潰すとウケが良い。
https://www.reddit.com/r/Aphantasia/comments/1cq5n5p/typical_imagery_vs_aphantasia/

なぜ黒がウケるのかについては、こちらに詳しい。
https://x.com/no_minds_eye/status/1791793520027791792
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-29#143

1/
最近、ポストをツリー化(スレッド化)してつなげると、X(Twitter)的にそのポストの表示優先を下げる(つまりインプレ数が減る)という真偽不明の話題があった。

が、もとより自分のアカウントは表示数など期待できない零細ミジンコなので関係ない。これまでどおり長文ツリーを書く。
(続く)

🍅2024-05-29#144

2/
先日、アファンタジアを情報処理の観点から説明した図をポストした(下記引用を参照)。

その際、図中の「Cognitive (認知)」という用語についてコメントで指摘があり、説明が不足している側面もあったので、まずこの問題を解決しておく。
(続く)
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-29#145

3/
指摘があった後、心的イメージの文脈で「認知」の使われ方を調べた。結論として、先の図に表記された「認知」という表現は、(個人的には)とくに問題ないということになった。
(続く)

🍅2024-05-29#146

4/
一般に「認知」とは、広義では「入力⇒脳内処理⇒出力」であったり、あるいは入出力を省いた「脳内処理」あるいはそのプロセスの一部を指す場合もあったりと、文脈によって意味が変わる。
(続く)

🍅2024-05-29#147

5/
先の図(↓ この図)では、情報処理的な部分を「認知」と表現し、そこから生まれる主観的現象を「意識」と表現することで、両者の区分を狙ったわけだが、とくに不自然でもなく、つまり問題ない。

余談で、ググってる途中、あるPDF文書を発見した。
これ ⇒ https://www.jstage.jst.go.jp/article/ninchishinkeikagaku1999/6/3/6_3_92/_pdf/-char/ja
(続く)

🍅2024-05-29#148

6/
このPDF文書では、心的イメージの文脈で「認知」という用語を普通に使っており、とくに違和感はない。

それはまあいいとして、そんなことよりも文書中の図1(次ポスト参照)が興味深い。Kosslynのモデル図に、物質としての脳マップが対応づけされている。
(続く)

🍅2024-05-29#149

7/
図中(↓ この図)、視覚バッファの「後頭葉」は「視覚野」のことだろう。ここは(実際の目、心の目の)視覚を担う脳の後ろの部分で、V1、V2、V3…などと呼ばれる。

また、盲視(w.wiki/AD8o)と関連があるとされる「上丘」が、注意コントロールにマップされてるのも興味深い。
(続く)

🍅2024-05-29#150

8/
さらに余談で、最近、興味深いポストを目にした(下記引用を参照)。

ここに「意識のイージープロブレム」とあって、自分はこれが何なのか分からなかったので調べてみたら、安直だがウィキ(w.wiki/3SGW)に説明があった。
(続く)
🔗引用した投稿を表示する

🍅2024-05-29#151

9/
ウィキページに掲載されていた図(↓ この図)を見て「あっ!」となった。
脳内の詳細をみるとき、情報処理的な機能的観点から脳へアプローチする方法があるという。
一方で、ヒトには主観的な内的経験ってのがある。
それは処理や機能とは別の現象なのだ。クオリアと呼ばれることもある。
(続く)

🍅2024-05-29#152

10/
自分の中にもそういう思いがあったから、認知(機能)と意識(主観的体験)を分離ということで先の図(↓ この図)を描いたわけだが、
(続く)

🍅2024-05-29#153

11/
どうやらこの図の基本的デザインは、車輪(デイヴィッド・チャーマーズ氏 w.wiki/AD2B)の再発明モドキだったようだ。

自分は無知なので、これまでチャーマーズ氏の存在すら知らなかったが、今回知ることができて収穫だった。
(続く)

🍅2024-05-29#154

12/
意識といえば、最近は「クオリア構造」に注目している。これは主に日本語圏の研究者らによる意識への挑戦である。自分のような素人には細部の理解は難しいが、プレゼンが優れているせいか、大意や意図は伝わる(つもり)。

来月5日、最新の動画が配信予定だそうで。必見!
🔗引用した投稿を表示する


🍅2024-05-30#155

心的イメージのバリエーション(苦笑)
https://www.canva.com/design/DAFub7Pk1l8/k8hIdCZ1mA8GYSzQC9726Q/view

視覚イメージ (Visual Imagery)
【無】Aphantasia (ゼロ)
【低】Hypophantasia(希薄)
【中】Phantasia(普通)
【高】Hyperphantasia(過剰)

🍅2024-05-30#156

聴覚イメージ (Auditory Imagery)
【無】Anarualia
【低】Hypoauralia
【中】Auralia
【高】Hyperauralia

音声イメージ (Intraphonetic Imagery)
【無】Anintraphonation (Anendophasia)
【低】Hypointraphonation
【中】Intraphonation
【高】Hyperintraphonation

🍅2024-05-30#157

触覚イメージ (Tactcile Imagery)
【無】Apsychosomatosensation
【低】Hypopsychosomatosensation
【中】Psychosomatosensation
【高】Hyperpsychosomatosensation

🍅2024-05-30#158

感情イメージ (Emotional Imagery)
【無】Alexithymia
【低】Hypoempathy (Apathy)
【中】Empathy
【高】Hyperempathy

直感イメージ (Intuitive Imagery)
【無】Ametacognizance
【低】Hypometacognizance
【中】Metacognizance
【高】Hypermetacognizance

多すぎ!
命名乱発しすぎ!


🍅2024-05-30#159

【アファンタジアあるある】アファンタジアのせいで、人の顔や空間、距離、位置、方向などの把握や記憶が苦手です。困っています。…のような主張をする人を定期的に見かける。一つ言えるのは、アの人でもこれらを苦手としない人はいるし、アでない人でもこれらを苦手とする人はいる。


🍅2024-05-31#160

@EboshiNo どうやら人間には空間認識能力ってのがあるんです。で、アファンタジアの人は脳内に視覚イメージを想起しないから、当然ながら空間認識能力も低いよね~、心の目に何も浮かばないんだから当然ながら空間や位置や距離や方向なんかも把握しづらい「はず」だよね~、

🍅2024-05-31#161

@EboshiNo みたいなスティグマやバイアスがあるんです(一部の研究者にも)。でも実際は、空間認識能力って必ずしも視覚イメージ想起能力が必須という訳でもないんです。でも、一部の研究者やメディアがスティグマやバイアスを流布するもんだから、世間もそういう情報に染まりがちで、

🍅2024-05-31#162

@EboshiNo その情報を見たアファンタジアの人が「やっぱりワイが方向音痴なのは『アファンタジアのせい』なんだ~」みたいなことになりがちなんです。


🍅2024-05-31#163

【アファンタジアあるある】アファンタジアのせいで絵のアイデアが浮かばず本当にクソ。…のような愚痴を吐く人がいる。こうやってアファンタジアのスティグマ(負の烙印)が社会に浸透してゆく。こういう手合いは絵描き界隈と発達界隈でたまに見かける。他の界隈ではあまり見ない。※個人の感想です。

EOF


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