【若年性乳がん1回目その③/2003年当時の入院日数の話】Xより転載含む
2003年3月。
これから25歳になろうとする誕生月に、
乳がんの手術を受けるため、私は乳腺専門病院へ入院をした。
これは他の病気も同じ傾向なのだが、昔は現在に比べると、入院期間が圧倒的に長かった。
その後法整備などが行われ、徐々に入院期間の短縮化が図られていった。
2003年当時の乳がん手術入院は非常に長期で、なんと1ヶ月間に渡った。
現在の乳がん手術入院期間の平均は、10日前後となっている。
そんなに長く入院して、一体何をしていたのかと疑問に思う方が多いと思う。
説明すると、おおむねこんな感じになる。
入院日翌日~3日目
手術
4日目~25日目
リハビリ
26日目~31日目
病理結果フィードバック
初回抗がん剤投与
そう。
昔は最初の入院で、手術から初回抗がん剤治療までをワンストップで?行っていたのだ。
当然ながら、病理結果が出るまでの間は大してすることがなくなり、ただただリハビリして過ごす日々が続く。
2003年当時はまだスマホも存在していないため、個人レベルで楽しめる暇つぶしがほとんどなかった。
こういった背景から、
同時期に入院した患者同士は、自然と一箇所に集まって話すようになり、退院後も定期的に会うような友人関係が育まれるケースが多かった。
私ももれなくそのケースだった。
ただ一つ違うのは、私以外に20代の乳がん患者はいなかったということだ。
同期の患者はみな、自分の母親かそれ以上の年代の女性ばかりだった。
もちろん、同世代女子と話すような内容で盛り上がることはできなかったが、自分の娘のような年代ということで、非常に可愛がってもらったことを覚えている。
退院後は数年間、貸切露天風呂付き日帰り温泉まで一緒に行けるくらいの、いわゆる裸のお付き合いが続いた。
これも、年代こそ違えど乳がん患者同士だからこそできることだった。