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アファンタジア考 (2024年11月)


🍅2024-11-01#01

@nullいメモ
私が最も注目しているアファンタジア研究者の一人であるBlomkvist氏による最新文書が公開された。
https://x.com/andreablomkvist/status/1850847139863179302
氏は、心的イメージの欠如はアファンタジアの人が創造的であることの障壁にはならないと説き、アファンタジアの人は想像力や創造性に欠けているという思い込みを否定してます。
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🍅2024-11-01#02

@nullいメモ
理研でのアファンタジア研究は継続されているようだ(年内まで?)。
https://x.com/RIKEN_CBS/status/1851903336536006818
成果を楽しみにしてる。
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🍅2024-11-01#03

@nullいメモ
考えるのに言葉は必要ない(2024年10月17日)
脳の研究によると、言語は思考の根底にある認知プロセスに必須ではないことが分かっている。
https://scientificamerican.com/article/you-dont-need-words-to-think/

自分の経験的には「Yes」。思考に言語も心的イメージ(擬似的な知覚)も必須ではない。


🍅2024-11-01#04

アファンタジアは創造性にマイナスだという非常に強い信念を主張し続ける人を稀に見かけるが(フォロワーさん以外)、大体共通してるのは成果が大したことないのと、習性がネガティブで思い込みが激しいのと、自ら不幸になりたがるセルフSM。こういう人が繊細お気持ち多様性ヤクザ化すると底なし。
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🍅2024-11-02#05

@nullいメモ
年初より注目してたアファンタジア出現率に関する研究が先日出版されたようだ(2024-10-15)
An international estimate of the prevalence of differing visual imagery abilities
by David J. Wright et al.
https://doi.org/10.3389/fpsyg.2024.1454107

下図はアファンタジア出現率に関する最新の知見
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🍅2024-11-02#06

アファンタジアの人は音に対する脳の反応も低下してる(2024-10-16)
https://sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982224012181

【超意訳】通常、視覚情報は目から脳の視覚野に送られる。これを feedforward(bottom-up)と言う。
一方で、脳の他領域から視覚野にも情報は送られる。これを feedback(top-down)と言う。
(続く)

🍅2024-11-02#07

この feedback が視覚的イメージの形成に関与してるとされる。
目隠しをして耳から音を聞いたとき、対照群(非アファンタジア群および先天性全盲群)は初期視覚野への feedback があったが、アファンタジア群はそれが少なかった。この結果から、
(続く)

🍅2024-11-02#08

アファンタジアの原因は初期視覚野への feedback 減少である可能性が示唆された。

【所感】聴覚が視覚的イメージ不在の状態に微塵も影響しないのは経験的に知ってたが、実証が積まれたようだ。
対照群において聴覚が視覚野(視覚的イメージ)を活性って、一種の共感覚的な動作みたいで興味深い。


🍅2024-11-02#09

【備考】今回示唆された他の知見も列挙しておく(超意訳)。
すべての群(非アファンタジア群、先天性全盲群、アファンタジア群)において、初期視覚野への feedback は視覚的イメージ形成のためだけではなく、もっと広範な(例えば音など他の感覚や認知の)情報処理に関与しているそうな。
(続く)
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🍅2024-11-02#10

アファンタジア群にも初期視覚野への feedback はあるっちゃあるようだが、それが視覚的イメージの形成には結びついていないそうな。
初期視覚野(V1・V2・V3)においては、最も初期のV1から後段のV3に向かうにつれて情報処理の活発さが減少しているそうな。


🍅(nop)


🍅2024-11-04#12

「見えない」心の中で何が起きているのか【和訳】
https://note.com/preview/n13268c71221e?prev_access_key=cb55718adfc681a83b313c39f8f0fd79

近年、アファンタジアを扱う記事は増加傾向だが、どれも似た平凡な内容で退屈なものばかり。今回の記事は筆者がよく調べていることが分かる。とくに脳に関する知見の変遷など興味深い。


🍅2024-11-04#13

下記に引用した「アファンタジアは創作にマイナスだという信仰が強い人」が描く人物ラフ絵(アニメ風)を見たことあるのだが、「冗談でしょ?笑」ってくらい○○で、いろいろ察するにアとは関係ない空間把握がヘタレてるか単に技術や訓練が足りないんじゃ?などと思った。本人はアのせいだと言うが…
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🍅2024-11-05#14

参考
【1】https://x.com/no_minds_eye/status/1851406288338739353
【2】https://x.com/no_minds_eye/status/1802654837391364118
【3】https://x.com/no_minds_eye/status/1850376636371234997
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🍅2024-11-06#15

発達性協調運動障害(DCD)ってのがあるらしい。極端に不器用で運動オンチだそうだ。DCD民を調べたら約2割がアファンタジア且つ相貌失認/自閉症だそうな。
https://doi.org/10.31234/osf.io/a5yxc

自分には関係なさそう。概要のみ読んでの空想だが被験者募集時のバイアスでそういう特性を持つDCD民を集めちゃった?


🍅2024-11-06#16

両眼視野闘争(BR)における心的イメージによるプライミングは、視覚的な心的イメージ(VMI)の鮮明度を測る信頼できる指標にあらず(2024-10-30)
https://doi.org/10.1101/2024.10.28.620764

ピアソン教授らも示唆したBR下でのプライミングは認められたが、VMIの感度測定としてはまだまだ全然といったところか。
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🍅2024-11-07#17

先日、Reddit の CureAphantasia に「完全な視覚化ガイド」と「先天性アファンタジアが治りました」が投稿された。
https://redd.it/1ghyedb/
https://redd.it/1gj7jth/

私には無縁だが、あなたのアファンタジアが「何らかの方法により脳内視覚化への移行が可能なタイプ」だとしたら、ひょっとして…?
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🍅2024-11-07#18

ADHD(注意欠如多動症:出現率は数%とされる)の人の一部に、視覚的な心的イメージを経験しない(アファンタジア:出現率は数%とされる)と報告する人もいるが、これまでのところアファンタジアとADHDが関連していることを示唆する臨床研究はない(2024-11-06)
https://www.healthline.com/health/adhd/aphantasia-adhd


🍅2024-11-07#19

最近公開された報告によると、
https://doi.org/10.1101/2024.10.29.620977

視覚的な心的イメージの鮮明さと心的回転(物体を頭の中で回転させ、異なる角度から見た物体が同一かどうか判断する)課題に強い関連はなく、視覚的な心的イメージは心的回転課題にさほど影響しないことが分かったそうな。
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🍅2024-11-07#20

頭の中の視覚イメージはどれくらい鮮明ですか?
https://redd.it/1gkg9qb

鮮明に見えてる人のコメントを以下に抜粋する。

『頭の中で鮮明な3Dモデルに変換してそれを回転したり拡大したり周囲を見回すことができる』

『対象によっては現実世界と同じように頭の中で鮮明にみることができる』(続く)

🍅2024-11-07#21

『絵で考えます。あらゆる詳細をはっきり見ることができ、記憶もできるので、情報を絵に変換できれば、かなり長いあいだ記憶に留めておくことができる』

『仕事に関しての写真記憶があって、何年も経った後でも自分が何処にいて何をして全てがどのように見えていたかを思い出せる』(続く)

🍅2024-11-07#22

『頭の中でかなり鮮明に絵を描くことができる』

『頭の中でいつも映画を観てる。読書は私にとって映画のようだ』

他にもコメントあったが省略。見えてる人は相当に見えてるようだが、雑念も多そうだ。おそらく「無」になることはできまい。私は(たぶん)できる。


🍅2024-11-07#23

方向オンチだとか、顔が覚えられないだとか、絵が下手だとか、創作が苦手だとか、この手の「経験談」はアファンタジア当事者の界隈でよく聞く話だ。一方で、方向の把握や顔の記憶が得意だったり、絵や創作が上手かつ得意だったりするア当事者の「経験談」もある。(続く)
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🍅2024-11-07#24

これら経験談はあくまで個人の主観に基づく意見にすぎず、現状アファンタジアについて確実に言えることは「感覚的な心的イメージの主観的経験がない、あるいは希薄」くらいで、他は特にない。「アのせいで○○なのだ」みたいな派生の部分は、アでない人たちと同様に人それぞれの人生でしかない。(続く)

🍅2024-11-07#25

また「アファンタジアと○○の関連が示唆された」みたいな報告はいくつもあるが、これらは単に限定条件下における統計的なカウントにすぎない。なお、主流を含むほとんどのア研究者は、アは「障害」ではなく単に経験が異なるだけだ、といった見解に同意しているか、あるいは特に異を唱えていない。


🍅2024-11-09#26

アファンタジア当事者は以下の2つのタイプに分類される。

【1】○○はアファンタジアのせいだと泣き言をいう人(ノイジーマイノリティ)
【2】それ以外の人(サイレントマジョリティ)

一部のアファンタジア研究者は【1】の声を熱心に集めて、その声を学術界や社会に流布している。(続く)
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🍅2024-11-09#27

ちなみに【1】も2つのタイプに分類される。

【a】アファンタジアを呪い続ける被害者意識&他責思考の人(少数)
【b】それ以外の人(多数)

非常に稀だが【a】は実在する。珍獣といってよい。正逆阿Q精神勝利法を会得しているため、常に【a】の論理(実際は「お気持ち」)は正しい。(続く)

🍅2024-11-09#28

なお【a】のようなタイプは何もアファンタジア界隈に限らず社会に一定数は実在する。例えば思想や宗教、政治、環境保護、動物愛護、食の安全、性差、性自認、等々の分野にこういう人々が集うと…、あとは説明不要だろう。
※以上はすべて個人の感想です。


🍅2024-11-10#29

DM(ダイレクトメッセージ)の許可を「全員」から「フォローしているユーザーのみ」に変更した。※珍獣への対応が面倒くさくなったので。


🍅2024-11-09#30

学業成績に対するアファンタジアの影響(2024-10-09)
https://ijonse.net/index.php/ijonse/article/view/262

【超意訳】アファ民と非アファ民の高等教育の学習成績を調査した。両者は学習志向や学業成績に違いが見られた。ア民の学業成績は非ア民よりも高いという結論になった。
【所感】たまたまじゃないの?


🍅2024-11-10#31

アファンタジアの人が目隠しでルービックキューブを解けるか? (2024-11-08)
https://redd.it/1glu7tu

解けるらしい。開眼時にキューブの(配置を記憶して?)完成までの計画と手順を決定/記憶し、閉眼時はそれを最速で実行するようだ。脳内視覚化を必須としない戦略だが、記憶力は要求されそう。


🍅2024-11-10#32

アファンタジアの皆さん、あなたのアートを見せてください(2024-11-09)
https://redd.it/1gmzs5k

【超意訳】アの人は芸術的になれないという誤解が、私を本当に苦しめています。アでもアートを実現できます。私の技術不足はアが原因ではなく、単に練習不足によるものです。
【所感】だそうです。

🍅2024-11-11#33

@EboshiNo コメントありがとうございます。ですよね。目の前にある対象(現実)に集中して、自らの(手指腕等の)身体動作を筋肉に記憶させる、これもアートであり習練でもありますよね。世の中にはリアル視覚や心身に障害を抱えている人が少なくない一方で、(続く)

🍅2024-11-11#34

(続き)
@EboshiNo 目も手も時間も様々な諸事全般を自由に扱える幸せを備えているのに、たかが視覚的心的イメージが望みどおりでないくらいでギャーギャー泣き言や呪詛を吐く自称絵描き民もいてヤレヤレです。


🍅2024-11-11#35

一部の絵描き民が抱く世界観 (例)
#アファンタジア  #ハイポファンタジア  #ハイパーファンタジア  #心的イメージ  #視覚的イメージ  #視覚化  #絵描き
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🍅2024-11-11#36

@EboshiNo ビジュアルシンカーは以前YouTuberに取りあげられてSNS上では結構知られましたよね。提唱者でASDのテンプル・グランディン女史って「あたいら天才どんなもんじゃーい!」「歴史上の天才たち実はASD!」的な側面が強い独特なキャラなので自分は距離を置いてますが、一部の界隈では崇められてますよね笑

🍅2024-11-13#37

@PILEUPREVERSI まさに。自分の知足には十全でない不全感に病み、他人の知足を妄想しては嫉妬でまた病み、腹九分目のくせに底なしの貪欲さで勝手に身体を壊して病人アピールみたいな感じでした。


🍅2024-11-14#38

【意訳】完全なアファンタジアを持つ人々は、瞑想(meditate)が全くできない。⇒ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群)患者は、認知機能の低下に伴いアファンタジアの傾向に移行する。⇒その結果、全てのME/CFS患者は瞑想する能力が低下する(多くは瞑想が全くできなくなる)。(続く)
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🍅2024-11-14#39

【背景(たぶん)】ME/CFS患者やLC(コロナ後遺症)患者にCBT(認知行動療法)は効果ない説。⇒CBTの一種であるACT(瞑想等を含む心理療法)は患者の助け(サポート)にはなる説。⇒ACTの患者への効果は限定的っぽい説。⇒患者はアファンタジアに移行するため瞑想できずACT効果は限定的っぽい説。(続く)

🍅2024-11-14#40

【所感】ここで言う瞑想とは、どうやら心的イメージを必須とするようだ。瞑想とは「無」になることだと思ってもいたが、心的イメージの世界に浸ることでもあるらしい。CBTもACTも瞑想も心的イメージを利用するっぽいので、心的イメージが不在/希薄なアファンタジアの人には効果が限定的?みたいな話?


🍅2024-11-14#41

知らなかったのでちょっと調べた(AIで)。ME/CFSは過去に「怠けているだけ」「気の持ちよう」「運動不足」「うつの一種」「逃避」などと、原因は心理的なものだという理解が専門家の間で広まって、ならばそっち系のアプローチ(CBT/GET/ACT等)で対応できると思ってたら、(続く)
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🍅2024-11-14#42

じつは免疫系や神経系など生物学的な異常が関与してるとか、心的イメージを経験しなくなる(つまりアファンタジア化が進む)からそっち系のアプローチは意味ないとか、そういうことが分かってきた的な文脈があるようだ。※すべて憶測です。


🍅2024-11-14#43

面白画像(一覧 ⇒ https://x.com/search?q=from%3Ano_minds_eye+面白画像&src=typed_query&f=live

画像生成AIの賛否にいちいちアファンタジアを絡める○○が後を絶たない。関連してアは障害者であると公言する○○も後を絶たない。要因の一つとして、アを自称したStability AI創設者らの言動による影響が推測される。


🍅2024-11-14#44

【成田悠輔×小松美羽】アートの話(脳内視覚化の話も)
https://youtu.be/ZyI1Oiwf81k

小松さんヤバいですね。初めて知りました。
脳内超視覚化のハイパーファンタジアどころか精神世界が時空を超えて何処かと通じてる人です。
いわゆるスピリチュアル的な世界に身も心も魂もある人。(続く)

🍅2024-11-14#45

自分には縁(えん)も興味もない世界だから「は?」「え?」という話が多くて、終始「創造的なお話」として楽しんだ。
もし、アファンタジアの人が自分にはない「見える」を持っている誰かを想定して自分と比較する場合、この小松さんのような人を選んではいけない。※個人の感想です。


🍅2024-11-14#46

下記は、小説「ロリータ」からの引用(当方意訳)だが、著者のナボコフがアファンタジアでなかったことが分かる(むしろ高イメージ民)。

心の暗室の中で回想的に再現されるアナベルに対して、ロリータは反射的に完全なる光学的な投影(ほぼ本物)として見ている。(続く)

🍅2024-11-14#47

これに類するものに #映像記憶 というのがある。#写真記憶#直観像記憶 ともいう。 ウィキ(https://w.wiki/4DGL)によれば、小説家の谷崎潤一郎や三島由紀夫にもこれがあったそうな。

こちらの論文によれば、宮沢賢治にも映像記憶があったとされる。
論文 ⇒ https://www.jstage.jst.go.jp/article/jia/18/1/18_39/_pdf/-char/ja
(続く)

🍅2024-11-14#48

最近だと、衆議院議員の茂木敏充さんは映像記憶を持つ人として知られる。
これ ⇒ https://youtu.be/hDkE4f4v9TQ?t=267

これら超視覚者らは極めて稀な存在なのかもしれないが、SNS上でもこれらしき人を定期的に見かけるから、案外そのへんに居ても不思議じゃない?


🍅2024-11-15#49

これまでなぜ視覚イメージがないことに気づかなかった?
【1】生存に無害ゆえ(とくに支障ない)
【2】言語の抽象性ゆえ(言語は詳細を隠す)

もう一つあった。こいつが主犯かもしれない。人の内的な経験なんて皆同じでしょ的なやつ。
【3】同質性の信念ゆえ(思い込み)
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🍅2024-11-15#50

とはいえ、主要因は【1】だな。アファンタジアに実害があったら人類はとっくの昔に気づいてる。
【2】と【3】は認知の一部で、情報の伝達においてその内容を自分が信じる世界観に適合するよう抽象化してしまう無意識の反射みたいな習性のことで、人間の理知を支える装置みたいなもの。ときに騙される。


🍅2024-11-16#51

アファンタジアに関連して興味深い四つのキーワードがある。

1. 視覚的な心的イメージ(VMI)
2. 視空間スケッチパッド(VSSP)
3. 視覚的ワーキングメモリ(VWM)
4. アファンタジア(Aphantaisa)
(続く)

🍅2024-11-16#52

今の私の貧弱な知識レベルだと、これら四つの概念を包括したモデル(知見)を説明できない。とくにアファンタジアを除く三つの概念(VMI、VSSP、VWM)は相互に絡み合い、重複し、独立しといった、なかなか説明が面倒くさくもあり、またおそらく研究者によっても解釈の違いがあるかもしれない。
(続く)

🍅2024-11-16#53

さらに2015年以降はアファンタジアの学術界デビューにより、状況をより複雑にしているか、あるいは整理されたか、このあたりは不明であるが、個人的に興味があるのは次の点にある。
(続く)

🍅2024-11-16#54

アファンタジアを持つ人々が、三つの概念(VMI、VSSP、VWM)のそれぞれを測定するような課題(そんなものがあればだが)に対して、どの程度の成績をおさめているか、またどのような方略によってこれに対処しているか、について興味がある。
(続く)

🍅2024-11-16#55

現時点では、興味があるという程度に留めておいて、アファンタジアに関する情報は日々ウォッチしているので、おいおい関連情報に接することもあるだろうから、その都度注目していきたいと思う。


🍅2024-11-16#56

物理の「相対性理論」をYouTubeで検索すると、同じ名前のアーティスト(バンド)が検索結果に混入する。
「アファンタジア」と「ハイパーファンタジア」にもそれぞれ同じ名前のゲームがあのだが、もしもポピュラーになってしまったら検索結果に混入するのは明白。
そうならないことを強く願う。


🍅2024-11-17#57

両眼視野闘争って何?

両眼視野闘争(Binocular Rivalry)とは、左右の目に異なる視覚刺激(画像等)を同時に提示したとき、脳が両方の視覚情報を統合(混ぜ合わせ)できずに、ある瞬間は一方の画像だけが優位に知覚され、またある瞬間はもう一方の画像だけが優位に知覚されたりと、
(続く)
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🍅2024-11-17#58

意識上の知覚が(例えば数秒ごとに)交互に自動的に切り替わる現象のこと。すなわち「両眼の視野が闘争する」という主観的な意識体験を指す。
提示される画像やそれを見る人あるいは見る環境によっては、この現象が起こらないこともある。
(続く)

🍅2024-11-17#59

この現象の何が重要なのかというと、物理的には左右の網膜上に視覚刺激が与えられ続けているにもかかわらず、一方の刺激が見えているときは、他方の刺激が見えないという点にある。
なぜこのような現象が起こるのかは解明されておらず、意識の難問(Hard problem)に関連した重要な現象とされる。


🍅2024-11-17#60

両眼視野闘争を用いて心的イメージの鮮明度を測定

下図は、両眼視野闘争下において、アファンタジアでない人に心の中で「緑の画像」を想起してもらったときに、赤と緑の画像を同時に見ているにもかかわらず「緑の画像」のみが意識上に知覚されるという事例。
(続く)
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🍅2024-11-17#61

なぜこうなるかというと、直前に心の中で「緑の画像」を想起した場合、これが先行刺激(プライマー)となって直後の行動(ターゲット)に影響を及ぼす、即ち後から見た赤/緑の画像のうち「緑」のほうを優先的に選んでしまう(可能性が高まる)という現象による。これをプライミング効果と言う。
(続く)

🍅2024-11-17#62

一方で、アファンタジアの人で同じ実験を行った場合は、心の中に視覚的な心的イメージを想起できないため先行刺激が発生せず、意識上には通常どおり赤と緑の画像が交互に知覚される(下図)。これは裏を返せば「視覚的な心的イメージを経験していない」と推測できる客観的証拠になり得る(仮説)。


🍅2024-11-17#63

アファンタジアの研究でよく使われるVVIQ(視覚的な心的イメージの鮮明さ質問票)は、「イメージは全くない(1点)」から「本物と同じくらい鮮明なイメージ(5点)」までの5段階で鮮明さを回答するのだが、なんと「イメージはあるのだが極めて希薄」を「1点」として回答する人もいるようだ。(続く)
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🍅2024-11-17#64

これ ⇒ https://www.reddit.com/r/Aphantasia/comments/1gl5ixo/comment/lvt402t/

VVIQを文言どおりに解釈すれば「1点」の意味は「イメージは全くない」だと思うのだが、ユルいほうに拡張されているケースもあり得るのだろうか。
まさか研究の現場でそんなことはないとは思うが、案外あるのかもしれない(むしろ普通に)。(続く)

🍅2024-11-17#65

そういえばアファンタジア出現率の調査で、「イメージは全くない」(1点×16項目=計16点)は国内だと0.07%だったが(Takahashiら, 2023)、海外だと0.8%で10倍以上の開きがあった(Danceら, 2022)。もしや…


🍅2024-11-18#66

随意の視覚的心的イメージの感度が高いほど、視覚性ワーキングメモリの容量も大きい傾向にある(2014年)
レベッカ・キーオ、ジョエル・ピアソン
https://doi.org/10.1167/14.12.7

【意訳】随意の視覚的心的イメージ(VMI)を鮮やかに思い浮かべることができる人は、視覚性ワーキングメモリ(VWM)の課題を

🍅2024-11-18#67

効果的に実行するための戦略としてVMIを使用している可能性がある。
【所感】10年前の研究。一部読みだが安直に感想を書く。なるほど。VMIとVWMの関係はこういうことか。となると、脳の初期視覚野(V1-V3)あたりが、こいつらの正体みたいな感じか。この理屈だと、低VMIのアファンタジアの人は

🍅2024-11-18#68

小VWMの傾向にあり、逆に言えば、小VWMの人は低VMIすなわちアファンタジアになりやすいともいえるのか?
ちなみに最近の研究ではア民は別の戦略で心的操作課題に対処できてることが判明しているが、その場合のVWMサイズはどういうふうに考えているのだろうか?VWMの指標はサイズだけでいいのだろうか?


🍅2024-11-18#69

視覚的心的イメージ(VMI)と視覚性ワーキングメモリ(VWM) (2011年)
レベッカ・キーオ、ジョエル・ピアソン
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0029221

【所感】同じ著者による13年前の論文。概要のみ読みだが、低イメージ民はVWMの課題で高い成績だった。高イメージ民はVWMの性能をサポートするためにVMIを使うが、
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🍅2024-11-18#70

低イメージ民は異なる戦略を使う。…とある。少なくともこの時点で低イメージ民の別戦略は分かってたのね…


🍅2024-11-18#71

脳の初期視覚野におけるワーキングメモリと心的イメージの共有表現(2013年)
https://doi.org/10.1016/j.cub.2013.05.065

【意訳】初期視覚野(V1-V3)はボトムアップの刺激処理とトップダウンの精神的内容の内部生成の両方で使用される動的な「黒板」として機能していることを示唆している。
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🍅2024-11-18#72

【所感】11年前の論文。概要のみ読みだが感想を書く。つまり目からボトムアップ入力される視覚知覚(いま見てるもの)も、脳の何処かから来るトップダウン入力の視覚イメージ(心の目)も、両方とも視覚野を使ってるという報告らしい。


🍅2024-11-18#73

(1/9)
ここにいくつかのブロックがある。これらブロックを頭の中だけで組み立てて、ひとつの立方体(キューブ)を完成させるという課題がある(下図参照)。

まず、アファンタジア(視覚的心的イメージ欠如、VVIQ=下限16点)である私がこの課題に挑戦した。30分間格闘したがギブアップした。
(続く)
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🍅2024-11-18#74

(2/9)
私の場合、視覚的心的イメージの戦略が使えないため、別の戦略(言語や論理、抽象などを使った戦略)で何とか対応を試みたが無理だった。

次に、非アファンタジア(視覚的心的イメージ豊富、おそらくVVIQ=65~74点)である妻が課題に挑戦した。5分間格闘したがギブアップした。
(続く)

🍅2024-11-18#75

(3/9)
妻によると、脳内(つまり視覚的心的イメージの空間の中)で2x2x1のブロック5枚を組み立てた後に、最後の2x2x1ブロックをはめ込むと立方体にならない、つまり組み立て方法が正しくない。なので別の数種類の方法で再び組み立てを試みるが、やはり立方体にならない。
(続く)

🍅2024-11-18#76

(4/9)
つまり組み立て方法が分からずギブアップとのことだった。

妻によれば、視覚的心的イメージ云々の前に一般的なパズルとしても難しいのでは?とのことだったので、課題と同じブロックの模型を実際に製造(厚さ1cmの柔らかいジョイントマットをハサミで切ってブロック化)して、
(続く)

🍅2024-11-18#77

(5/9)
手を使って組み立てたところ、(1辺が3cmの)立方体を完成することができた。
あくまで私の場合だが、手を使っても秒速でクリアできたわけではなく、数分の時間を使う程度には難しかった。

さて、実際に組み立てた立方体の模型を妻に見せて組み立て方も丁寧に教えた。
(続く)

🍅2024-11-18#78

(6/9)
そのうえで再び頭の中だけでこの課題を解けるか?と聞いたところ、無理という返答だった。

妻によれば、ブロックの個数が多いうえ、それらを回転させたり、ずらしたりと、考慮するパラメータや操作が複雑すぎて(つまり妻が対応できる許容を超えていて)対応できないとのことだった。
(続く)

🍅2024-11-18#79

(7/9)
以上をまとめると、私たち夫婦(夫はアファンタジア、妻は非アファンタジア)は二人とも課題をクリアできなかった。

個人的な感想だが、この課題をクリアできるアファンタジアの人がいるとしたら、ある種の天才だと思う。その場合、視覚的心的イメージの戦略は使えないだろうから、
(続く)

🍅2024-11-18#80

(8/9)
他の何らかの戦略によって対応しているはずで、どういう戦略なのか興味がある。おそらく優れた脳内作業場(知覚した情報を適切に扱うことのできる能力)を備えているに違いない。

一方で、この課題をクリアできる非アファンタジアの人がいるとしたら、
(続く)

🍅2024-11-18#81

(9/9)
やはり優れた脳内作業場を備えているか、あるいは単にハイパーファンタジア(視覚的心的イメージ過剰、VVIQ=75~上限80点)クラスの超視覚化能力を備えており、とくに苦労することもなく簡単にクリアできてしまったか、そんなところだろうか?


🍅2024-11-23|#82

【和訳】アファンタジアは創造性を殺すものではない(2024年6月27日)
私は芸術に背を向け、そして再び振り返った
https://note.com/preview/n664626a9dde8?prev_access_key=35a7d74c93118c0187f2636b7db4a12a

アファンタジアに関する興味深い記事があったので記録しておく。この記事の或る部分は、私の人生や哲学を説明しているようでもあった。

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