がん3回23年目サバイバー(他にも持病あり)の病歴と2025年 年初の所感
あけましておめでとうございます。
こちらnoteは久々の更新になります。
新しい年を無事に迎えられたので、あらためて私の病歴・治療歴を以下に記しておきます。
① 2003年 左乳がん発覚 ステージ2B
(左胸温存術+左腋窩リンパ郭清+術後抗がん剤ドセタキセル療法+内服抗がん剤のなにか)
② 2019年 右乳がん発覚 ステージ1A
(右胸全摘術+術後ホルモン治療薬タモキシフェン3ヶ月で断念)
③ 2020年 卵巣がん発覚 ステージ3C
(手術+術後抗がん剤治療)
手術内容は、両卵巣・両卵管・子宮・傍大動脈リンパ節・骨盤内リンパ節・大網摘出術
術後抗がん剤治療は、TC(パクリタキセル・カルボプラチン)+アバスチン+リムパーザ
※この卵巣がん発覚時に、自身の病歴・家族の病歴から「HBOC検査の保険適合要件である」旨を知らされる。
検査を受けた結果、HBOC/BRCA1であることが判明
⇒卵巣がんのHBOC患者が受けられる治療薬(アバスチン+リムパーザ)が保険適用で使えるように
※このあたりから、がんサバイバーの中でもレアケースな経過をたどります。
④ 2022年 卵巣がん(HBOC向け)の治療薬リムパーザ服薬中に、原因不明の高熱(39度近く)が続き入院⇒リムパーザ1年数ヶ月で中止に
⑤ 2023年 上記入院中に一時意識を失うけいれんを起こしたのち、両眼性複視を発症⇒抗てんかん薬イーケプラ2年間の服薬開始
※両眼性複視についてはこちら
さらに、入院中に行われた髄液検査により、EBウイルス関連リンパ増殖性疾患であることが判明
※「EBウイルス関連リンパ増殖性疾患」とググるとかなり不安になることが書かれているため、あまり観ないようにしてます(まだ体内には、微量のEBウイルスがいます)。
以上の経過より、受診する科は倍増し、結果的に通算4ヶ月間の入院となりました(入院中に行われた処置については、詳細を後述しています。)
以上より、2025年1月現在のわたしの受診科目(=既往歴・持病)は、以下のラインナップになっています。
乳腺外科(異時性両側乳がん)
婦人科(卵巣がん)
脳神経内科(熱性けいれん)
血液内科(EBウイルス関連リンパ増殖性疾患★)
神経眼科(両眼性複視)
★特記事項
4.EBウイルス関連リンパ増殖性疾患というのは、けっこうレアな病気です。
治療薬が確立されていないため、私のケースでは医師の間で度重なる協議が行われ、結果的に4ヶ月間の入院中に以下の治療を行いました。
ステロイドパルス療法|参照先:東京女子医科大学 腎臓内科HP
https://www.twmu.ac.jp/NEP/steroid.html
上記には3日間とありますが、わたしの場合は、容量が異なるのかもしれませんが、5日間の連続投与(ステロイドの点滴)が行われました。
結果、少しずつ解熱へ繋がったので、寛解とはいかないまでも、治療の意味はあったのではないか、と推測されています。
また、わたしの症例(EBウイルス関連リンパ増殖性疾患)にステロイドパルス療法を使用したケースがまだないため、おそらく学会で発表されているレベルだと思われます。
5.の「両眼性複視」というのは、左右で見える角度にズレが生じてしまう症状です。
日常生活に支障が出まくるので、専用のメガネ(プリズム眼鏡)を作って、デスクワーク中に使用しています。
プリズム眼鏡とは、メガネのレンズに縞状の溝を入れた状態のものです。
患者の視野角度のズレに合わせて、眼鏡にプリズムシールを貼り付け、視野を平行に修正する方法を取ります。
追記★プリズム眼鏡完成しました
けっこうシマシマ感はバレバレなので、私は基本在宅勤務中と家でパソコン触る時にのみ使用している感じです。
レアケースだとは思いますが、こんな経過を辿っている かつ生存しているサバイバーもいるのだと、記録を残す意味で書いてみました。
現在は、高額療養費のシステムが変わる過渡期で、がんサバイバー界隈も、かなりざわざわしています。
個人的には、いままでに何度も、けっこうたくさんの医療費を使わせて貰っている身でもあるため、複雑な心境です。
医療費が上がれば、もちろん生活を逼迫することになります。
ただ、
昔は使えなかったような新しい薬(=高額な治療薬)が使えるようになったことで、延命させてもらっている側面も否めないんですよね。
患者当事者として、とくに長いサバイバーとしての立場からは、
簡単には意見が述べられないな、というのが正直な意見です。
どうするのが最も良い方法なのかが分からず、胸を痛めています、とだけ記しておきます。